岡田惠和 今宵、ロックバーで~ドラマな人々の音楽談義~ ゲスト松下洸平 (文字おこし)

文字おこし 誤字、脱字あると思いますが、ニュアンスだけでも伝われば。
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『握手』 松下洸平
https://www.youtube.com/watch?v=CmCFOxOM01Y

『星降る夜は誰のため』 F.O.H
https://www.youtube.com/watch?v=FILOkmNZX2M

いつか岡田さんの脚本喋りたいな。
なんだかとても心地いい時間だった。
優しい人と話すと優しい気持ちになるわ。

ご視聴ありがとうございました。今宵ロックバーで
岡田惠和 さん
chillってる
センチメンタル癖

2020年3月15日  松下洸平さんInstagram

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岡田「全国の皆さん、こんばんは。脚本家の岡田惠和です。“岡田惠和、今宵ロックバーで”この番組はゲストの心に残る音楽をご紹介しながら、当時の思い出などを自由に語り合おうという番組でございます。え~今夜は素敵なゲストをお迎えしております。前回ゲストを発表した時から、ちょっとザワっとする空気が流れましたが、連続テレビ小説「スカーレット」から松下洸平さんです。こんばんは。」
松下「こんばんは、松下洸平です。」
岡「ほんとに初めましてなんですけれども」
松「さっきお会いしたところですよね。」
岡「スカーレットについてたくさん伺うのと同時に」
松「ありがとうございます。」
岡「松下さん個人のお話とか、え~と音楽についての話とか、聞かしていただきたいと思います。まずは私が選んだ曲を聴いて頂くところから始めます。」

「ONDE O RIO E MAIS BAIANO(リオがバイーアに近い場所)」CAETANO VELOSO

岡「改めて今夜のゲストをご紹介します。松下洸平さんです。」
松「よろしくお願いします!」
岡「あの~、スカーレットっていうドラマでは、ヒロイン貴美子さんの夫というか、元夫っていうか、ハハハハハ」
松「ハハハハハ、そうですね。」
岡「八郎さんをやられて」
松「はい」
岡「これはオーディション?」
松「そうですね。オーディション受けました。」
岡「なるほど。オーディションは得意なほうですか?」
松「いや、まっ、僕も数々オーディション受けてきてるので」
岡「ほんとに?」
松「やっぱり、結果的に、その~飾らないという選択肢を今回その八郎役の、、、まっ、八郎役のオーディションという名目でうかがってないので、」
岡「知らないもんね、どんな役だか。」
松「そうなんです。どんな役だかわからないままに、ただお芝居が見ていただけるっていうきっかけがあったので、もう、まぁ何度か朝ドラのオーディションをこれまでも受けてましたし、」
岡「ああ、そうなんだ。」

松「そうなんです。それ以外、朝ドラ以外にも例えばコマーシャルだったりとかいろんな物で舞台だったりとかオーディションて、ほんとに数えきれないほど僕は受けてきて、やっぱりなんていうんですかね、結果的に今自分のあるがままを、今自分が出来る精一杯のことをやるしかないってとこに行き着いていて、八郎さんのオーディションを受けさせて頂いたので、なんかこう、もちろん緊張はしましたけど、あの飾らずになんか等身大でお芝居させて頂いた記憶はありますね。」
岡「あの~こう、いろんなオーディションがあって、いろんな役をそこから欲しいんですよ。」
松「そうですよね。」
岡「だからこういう役ですって言って、みんな同じ事されると」
松「たしかに」
岡「それはそれでっていうのもあって」
松「ある程度の柔軟性は必要で、まあそれがきっと俳優のストックの量だったり、引き出しの多さがそこで試されるとは思うんですけど」
岡「そうですよね~」
松「だから僕も八郎さんのオーディションを受けた時にやっぱり3回4回ぐらい、こう何度も同じセリフを、じゃあ今度はこういう感じで、今度はこういう感じで読んでみようという感じで何度もトライさせていただいたんですよね。ほんとに30分くらいのオーディションの中で3~4回やらせていただいて、なんか僕も途中から楽しくなってきちゃって」
岡「あ~はいはいはいはい」
松「じゃあもっと内気な感じで言ってみてとか、もっと自分でもなんでこんな感じになってるのかわかんないって感じでやってみてとか、なんか楽しくなってきて」
岡「うんうんうんうん」
松「あの、あれ?こんなにオーディションで楽しくやらせていただいて大丈夫なんだろうか?って思うぐらい。で、気づいたら終わっていて」
岡「へ~面白いですね。そういうご縁ですもんね。」
松「ご縁がほんとに、やっとこうやって八郎さんに巡り合えたのはもうほんとに幸せなことですよね。」
岡「で、まあその八郎さんっていう役を知ってというか、台本もらって、どうでした?」
松「いや、僕は八週目から登場させていただいて、えっと八週のラストに土曜日の放送で、彼が戦後間もない頃に、深野先生、イッセー尾形さん演じる深野先生の絵を闇市で売って、お米と卵に代えてしまったっていう話が出てきて
岡「良い回だったね。はいはい」
松「僕もうほんとに立てなくなるくらい家で泣いて」
岡「はいはい、ハハハハハ」
松「ハハハハハ」
岡「あ~、わかる」

