アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡を巡る旅、ワンナウツシリーズ構成:「謎めいた男」を探る

アニメカイジに感動し、かつ高屋敷英夫さんは子供~大人になるまで、よく見る名前なので気になった…と思ったがこの方の歴史は膨大すぎた。 今回は、ワンナウツのシリーズ構成について。 前回は、ワンナウツ最終回25話(同氏脚本)について。 https://togetter.com/li/1469339 続きを読む
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まきもgpfb @makimogpfb

#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 1 カイジが好きで始めた、アニメ版カイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの担当作を追うシリーズの続きやります。 今回は、ワンナウツのシリーズ構成についての考察と、作品についてのまとめ。

2020-02-23 14:01:25
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 2 前回の特集は、ワンナウツ最終回25話(高屋敷氏脚本): makimogpfb2.hatenablog.com/entry/2020/02/… ↑のtogetter版: togetter.com/li/1469339 私のブログの、ワンナウツに関する記事一覧: makimogpfb2.hatenablog.com/archive/catego… 他: togetter.com/id/makimogpfb

2020-02-23 14:04:41
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 3 アニメ・ONE OUTS(ワンナウツ)は、甲斐谷忍氏原作の漫画をアニメ化した作品。謎めいたピッチャー・渡久地東亜の活躍を描く。監督は佐藤雄三氏(カイジ監督)で、シリーズ構成・脚本が高屋敷英夫氏。

2020-02-23 14:06:45
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 4 詳細は、ブログに書きました: ワンナウツシリーズ構成:「謎めいた男」を探る - カイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡 makimogpfb2.hatenablog.com/entry/2020/02/… #はてなブログ #高屋敷英夫 #ワンナウツ #カイジ #グラゼニ

2020-02-23 14:10:06
リンク カイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡 ワンナウツシリーズ構成:「謎めいた男」を探る - カイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡 アニメ・ONE OUTS(ワンナウツ)は、甲斐谷忍氏原作の漫画をアニメ化した作品。謎めいたピッチャー・渡久地東亜の活躍を描く。監督は佐藤雄三氏(カイジ監督)で、シリーズ構成・脚本が高屋敷英夫氏。 ─── 本記事を含めた、当ブログのワンナウツ関連記事一覧: http://makimogpfb2.hatenablog.com/archive/category/%23%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%83%84 ─── 今回は、ワンナウツのシリーズ構成について考察し
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 5 まず主張したいのは、高屋敷氏の野球経験。同氏は、ど根性ガエル(演出)、ワンダービートS(脚本)の野球回や、グラゼニのシリーズ構成・全話脚本を担当しており、野球愛が強い。 同氏の野球経験については、以前まとめた下記参照: min.togetter.com/iUQxCbe pic.twitter.com/yOzgDwcnJ4

2020-02-23 14:12:01
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 6 とにかく野球を愛する(元球児・高校野球部監督)高屋敷氏がシリーズ構成・脚本を務めた本作とグラゼニは、同氏の原点が見られる(同性同士の仲睦まじさや以心伝心、喜び方の可愛さなど)。 これらの要素は、アカギやカイジなどにも適用されている。 pic.twitter.com/guFetWqB6N

2020-02-23 14:14:08
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 7 本作・グラゼニとも投手が主人公で、金が絡んでいるのも面白い。金に関しては、どちらも間違いなくアカギやカイジのシリーズ構成・脚本経験が活かされているほか、古くは宝島(演出)や、空手バカ一代(演出/コンテ)にも見られる要素。 pic.twitter.com/niym5Q8nwT

2020-02-23 14:15:29
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 8 本編のシリーズ構成に目を向けてみると、概ね「3話区切り」になっている。これは、あしたのジョー2最終3話(対ホセ戦)の脚本を担当したことが大きいのではないだろうか。つまり、シリーズの最小単位を3話としている可能性がある。 pic.twitter.com/CgX8QxcjMz

2020-02-23 14:16:42
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 9 この「3話区切り」、まず、沖縄での児島(天才打者)と渡久地(主人公)の勝負が3話で終わり、プロ野球編へとシフトする話運びを見ても感じられる。 そして凄いのが9話。3の倍数であり、対マリナーズ(作中最強球団)戦決着を描いている(サブタイトルも「決着」)。

2020-02-23 14:17:49
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 10 この、9話に決着回が来る事の何が凄いかというと、カイジ1・2期(シリーズ構成・脚本)も9話が決着回なのである(1期はエスポワール編、2期は地下編が決着)。 このために、相当な計算が成されていると思う。 (以前書いた下記参照): togetter.com/li/1443136 pic.twitter.com/jt2njbM7Wf

