ギガベース日誌 ACT08「PHANTASMA BEING」03

再す誕ふ者ん🍜🍬 @hfsm_ABIDING

------COLLARED------ No.403929-887681B　#ギガベース日誌

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01-6652：LILIUM WOLCOTT 01-8712：STILETT 01-3552：ROADIE 01-9021：TAKAHUMI ARISAWA 01-7810：BB YAMATO　#ギガベース日誌

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「ラインアークだと？確かなのか？」 「間違いありません、ローディー様。カラード及びサインズは、ラインアーク主権領域への核攻撃を確認しています」　#ギガベース日誌

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「次の贄が決まったという事か。アルドラあたりだと思っていたが」 「……無理もないだろう。ラインアークはオーメルの深部に浸り過ぎた」　#ギガベース日誌

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「で、どうするつもりだ？こうして集められた事を鑑みて、カラードが対応を決めたという事も無いのだろう」 「どれだけ水面下での繋がりがあろうと、ラインアークが掲げる看板は反体制勢力のそれに他ならない。かつての企業連であろうと、右顧左眄する状況だろう」　#ギガベース日誌

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「なら、また独断で動くか？有澤社長。まさかな。盟主たるGAに弓引くような真似をして、それでも自由に出撃できる程奴等も甘くないだろう」 「……私が居るのは、あくまでも報告の為だ。ラインアークの件と比較して、優先度は下がるが」　#ギガベース日誌

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「ラインアークの件については、企業連が動くと決めない以上、我々に出来る事は無い。そちらの報告を聞かせてくれないか、社長」 「本来であればGAアメリカの管轄になるが……太平洋に奇体な動きがあった。ローディー、貴様らが南極で未確認棲姫級個体と遭遇してすぐだ」　#ギガベース日誌

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「太平洋？場所は」 「旧マーシャル諸島近傍。ビキニ環礁と言えば早いか」 「……そこで、一体何が？」 「海底残留物の消失。クロスロード実験の標的艦となり、轟沈し、海底に在り続けた艦艇の全てが、何者かに持ち去られた」　#ギガベース日誌

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「そんなものを持ち去ろうとする連中など、パルヴァライザー……深海棲艦ぐらいしか思いつかないがな」 「彼奴らの仕業だったとして、鉄底から比較的近い海域であるにも関わらず、今まで手出しがされなかった点も含め理由は不明だ」　#ギガベース日誌

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「しかし、海の底に放置していたガラクタを盗まれて、よく気付いたものだな。GAは旧国家資産を隅から隅まで把握しているのか」 「いえ……発見の発端は、有澤重工所属艦隊が近海を北上する不明艦影の存在を確認した事です」　#ギガベース日誌

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「艦隊は対象の追跡を試みましたが、海上に持続した高濃度コジマ汚染領域により断念。耐コジマ処置を施した艦隊と大和による再調査で、沈没艦艇の消失が判明した次第です」 「報告にあった艦影の特徴は、一部南極で確認された棲姫個体と一致する」　#ギガベース日誌

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「そして、直後にラインアークへの核攻撃か。よく出来た話だ。環礁に沈む艦が、恨みでも晴らしに再浮上したか？」 「真に懸念すべきはここからだ。深海棲艦、新たなORCAを名乗る連中が海底に沈む兵器群をリソースにできるなら、最悪の事態をも想定しなければなるまい」　#ギガベース日誌

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「今までにどれだけの軍事的資産が海に没したか。GA上層部の命で各海域の調査が始まった事実を考慮して、この懸念は恐らく杞憂に留まらないのだろう。無論、ビキニ環礁の艦艇消失と核攻撃を関連付ける要素は歴史的経緯以外に無い。ましてや、あの海に弾頭が投棄されたという記録も」　#ギガベース日誌

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「だからこそ、私は恐ろしい。奴等が真の意味で、パルヴァライザーとしての完成を遂げよう事があれば、我々は瞬く間にこの星の支配種の座から引きずり降ろされるだろう」　#ギガベース日誌

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「俺に……ネクストを？」 「ノーマルの方が良かったか？」 ギガベース鎮守府第1艦隊の生き残りと第2艦隊の合流から間もない頃。 本社海域でDfJ達と交戦し、混迷極める状況で生き残り、捕虜となりその身をサイセターに置くこととなったリンクス、レイ・オベローン。　#ギガベース日誌

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「いや、というか……此処に来てから何度も思うんだが、お前等は俺をどう扱っているつもりだ？一応捕虜だぞ？」 「承知しているとも。さぁ、お披露目だ」 グラーフからの急な呼び出しに、言われるがままに赴いたレイ。彼等が向かう先は、艦内に設けられたネクスト用ドックだった。　#ギガベース日誌

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合図に応じ開くゲート。その向こうには、薄暗い空間を占拠する巨人の姿がある。 最初にレイの目線を釘付けにしたものは、その腕部と脚部に使用されたフレームの形状だった。 「これ、ホワイト・グリントのパーツじゃないのか？！」 「ほう、気付くか。よく見ているな」　#ギガベース日誌

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「第2艦隊は、來るべき合流の日の為に、可能な限りの戦力とリソースを水面下で蒐集し続けていた。ホワイト・グリントの予備フレームはその中で最も有益な収穫のひとつ……そのパーツを使って、貴様の為のネクストを組み上げた」 「それがこいつってわけか……」　#ギガベース日誌

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「経緯は理解したが、どうして俺なんだ。お前の提督や、秘書艦の不知火ではなく」 「Admiralは深海棲艦化したFG部隊との接触で少なくない情報汚染を被り、秘書艦不知火もまた無茶な艤装接続の影響を受け経過観察中。今、サイセターでまともに動けるリンクスは、貴様だけだ」　#ギガベース日誌

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「だから、俺を駒にする気か」 「そう深く考えるなよ」 機体の方向から男の声が響く。足元の翳りから現れた男と彼が座る車椅子は、秘書艦不知火の手によって押されていた。 「急に呼んで悪いな！最終チェックが済んだんで、そろそろお前にも見せておこうと思ってな」　#ギガベース日誌

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「敵意を隠してすらいない捕虜にこんな力を与えようとするなんて、正気の沙汰じゃない」 「生憎慢性的に正気でね。俺達はこれからまた沢山の戦いをする。そうなった時、お前が自分の身を自分で守れないのは良くない。そして、リンクスの武器といったらコレ以外無いだろう？」　#ギガベース日誌

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「お前がそこまで言うなら、遠隔爆破できる首輪なりなんなりかけてやってもいいけどさぁ」 「遠慮しておく……それよりこの機体、わざわざ俺のセイクリッドに構成を合わせたのか？」 「いや、ほぼ寄せ集めだが」　#ギガベース日誌

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レイへと近づく不知火とDfJ。その距離が縮むにつれ、男が浮かべる笑みの凶悪さがはっきりと感じ取れる感覚を覚え、レイは震える背筋を悟られぬように体幹に力を入れた。 「結果的にお前のフェイバリットとは当たらずとも遠からずの構成になった。気に入った？」　#ギガベース日誌

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「……見た感じ、悪くない。中ニは乗ったこと無いが、恐らくは。内装はどうなってる」 「ジェネレータとメイン・サイドブースターはLAHIREモデルを採用。バックブースターはインテリオル製の低負荷型だ。後進は好きじゃないだろう？」　#ギガベース日誌