僕「新千歳空港まで、次の特急」JR北「3分後ですね」僕「ははは、間に合わないですね」JR北「間に合わせます（キリッ」僕「マジで」

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

僕は震災当日より、それから3日間が凄かったなあ。 翌日、とりあえず東京へ帰るため帯広駅へ。みどりの窓口で 僕「新千歳空港まで、次の特急」 JR北「3分後ですね」 僕「ははは、間に合わないですね」 JR北「間に合わせます（キリッ」 僕「マジで」

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

発券された切符と荷物を持って改札を駆け抜け、ホームへの階段を登ったら、階段の上で車掌さんが「お客さん、こちらです！」って手を振ってた。そんなの銀河鉄道999以外で初めて見たわ。

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

当時、スマホは持ってなかったのでiPadでニュースを見ながら南千歳駅へ。ホームに降りたら、新千歳空港の駐機場に、見渡す限りずらーっと、世界各国の国際線飛行機が並んでた。成田に降りられなかった飛行機が緊急着陸していた。たぶん乗客は乗ったままだろう。

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

新千歳空港の出発ロビーは大混雑。列に並んでいる人に「これってチケットカウンターの列ですか？」と聞くと、「わからないけど、たぶん」と。「ですよねえ」とお互いに苦笑した。みんな状況はわかってるから、誰も怒ったり怒鳴ったりする人はいなかった。

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

なんとか夜の羽田行きのチケットが買えたので、時間つぶしのために近くのスーパー銭湯へ。湯上り処でざるそばを食べていたら、テレビで原発が爆発。前夜からメルトダウンの可能性についてTweetしてはいたけど、こんなに早く、それも大爆発するなんて予想外。「これ、飛行機飛べるの？」

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

空港へ戻ってみたら、フライトには影響ないとのことで一安心。JALの機内に入ったら、みんなできるだけ早い便にしようとしたせいか、夜の便は横1列に1人ずつぐらいのガラガラ状態。

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

機内放送で「毛布も飲み物も搭載できなかったので、サービスできるものがありません。不安なお客様は客室乗務員にお声掛けください。お話し相手をさせていただきます」と。窓の外の、明かりも見えない東北地方を見ながら泣いた。

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

飛行機が高度を下げて、東京湾に出た。帯広からずっと「無茶苦茶になった日本の映像」ばかり見ていたので、いつもと変わらないように見える東京の街明かりに安堵した。ところが、京急で品川駅に着くと、コンコースにも山手線ホームにも誰もいない。やはり、いつもの東京ではなかった。

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

山手線ホームにいる人影は、みんな羽田から同じ電車に乗ってきた人ばかり。入ってきた電車もほぼ無人。渋谷駅でも乗る人がいない。土曜の夜に渋谷駅で誰も乗ってこない山手線なんて、ありえない。

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

やっぱり、東京も天変地異なんだ…と思いながら池袋駅を降りたら、なんとキャバクラの客引きに遭った。キャバクラが客引きしてる！客引きに遭ってこんなにうれしかったのは後にも先にもこのときだけだろう。

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

つい立ち話した。なんでも昨夜（地震当日）は帰宅難民で、池袋の飲食店はどこも満員だったそうな。その客引き自身、家が常磐線沿線で、昨日から帰っていないんだと笑っていた。お互い大変だね、と話して別れた。

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

3日目、入院中の父を見舞いに病院へ行った。なんとか無事に帰ってきたよ、とひとしきり話をしたあと、看護師さんに尿瓶の世話をしてもらった。看護師さんが病室を出たあと、父に話し掛けたが返事がない。寝たのかな、と思ったら呼吸がおかしい。慌ててナースコールした。結局、これが最期だった。

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

すっ飛んできた看護師とドクターが、心臓マッサージしながら手術室へ運んでいった。まさかいきなりこんなことになるとは。家族控室に入ったが手持無沙汰なので、病院のコンビニへ行って立ち読みした。ここで初めて読んだのが、よりによって進撃の巨人だった。

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

巨大地震と巨大津波が来て、帰ってきたら父親が死にかけていま手術中のところで、50mの壁を超大型巨人が壊して侵入してくるのだから、もう頭の中はメチャクチャである。当時は3巻まであったと思うが、一気に読んで買って帰ってしまった。控室で待っていた母に怒られたことは言うまでもない。

大貫剛🇺🇦🇯🇵З Україною @ohnuki_tsuyoshi

これが僕の「東日本大震災の3日間」である。嘘臭いと思うかもしれないが、抜粋はしていても事実にないことは一つも書いていない。