- toshi3636_1
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日本語では、苛烈なとか、過酷なという訳になるのだろうか。中国のコロナウイルスへの対応が、市民の自由を大きく制限したり、時には身体的な拘束をしたり、人工知能や情報ネットワークを駆使して監視社会をつくっている点をとらえて、「draconian」という形容詞を用いるのを頻繁に見るようになった。
2020-03-10 09:45:50中国のコロナウイルス対策が、draconian、苛烈なものであることは、通常ならば批判的な文脈で報じられるのだけれども、今回に関しては、それで(もし中国から出てくるデータが実態を反映しているのであれば)ウイルスの封じ込めにある程度成功しているようにも見える。どう評価するかは難しい。
2020-03-10 09:47:22元々、中国のAIやITを用いた監視網は、「デジタルレーニニズム」とも呼ばれ、ジョージ・オーウェルが小説『1984』で描いたディストピアを実現するものとして批判されてきた。ところが、今回、コロナウイルスの封じ込めで、それが有効に機能した(ように見える)。
2020-03-10 09:49:20一方、まだ今後の推移はわからないけれども、イタリアやアメリカ、イギリス、そして日本のように「自由な」社会は、コロナウイルスの封じ込めに失敗するかもしれず、その場合、苛烈な政策をとった中国の方が、コロナウイルス対策に関して言えば、すぐれていたという評価関数になりかねない。
2020-03-10 09:50:37デジタルレーニニズムの不自由な社会の方が、自由な社会よりもすぐれているというのは私たちの直観に反する。しかし、コロナウイルスという「ストレステスト」で、中国の苛烈な政策の方がうまく機能したということになってしまうと、今後の社会経済思想に与える影響は無視できないものになるだろう。
2020-03-10 09:51:44たとえ苛烈な政策でコロナウイルスの封じ込めに成功したとしても、失われた自由や人権を考えると、トータルでその社会は失敗しているという評価もあり得る。いずれにせよ、コロナウイルスというストレステストは、私たちが社会や経済について考える際に、分水嶺となる難しい問題を突きつけている。
2020-03-10 09:52:53以上、連続ツイート2486回「コロナウイルスというストレステストが私たちの社会につきつける難題」をテーマに、6つのツイートをお届けしました。
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