松「こういう脚本に出合えたってことがほんとに、う~んもう奇跡というか、こんなに素敵な言葉を喋っていいんだっていうところで、ものすごく嬉しかったですでね。」
岡「あのエピソードで、あの人のすべてが出るものね。」
松「そうなんですよね。」
岡「いろんなね、プラスもマイナスも含めて、なんかあそこは凄い良かったですよね。」
松「やっぱりこう、彼の人柄や、彼が生きてきた人生みたいなのもあのセリフの中に全て詰まっていて、あっこれはほんとに大切に演じなきゃいけないなっていう風に思いましたし、あとやっぱりその単純に、8週目、9週目、10週目てこう台本が届くたびに八郎さんがいっぱい出てくることが、も~う嬉しくて(笑)」
岡「その時って、えっとこういう風になるよっていう話はどれぐらいまで知ってたものなんですか?」
松「もちろん後々結婚して子供が生まれてってことまでは僕も知ってはいたので、はい、そういう存在だってことはわかってたんです。」
岡「あっ、それはわかってたわけですね。」
松「わかっては~」
岡「いなくなるかもしれないっていう怯えはなかったわけですね。」
松「あっそれも、僕は初めて朝ドラ出させて頂くんで、あのあるあるなのかどうかわからないですけど、多少の怯えはありましたよ。(笑)ないといえば嘘になる、」
岡「男と女には何があるかわからないですからね(笑)」
松「そうなんですよ。でもやっぱ登場したての頃から数えて徐々に、徐々に八郎と貴美子のことをすごく丁寧に水橋さんが書いてくださっているのを読んで、なんかほんと大変なことももちろんありますし、撮影のスケジュールっていうのは、やっぱり朝から晩まで撮影していて、でもどっか僕の心の中は満たされた気持ちがずーーと続いていて、はい、幸せだなと思って」
岡「あ~、いい時間だったですねぇ。スカーレットの話はこの後も伺ってまいりますが、あのーこの後松下さんのルーツについていろいろ伺おうと思うんですが、その前に音楽活動も行っていらして、」
松「そうなんですよ。実は、はい。」
岡「ということで、まず松下さんの曲を」
松「あっ、ありがとうございます。」
岡「1曲かけてみるところから始めたいと思います。曲を紹介していただいてもいいですか?」
松「はい、わかりました。それでは聴いてください。松下洸平、握手」