2020-02-23 14:21:29
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まとめ アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡を巡る旅、ワンナウツ9話脚本:9話の法則 アニメカイジに感動し、かつ高屋敷英夫さんは子供~大人になるまで、よく見る名前なので気になった…と思ったがこの方の歴史は膨大すぎた。 今回は、ワンナウツ9話(高屋敷氏脚本)について。 前回は、ワンナウツ8話(同氏脚本)について。 https://togetter.com/li/1440268 今までのTogetterも参考までに。 https://togetter.com/id/makimogpfb 今までのまとめのバックアップや、その他高屋敷氏作品についてのブログ: http://makimogpfb2.hatenablog.com/ 1234 pv 10
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 11 更に、この9話が凄いのは、渡久地も、カイジ(シリーズ構成・脚本)9話のカイジも、自分の考えや思いを強く主張している点。性格もジャンルも全然違う二人が重なって見えるのは、(いい意味で)非常に恐ろしい。 それだけ、シリーズ構成が巧みと言える。 pic.twitter.com/z8SY1AoFyc

2020-02-23 14:22:43
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 12 また、シリーズ全体を通したサブキャラの配置も上手い。本作は及川(渡久地が属する球団・リカオンズの広報部長)を、カイジ1・2期(シリーズ構成・脚本)は石田父子を、物語を見守る者として描写しており、シリーズを支えているものの一つになっている。 pic.twitter.com/ANsUT0qTck

2020-02-23 14:24:55
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 13 サブキャラといえば、今井(リカオンズ遊撃手)と藤田(同・三塁手)にもスポットが当たっていたことを挙げたい。もともと高屋敷氏はモブや脇役への愛が深いため、彼等は非常に目立っていたし、最終回のアニオリ場面では成長も見られ、感慨深い。 pic.twitter.com/NAjdvBHk1O

2020-02-23 14:25:59
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 14 レギュラー格である出口(リカオンズ捕手)の掘り下げも見事で、渡久地の指示を実行できる手腕があることや、思考やリードの細やかさが描かれた他、敵軍のイカサマに怒り、悔しい心情を吐露するなど、彼が愛すべき人物である事がわかるようになっている。 pic.twitter.com/Fy83uwxS4q

2020-02-23 14:26:44
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 15 一方、憎まれ役でもある彩川(リカオンズオーナー)も、魅力たっぷりなキャラとして上手く表現されている。憎まれ役でも憎めないキャラは、忍者戦士飛影・ルパン三世2nd(脚本)などでも印象深い。そもそも高屋敷氏は、善悪のラインを明確にしない作風。 pic.twitter.com/EUyIb7fiF4

2020-02-23 14:27:43
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 16 この、善悪のラインを明確にしないポリシーを貫くためか、渡久地を評した原作の言葉「悪魔」「悪党」を、アニメでは「勝負師」「冷血漢」に差し替えている。また、本作(アニメ)は「勝負」がキーワードなので、「勝負師」は、そのための改変とも考えられる。

2020-02-23 14:28:53
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 17 本作のキーワード「勝負」は、序盤・中盤・終盤で、児島と渡久地の関係を通してクローズアップされ、本作を支える柱であることがわかる。この構成は実に見事で、本作がビシッとアニメ作品として完結している要因の一つとなっている。 pic.twitter.com/vbedAwR4Dy

2020-02-23 14:29:58
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 18 渡久地は、序盤は「勝負をなめてる」、中盤は「本気で勝負ってモンと向かい合ってるのか」、終盤は「勝負の世界の掟(により、リカオンズを優勝させる)」と口にする。どこまでも彼は「勝負」に対し真っ直ぐ向き合っている男であることがわかる。 pic.twitter.com/P9KBre45Hp

2020-02-23 14:31:09
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 19 テーマとなる「勝負」を絡めた児島と渡久地の関係を前面に出すため、序盤(3話)のクライマックスにて児島が渡久地の手を握る場面を大きく強調しているのも唸る。 手による感情表現を高屋敷氏は多用するが、その中でもここは屈指の名場面。 pic.twitter.com/IR8P1XGbGp

2020-02-23 14:32:08
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 20 その後も渡久地と児島の関係を強調するための工夫が端々に見られ、アニオリで児島の場面や感情描写を増やしている。だからこそ終盤の児島と渡久地の会話が活きる。 いきなりテーマを投げつけないよう、綿密な計算が行われている。 pic.twitter.com/MwYFSKyCD6

2020-02-23 14:33:45
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 21 レギュラーや脇役、モブに至るまで、高屋敷氏は「キャラの掘り下げ」が上手いわけであるが、それは勿論、主人公・準主人公にも適用される。原作では長い時間をかけて、アニメでは緻密な計算によって、渡久地と児島が如何なる人物なのかが突き詰められている。

2020-02-23 14:34:36
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 22 高屋敷氏は、「自分とは何か」をテーマの一つにすることが多々あるが、だからこそキャラの掘り下げが上手いのかもしれない。得体が知れず謎めいたキャラである渡久地とは何なのかを、同氏なりに探ったのではないだろうか。

2020-02-23 14:35:19
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#高屋敷氏シリーズ構成ワンナウツ総括 23 アニメなりの掘り下げの着地点として、渡久地は「勝負というものと、厳粛に向き合っている男」となっている。グラゼニ(シリーズ構成・全話脚本)では、主人公の夏之介を「好きで選んだ道(プロ野球)を、誇りと夢を持って進む男」としている。 pic.twitter.com/MlmvQH510m

2020-02-23 14:36:22
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