山籠り、断食などハチャメチャな修業をした結果、ギャグ漫画家の登竜門・赤塚賞で29年ぶりの入選者になっちゃった人 #激レアさん

赤塚賞は昭和49年に始まったギャグ漫画の新人賞、『天才バカボン』の作者・赤塚不二夫先生自らが生前は審査委員長を務めた。入選は29年間該当者なしだったが第91回赤塚賞にオギヌマさんが入選。

オギヌマさんの赤塚賞入選作『だるまさんがころんだ時空伝』について審査員のうすた京介先生は「1本の作品としてのレベルが今まで見た中で一番スゴい」「1本映画みたくらいの深みをたった15ページの読み切りに収めている構成力がスゴい」と絶賛。29年間も赤塚賞に入選作が出なかったことについては「単純にいい作品がなかったというのもあるが、ここ20年は審査員がビビっていた。しかしおぎぬまXくんに関しては、ここで入選出さなかったら一生入選出せないんじゃない？と僕は言った」

そもそもオギヌマさんが漫画家を目指したのは中学校のときに読んだ漫画『キン肉マン』がキッカケだった。高3の夏、渾身のオリジナル作品をある出版社に持ち込んだが結果はクソミソの滅多打ち。しかし尋常じゃなく諦めの悪い男のオギヌマさんはあらゆる出版社に何度も持ち込みを続ける。

持ち込みを続けて4年、大学3年生のとき出版社でついに「画がヒドいね、漫画家じゃなくて違う道探せば？」という心を折られるダメ出しを受ける。ショックに打ちひしがれていたところ友人から「一緒にお笑いやらないか？」と誘われ、芸人として有名になったらゆくゆくは漫画家としてデビューできるのではという下心もあって「やるか！」とコンビを結成。しかしすぐに解散。その後ピン芸人として4年がんばったが「このままでは漫画家どころか芸人としても売れない…」と悟って再びギャグ漫画家を目指すことを決意。ブログで「1年以内に雑誌の賞をとる!!」と宣言した。