「握手」松下洸平

岡「松下洸平さんの握手という曲を聴いて頂きました。」
松「ありがとございます。」
岡「これはいわゆるこうリリースみたいなことはしてる?」
松「あっはい、ライブの映像を編集してそれをYouTubeにアップしたんですね。」
岡「なるほど、ん~」
松「そういう活動が割とここ数年、2~3年ずっと続いていて、はい。いつかだからこういう曲もしっかり盤にしてリリースしたいなともちろん思ってますし、はい。」
岡「でもなんか、そういう風に届けられるのはいい時代だよね。」
松「そうですね。すごい近くなりましたよね。手軽になりましたし。」
岡「それを見たり聴いたりしてるひとの距離というかね、手応えというかね」
松「いや、ほんとにそうだと思います。」
岡「それは素敵なことですね。あの松下洸平さんは、1987年の生まれで、東京都御出身、どんな子?」
松「あはははは、小さい頃ですか?僕は生まれが八王子なんですけど、駅前とかすごい栄えてるんですけど、20分くらい歩いたら牛とか歩いてるんです。」
岡「あはははは、そっかそっか」
松「はい(笑)全然そういう場所だったので自然も多くて、割と家でゲームとかっていうよりは外で遊んでることのほうが多かったですね。それこそあの~川で釣りしたりとか」
岡「マジで?」
松「全然してました。」
岡「そうなんだ」
松「はい、あの枝、すっごいいい感じの枝を見つけて、そこにあのタコ紐付けて(笑)昭和の子供みたいな(笑)」
岡「すっごい昭和っぽいね、はははは、へぇ~そうなんだ。」
松「すっごいやってましたね。」
岡「こう、活発なタイプだったんですか?」
松「活発でしたね。体動かすの好きでしたし、だたそれと同時に母親が、僕の母親が、あの~絵描きさんなんですよ。美術をやっている人だったので、まぁそういう時期から、割とちっちゃい頃から、あの絵をずっと描いてましたね。家では」
岡「どんな?っていうと説明しにくかもしれないけど」
松「母が油絵をやってたので、僕も、3歳とか4歳くらいからずっと油絵をいじってましたね。」
岡「ほぉ、そう、へ~」
松「なんかあの、いわゆる模写っていうんですかね。自分の好きな画家の写真を見てそれを

真似して油絵でかいてみたりとか。もっともっと子供っぽく、例えば好きなアニメのキャラクターを油絵でわ~と描いたりとか」
岡「うんうんうんうん」
松「気づいたらもう自分の生活の一部に、絵を描くっていうことがもう身についていて、日常の一つになっちゃてたんですよね。母の影響で」
岡「ふ~ん、じゃあ、その自分の生き方として何かを表現していくことには、そんなにハードルはないんだよね。きっとね。」
松「むしろ好きですね。しかもやっぱりこう美術って、特に絵画は一人で向き合うものじゃないですか?だからあの、誰にも迷惑がかからない。」
岡「はい、燃費もいいしね。」
松「燃費もいいですし、あの~一人で黙々と何かを作ったり、表現したりするのは当時から凄いこう楽しいというか、そこに幸せを感じられる子供に。そのまま大人になってます。成長しましたね。」
岡「なるほど。そっか、わりとその八郎さんの役っていうのは理解しやすい」
松「すごく理解しやすいですねぇ。」
岡「そうなんだね。」
松「彼も素朴ですしね。あまり奇をてらった作品とかではなくて、とっても日常的な物を好む作家ではあったので、あのすごく共感は出来ますね。」
岡「なるほど、その絵を描いてた少年が次に向かうのは?」
松「あの、僕すごいいろんなものに、ちょっとずつちょっとずつ手を出してて、音楽好きだったんですね。」
岡「うんうん」
松「それも実は母の影響なんですけど、母がディスコミュージックとかソウルとかああいう音楽が好きだったんですよ。」
岡「おお~」
松「家ではず~っとそういう音楽がかかっていて、気づいたら僕もちょっとそういう、ブラックミュージックにすごくこう魅かれていて、中学くらいになってくると、アイドル全盛期で、例えば僕らの時代だとモーニング娘さんとかめちゃくちゃ流行ってる時代に、めちゃくちゃスティービーワンダーとか聴いてたんですよ。」
岡「なるほど(笑)」
松「で、大人になっていくにつれて、あのヒップホップに出合って、ヒップホップから今度ダンスに出合って、僕はその中学からずっとダンスをやってるんですよ。踊りをやっていて、そこでまた表現することの楽しみを覚えて、でダンスを続けながら絵を描いていて、でな~んかもう一個くらい楽しいことないかな?って思った時に、ひょんなことから歌に目覚めるんですね。じゃあもうだったら自分で歌っちゃえみたいな。」
岡「はいはいはいはい」

