2020-03-27のまとめ

[PDF] 台湾にみる選挙制度とその帰結 松本 充豊(京都女子大学教授) / https://www.koryu.or.jp/Portals/0/images/publications/magazine/2020/3%E6%9C%88/03_senkyo.pdf 数学研究に関する国際比較~「忘れられた科学」から / https://www.nistep.go.jp/archives/43939 [PDF] Watching 日本人の『助け合い』のかたちを再考する 水野 映子(第一生命経済研究所) / http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/pdf/ldi/2019/wt2003b.pdf 続きを読む
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Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

[PDF] 台湾にみる選挙制度とその帰結 松本 充豊(京都女子大学教授) / koryu.or.jp/Portals/0/imag…

2020-03-27 00:20:52
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日本・韓国・台湾における選挙制度(2019年末現在) pic.twitter.com/yO928O4AjP

2020-03-27 00:20:53
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議席決定方式には、日本の衆議院議員総選挙では大政党に有利とされる最高平均方式(ドント式)が、韓国と台湾では最も小政党に不利にならないとされる最大余剰方式(ヘアー式(ニーマイヤー式))が採用されている(西平、2003:86-113)。

2020-03-27 00:20:54
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(・д・)ホォー 韓国と台湾の議会選挙では日本のような重複立候補は認められていない。日本の衆議院議員総選挙では、選挙区で敗退して比例区で復活当選を果たす議員が出現する。いわゆる「ゾンビ」議員である。そもそもそんな制度が存在しない韓国や台湾では、ゾンビが現れることもない。

2020-03-27 00:20:55
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日本・韓国・台湾における各選挙の投票率 pic.twitter.com/WzWZsUtD1X

2020-03-27 00:20:56
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議院内閣制のもとでの小選挙区制は、有権者に政党投票を促す傾向がある。なぜなら、有権者が議員を選出する際に、首相を選択しようとする誘因、すなわち政権選択誘因が働くからである。これに対して、大統領制や半大統領制のもとでは、大統領選挙と議会選挙が別々に行われる。

2020-03-27 00:20:57
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政権選択に直結するのは大統領選挙であるため、議会選挙では政権選択誘因が働かない。むしろ、議会選挙は純粋に議員を選ぶ選挙と認識される傾向が強く、有権者の投票行動は個人投票になりやすい(建林・曽我・待鳥、2008:88-91)。

2020-03-27 00:20:57
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また、大統領制や半大統領制では、有権者が、政権選択選挙となる大統領選挙の方が議会選挙よりも重要だと考えられがちであるため、大統領選挙と同時に行われない議会選挙では投票率が低くなる傾向がある(Lijphart,2012:146)。

2020-03-27 00:20:58
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(´ω`;) なぜ小選挙区比例代表並立制が導入されたのだろうか。実は、日本の経験が影響していた。日本では、中選挙区制という選挙制度が、自民党の長期政権下で相次いだ金権政治や汚職の一因と見なされ、1990 年代初頭の政治改革のきっかけとなった。

2020-03-27 00:21:38
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

1993 年の政権交代で非自民・非共産連立政権が誕生し、1994 年には小選挙区比例代表並立制の導入という選挙制度改革が実現した。台湾でも、民主化の過程で「黒金」と呼ばれる金権政治や汚職が深刻化していた(松本、2004:142-147)。

2020-03-27 00:21:39
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それは中選挙区制の弊害の1つと見なされ、選挙制度改革の必要性が認識されるようになったのである(王鼎銘・郭銘峰、2009:102-103)。

2020-03-27 00:21:40
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(ヽ´ω`) 比例代表制を含めて、すべての選挙制度が大政党を有利にし、小政党を不利にするように機能している。レイ(D. Rae)は、選挙制度の一般的に共通する効果と、制度ごとの異なる効果を明らかにした。

2020-03-27 00:21:40
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

彼によると、すべての選挙制度は大政党を過大代表し、小政党を過少代表するため、選挙に参加した政党数と比較して、実際に議会で議席を得た政党数が減少する傾向がある。過大代表とは、政党や候補者が得票率以上に議席を得ることであり、過少代表はその逆を意味する。

2020-03-27 00:21:41
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

そうした傾向は、比例代表制よりも小選挙区制において強く表れるという(川人・吉野・平野・加藤、2011:122;Lijphart, 2012:154)。

2020-03-27 00:21:42
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

現行の選挙制度のもとでは、小選挙区制の比例性がかなり低いことから、選挙区では議席獲得において大政党が小政党に比べてはるかに有利になっている。一方で、比例代表制の比例性は高く、こちらでは小政党が相対的に議席を獲得しやすいといえる。

2020-03-27 00:22:38
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

選挙制度全体としては、小選挙区制で低下した比例性が、比例代表制によって是正されていることがわかる。ただし、選挙区で選出される議員の割合が比例区よりかなり大きいことから、そうした是正効果にも限界がある。

2020-03-27 00:22:39
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

したがって、台湾の小選挙区比例代表並立制は、大政党が議席獲得において有利な選挙制度であり、そのことが政党システムの二大政党制化につながっているといえるだろう。

2020-03-27 00:22:39
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

大統領選挙の選挙制度は全国単位の小選挙区制といえ、候補者を2名に絞っていく効果を持つと考えられる。台湾でも韓国でも当選者は相対多数制で決まる。表3は台湾の総統選挙の有効候補者数を示したものである。

2020-03-27 00:22:41
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

有効候補者数は、先に触れた有効政党数における政党を候補者に置き換えて計算したものである。表3からは選挙の回を重ねるにつれて有効候補者数が2名に絞られていったことがわかる。

2020-03-27 00:22:42
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

注目したいのは、政権党が得票でも議席でも絶対多数を獲得したのか、それとも得票では過半数に届かなかったものの、選挙制度のおかげでいわば「人工的」に過半数の議席を獲得したのか、という点である。レイの表現を借りるなら、「実績過半数(earned majority)」なのか、

2020-03-27 00:23:29
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

「実績過半数(earned majority)」なのか、それとも「人工過半数(manufactured majority)」なのか、である(Lijphart, 2012:155)。表4からは、2008 年以降、政権党が一貫して立法院で過半数の議席を獲得していることがわかる。

2020-03-27 00:23:29
Bot08(日本カネ不足協会 会員) @ropcb08

2008 年には、国民党が得票、議席ともに過半数を獲得して、実績過半数が実現されている。ところが、2012 年以降は、どの政権党も 50%に満たない得票率で、絶対多数の議席を手にしている。つまりは人工過半数ということである。

2020-03-27 00:23:30
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