松「今まで人前で歌ったこと一度もないのに。高校3年生の時なんですけど。」
岡「う~ん、合わせ技っぽいこと」
松「一つ一つが点と点がこうきれいに線で結ばれた瞬間だったと思うんですけど、やっぱり何かを表現したり、物作ったりするのが好きなんですよね。」
岡「あ~、なるほどねぇ~」
松「そん時に、やっぱりこう日本のR&Bシーンというものが、ちょっとこうすごくこう活性化されて、人口が増えてきた時代だったんですね。少し流行り出した時代で。その当時すごいいろんな日本人のR&Bシーンが出てて、そういうのをもう片っ端から聴いて、こんな風に気持ちよく歌えたら楽しいだろうなぁって思うじゃないですか?」
岡「はいはい、そうだね、うん」
松「それがこう、日に日に自分の中で増していって、なんかこう気づいたら、もちろん美術大好きだったですけども、歌とか歌えたらいいなぁなんて思ったのが高校生の頃ですね。」
岡「ほぉ~、なるほどね。あの~次にかける曲を、日本の」
松「そうですね、R&Bの、はい、これは~家に帰る前にCD屋さんに行って、知らない音楽をとにかく試聴しまくるっていうのが日課だったんですよ。」
岡「なるほど」
松「その時にこの~3人組のR&BのグループのFOHっていうアーティストに出合って、もう腰砕けになったというか、」
岡「ほぉ~」
松「日本でこんなに本格的に、しかもこのクオリティーでR&Bが出来るんだっていうことにまず、ほんとに衝撃で、この曲はいわゆるこう声を変換、えっとトークボックスっていう技術なんですけど、トークボックスを使ったアレンジをあの大々的にしている曲で、すごくこうロマンティックでスウィートじゃないですか?R&Bの良さは。なんかもそこにやられちゃったんですよね(笑)」
岡「で、それは何歳くらい?」
松「えっと、15歳とか16歳とかです。」
岡「なるほど。」
松「なんかもう、溶けちゃったんですよ。」
岡「では、その曲を聴いてみたいと思うので、ご紹介を頂けますか。」
松「はい、じゃあ僕が腰砕けになった(笑)FOHさんで“星降る夜は誰のため”」

「星降る夜は誰のため」F.O.H

松「スウィートだなぁ~」

岡「ははははは、そういう時間が世の中に流れたと思うと、ちょっと嬉しいよね。」
松「そうですね、あっ誰を思い浮かべて聴くんでしょうね、皆さん、それぞれにたぶんあるんじゃないですか。スウィートなセンチメンタルな部分が」
岡「だよね。あのこうご自身でやるやらないは抜きにして、こう見る映画とか、そういうのはどういうのが好きなの?」
松「僕は、もちろん音楽映画、ミュージカル映画も大好きですけど、僕がすごく今でも時々見るのは映画だと、“トゥルーマンショー”っていう映画があって。僕すごい、これきっと相当昔の20年くらい前の映画だと思うんですけど、まだ僕が小学生とか中学生とかくらいに見た覚えがあって」
岡「うんうんうん」
松「で、なんかこう、忘れられなくって、なにかこう自分が悩んだりとか、自分の思考とか考え方とか凝り固まって外に飛び出せなくなってる時に、必ずこの映画を見て」
岡「へぇ~」
松「ちょっとこう、勇気もらうんですよ。」
岡「へぇ~~、そうなんだ。」
松「最後主人公が出てくじゃないですか?」
岡「はいはいはい」
松「あの瞬間が、なんかどうしても忘れられなくて。」
岡「違う世界にね。」
松「違う世界に飛び出していくあのシーンが、なんか僕の、なんかこう、何か始める時のテーマになってるというか」
岡「あ~、なるほど」
松「例えば朝ドラに出てよし頑張るぞってなった時に、この映画のラストシーンが必ず出てくるんですよ。」
岡「自分の頭の中に?」
松「はい」
岡「へぇ~~」
松「なんかこうなんか始める時に必ず、最後ジムキャリーが、カチャってドアを開けて消えていくあのシーンが、なぜか僕のなかでこびり付いていて」
岡「あ~そうなんだ。俺今日ちょっと見るわ。ハハハハハ」
松「ハハハハハ、是非。なんかねぇ、好きなんですよ。」
岡「あ~ほんとですか」
松「ちなみにドラマだと、ほんとに、これもう、岡田さんだからって思われるのは、ほんとに、本当に嫌なんですけど」
岡「はい、ハハハハハ」
松「テレビを、自宅のテレビを、結構長いこと買い替えてなくて」

岡「買い替えてなくて、はい」
松「ハードディスクにめちゃめちゃ溜まってるんですね。」
岡「うんうんうん」
松「過去の物。その中でどうしても消せないドラマが、“続・最後から二番目の恋”の最終回なんですよ。」
岡「あ~、そうなんだ。最終回だ。」
松「最終回の、あのラストの中井貴一さんと小泉今日子さんのお二人のシーン、もうあれ忘れられなくて、あれだけはどうしても消せないんですよ。で僕、この話を岡田さんと出来ると思ってなかったので、」
岡「いえいえいえいえ」
松「嬉しいんですけど、あの二人のやり取り、岡田さんの脚本含めて、あの~あまりにもリアリティーがありすぎて、もう僕は釘付けになりましたね。当時僕も俳優やってた頃で、あれ5~6分の長いシーンを確かワンカットで引きで、お二人がお酒飲んでこれからのことを語り合うって、なんかちょっと言葉に言い表せないんですけど、あまりにもお二人の自然な会話と、絶妙な、あの最後あの抱き締めるじゃないですか。たまんねぇ~と思って。(笑)あれ、あそこにに行き着く、大人の、男女のあの何とも言えないこの距離感と、やぁ、あれはほんとに素晴らしいですね。」
岡「ありがとうございます。まあ凄く幸せなドラマかなぁとは思うんですよね。その~テレビってやっぱり割とこう、まぁ朝ドラちょっと別だけど、テンポテンポになりがちなところがあって、でそれは別に間違ってないし、見てる人を飽きさせないためにね。ただやっぱり時々そうじゃないことがやりたくなる時に」
松「なるほど」
岡「体現する役者のポテンシャルが、」
松「いや、そうですね~。」
岡「これはもうどうしようもないくらい求められることと、あとは演出?それをこう、ちゃんと素敵に見せてくれる演出。カチャカチャしないでね。」
松「カチャカチャしないで」
岡「芝居中継するくらいのつもりで。結構我慢必要だと思うんですよ。演出家いろいろやりたいから、本当はね。ただやっぱりほんとにボンと撮るっていう事が、とそれをやっていいよって言ってくれるプロデューサー?ハハハハ」
松「ハハハハハ、なるほど」
岡「全部揃わないといけないから、なかなかたぶん一時間の民放のドラマって、だいたいこう80シーンとか、たぶんあるんですけど、“最後から二番目の恋”はいつも25とか」
松「あああ、そうなんですか。1個1個が凄く長いんですね。」
岡「凄く長くて、自分も書いてて、これいつシーン変わったけっていう感じがあるのと、時々あの、プロデューサーさんにCMが入らないっていう事を」

松「ハハハハハ」
岡「言われたりとか、CMが終わっても同じシーンだったりする。」
松「ハハハハハ」
岡「事とか、それはいろんな巡りあわせですよね。」
松「そうなんですか?あの挿入歌で “Far Far”をお使いになってたじゃないですか?」
岡「あれは監督ですね。素晴らしいよね。」
松「あっ、そうなんですか?あれもまた、僕はたぶんそこから入ったのかな?」
岡「へぇ~、Yael Naim」
松「そうなんですよ。あれ? “Far Far” だと思って、パッと見たら、あっドラマだ。あっ鎌倉。なんか面白そう。と思ったらどんどんどんどん見続けてしまって」
岡「それはなんか、嬉しいですね。そういう何かいろんなことがね。」
松「あれ選曲素敵ですね。」
岡「素敵ですね。素晴らしかったです。ドラマをすごく作ったっていう感じですね。」
松「この話で僕あと二時間くらい喋れます。(笑)」
岡「また是非という風に思いますが、あの、スカーレットの話をね、最終コーナーなんで、お喋りも、改めてもう一度伺おうと思うんですが、戸田さんは、どう?初めてですか?」
松「はい、初めましてで、はい、凄くこうビジョンが常にこう明確に見えている方ですし、誰よりもその台本の読み解き方っていうのが素晴らしい方だったので、もう一緒にいてほんとに勉強になりましたし、ああ、なんか戸田さんが、じゃあ例えばこのシーンの時にここに座ってた方が、うん、気持ちがわかるんじゃないか、今後このあとのセリフん時にそこに行きたいから、じゃあ先にこっち座っとくわ、細か~いところの気づき?っていうのが、いやぁ、ちょっとかなわないなぁって思うぐらい素晴らしくて、ほんとに何度も助けてもらいましたね。」
岡「あ~、なるほど。父親役まで行くことは、なかなかないわけじゃないですか」
松「ですよね~」
岡「健太郎君、武志君、あの年齢の子の父親っていうのは、どんな?」
松「いや、もうほんとにどうしようかとは思いましたけれども、結局ねぇ顔が変わるわけじゃないので」
岡「そうですね」
松「例えば、居かたであったりとか、ちょっとした仕草や、そういうとこに年齢を感じてもらえればいいのかなと思ったので、僕らは戸田さん含めて歳を重ねるお芝居を、後半はすごい楽しんでましたね。」
岡「へ~、そうか、それはすごく幸せな現場ですね。」
松「そうですね。」
岡「まあその朝ドラはいろんなものを目指すヒロインを描いてきたけど、それはずっとやってきたけど、同業者として彼女の方が突っ込んでいく、ハハハハハ」

松「ハハハハハ」
岡「あの、ちょっとそれ大丈夫なの?っていうところに」
松「ハハハハハ」
岡「行く。そいである種、彼の方が自分をわかってるというか、そういうタイプではないというか」
松「そうですね~」
岡「その描き方はやっぱ相当斬新だったし、あの~勇気あるなぁって、僕は見てて思ったんですよ。で、見てる僕はひょっとすると表現者みたいな仕事をしてるから、いくのかっていうと絶対僕は八郎さんなんですよ。」
松「あそうですか。はい」
岡「数々のそういう時に逃げてきた(笑)」
松「ハハハハハ そうなんですよね。だから~あの~あの当時の貴美子っていうのは、すごいこうなんていうんだろう、陶芸に対してすごくこう、今やりたいんだ、明日でも明後日でもなくて今すぐやりたいって思ってしまった貴美子は、あの~、ただその、なんていうんだろう。それほどまでに、あの彼女がこれまでの人生でたくさんの事を耐えてきたり、時には我慢しなきゃ、夢を諦めなきゃ、家族のために諦めてきたものがたくさんある中で、やっと見つけた、初めて、生まれて初めてこれをやりたいと思えるものに出合ってしまった時の爆発力っていうのは、もう当然八郎さんには止めれないですよね。彼はものすごく常識人というか」
岡「はいはいはい」
松「ふつ~の作家なので、だからそこでのズレを描いた水橋さんはやっぱ凄いと思います。」
岡「そいで、安くやっちゃうとね。八郎さんが折れるんですよ。」
松「はい はい」
岡「そいで応援する人になるっていうパターンはなんか見たことがある気がするんですよ。」
松「ハハハハハ」
岡「それはやっぱ、嘘だろうって思うのが。あそこで別れるのは凄いなぁ~と思うし」
松「そうですね~」
岡「後に、子供大きくなってちょっと再会する、こうなんか触れていいんだかよくないんだかみたいなみたいな二人もすごい素敵だった。あそこはすっごい、すっごい、こうなんていうの?」
松「なんていうんですかね(笑)ぎこちない感じとかって」
岡「あの回好きだったなぁ」
松「はい」
岡「と思いますね~」
松「ほんと、読めば読むほど、いろんな可能性が、僕らの俳優の中で、どう演じるべきなのかっていうアイデアがたくさん湧いてくるような本ですし、やっぱり一貫してリアルな日

います。」
松「はい」
岡「あの~松下洸平さんはこっからだね。」
松「頑張ります!」
岡「あの~お別れの前にもう1曲選んで頂いた曲を聴きたいと思うんですが」
松「ありがとございます。はい」
岡「BASI」
松「BASI、これはあの、韻シストっていうバンドのメインのラッパーでいらっしゃるBASIさんの曲なんですけど、僕が7か月通った東京大阪間で新幹線の中で帰り道いつもこの曲を聴いていたんですよ。」
岡「ほぉ~」
松「僕、やっぱこう、さっきのFOHの曲もそうですけど、ちょっとこう、センチメンタル癖あるんですかね(笑)」
岡「なるほど、あのね、求めてるんだね(笑)」
松「なんかこう、chillってる時の、穏やかな、流れるような時間が時々どうしても欲しくなって、それやっぱ音楽にも求めるところで、で、このBASIの “かさぶた” っていう曲なんですけど、あのすごいこう、一人になれる曲っていうか、ひとりだけでこう」
岡「あるよね~、そういう曲って」
松「景色をただただ眺めて、何も考えずに、自分の事だけを考える事が出来る曲なんで、僕凄い大好きなんですよね。」
岡「では、その曲を紹介してください。」
松「はい、BASIで “かさぶた”」

「かさぶた」BASI

岡「今宵、ロックバーで、今夜はスカーレットから松下洸平さんをお迎えいたしました。いや~楽しかった。なんかあの~素敵な青年です。また出会えるといいなぁと心から思っております。」

常を描き続けてくださってるので、僕たちもより、なんかこう、身が引き締まるというか、常に。あのこういう時こそ、そういう何気ない日常や “わかる!あるある”ていうところをこそ、ものすごく丁寧に演じないと」
岡「うん、そだね」
松「ほんとに流れて行ってしまったり、そういうところの裏の感情ってものを、あの、俳優は抱えながらお芝居しないと、結局見てる人は表だけではなくて、きっとこの人顔ではこんな顔してるけど、心のなかで泣いてるんだろうなって、やっぱり思ってもらったり、いろんな事を想像してもらうのがドラマの楽しいところだと思うし、僕自身もあの~、テレビ見ながら、舞台観ながらいつもそういう事考えながら見るのが楽しいので、水橋さんのこういうリアルな本こそ大事に大事に丁寧に描いていかないと、裏の気持ちまで考えて演じないと、はい。」
岡「うん うん。まああの、収録の関係で本日はまあ、3月4日なんですけど、」
松「はい」
岡「え~、で、この放送がされてるのが15日。」
松「15日、はい」
岡「もう残り少ないですが。」
松「もうあと2週間くらいのタイミングですよね。」
岡「スカーレット楽しみしてくださってる方へ、こっから先どんな風にフィナーレを」
松「はい、そうですね~」
岡「お届けする覚悟でしょうか?ハハハハハ」
松「これから先、やっぱりその、武志の病気に対して向き合っていく家族の物語にもなりますけれども、あの一貫してここにやっぱ出てくる登場人物の優しさっていうのが、ものすごく身に染みるんですよ。」
岡「うん うん」
松「で、やっぱりこう、なんでもない、僕らもやりながら思ったんですけど、当たり前のようにしていることや、当たり前のように会っている人、家族や友達恋人含めて、ああ、それが実はと~ってもかけがえのない物なんだなってことを気づかせてくれる」
岡「うん うん」
松「物語になってます。今もそうなってると思いますけど。例えばおはようとか、おやすみとか、こんばんは~とかって当たり前のように言ってるけど、これが言える相手がいるっていうのは、実はものすごく特別で、当たり前、特別なんだって思う必要はないけれども、時々そういう事を思い出せる時間っていうのは必要な気がしていて、そういう事をこれから残りの2週間のスカーレットでも描いていきますし、とにかくみんなが優しいです。」
岡「なるほど、そうか」
松「はい」
岡「いや~、なんか楽しみですね。僕も一視聴者として最後まで見さしていただきたいと思

います。」
松「はい」
岡「あの~松下洸平さんはこっからだね。」
松「頑張ります!」
岡「あの~お別れの前にもう1曲選んで頂いた曲を聴きたいと思うんですが」
松「ありがとございます。はい」
岡「BASI」
松「BASI、これはあの、韻シストっていうバンドのメインのラッパーでいらっしゃるBASIさんの曲なんですけど、僕が7か月通った東京大阪間で新幹線の中で帰り道いつもこの曲を聴いていたんですよ。」
岡「ほぉ~」
松「僕、やっぱこう、さっきのFOHの曲もそうですけど、ちょっとこう、センチメンタル癖あるんですかね(笑)」
岡「なるほど、あのね、求めてるんだね(笑)」
松「なんかこう、chillってる時の、穏やかな、流れるような時間が時々どうしても欲しくなって、それやっぱ音楽にも求めるところで、で、このBASIの “かさぶた” っていう曲なんですけど、あのすごいこう、一人になれる曲っていうか、ひとりだけでこう」
岡「あるよね~、そういう曲って」
松「景色をただただ眺めて、何も考えずに、自分の事だけを考える事が出来る曲なんで、僕凄い大好きなんですよね。」
岡「では、その曲を紹介してください。」
松「はい、BASIで “かさぶた”」

「かさぶた」BASI

岡「今宵、ロックバーで、今夜はスカーレットから松下洸平さんをお迎えいたしました。いや~楽しかった。なんかあの~素敵な青年です。また出会えるといいなぁと心から思っております。」