茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2504回「ロックダウンが4週間目に入ってもなかなか感染者数が減らないイタリアのケースからの教訓」

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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート2504回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

2020-03-29 08:04:25
茂木健一郎 @kenichiromogi

このところ、朝起きると、すぐに海外のコロナウイルス関連のニュースをしばらく巡回するのが習慣になっている。今朝、気になったのが、イタリアの死者が1万人を超えたというニュースとともに、一日あたりの新たな感染者数がなかなか減らずに、ロックダウンの効果が見えにくいという分析だった。

2020-03-29 08:06:01
茂木健一郎 @kenichiromogi

イタリアの一日あたりの新たな感染者数のデータは、例えばここにある。 worldometers.info/coronavirus/co… 確かに、制御が効かないくらいに増え続ける傾向にはないが、それでも新たな感染者数が劇的に減ることにもなっていない。ロックダウンで封じ込める効果が顕著には見えない。

2020-03-29 08:07:47
茂木健一郎 @kenichiromogi

ロックダウンして4週間目に入ろうとするイタリアでは、その効果がなかなか見えないことに苛立ちが強まっているようだ。 news.sky.com/story/coronavi… まだロックダウンの劇的な効果が見えないことを指摘する記事もある。 euronews.com/2020/03/25/cor…

2020-03-29 08:09:27
茂木健一郎 @kenichiromogi

新型コロナウイルスに対して人類がこれだけ激烈な反応をしているのは、一つには従来の病原体に比べてその性質が良くわからないという点に原因がある。イタリアでのロックダウンが続いていても、なかなか新たな感染者数が減らずに、死者数が増え続けていることをどのように分析すべきだろうか。

2020-03-29 08:10:43
茂木健一郎 @kenichiromogi

武漢でのロックダウンが実際に効果があった(ように見える)こと、感染経路についての合理的な推定を踏まえれば、ロックダウン自体はある条件下ではやるべきで、やらないよりは感染者数は減ると期待される。それでも、イタリアのように、なかなか感染者数増加が収まらないという事象もある。

2020-03-29 08:12:03
茂木健一郎 @kenichiromogi

多くの論者が指摘しているように、コロナウイルス感染による公衆衛生上のリスク、危機に加えて、社会や経済の活動が止まってしまうことによる副作用もある。イタリアではロックダウンが続き、(お金の)蓄えが尽きた人たちによる犯罪もおき始め、社会不安が忍び寄りつつあるようだ。

2020-03-29 08:13:35
茂木健一郎 @kenichiromogi

よくわからないことの多い新型コロナウイルスであるが、感染拡大があるフェーズに達したらロックダウンは合理的な対策なのだろう。しかし、その場合でも、感染者数はすぐには劇的に減らない可能性もある。また、迅速に必要な現金を支給するなど、ロックダウンの副作用の手当もしないといけない。

2020-03-29 08:14:48
茂木健一郎 @kenichiromogi

いずれにせよ、新型コロナウイルスは各国、各地域で少しずつ異なる感染拡大、社会への影響のあり方を見せており、さまざまなケースを比較することで、どのような対応を取るべきか、その際に予想される弊害はなにか、さらなる対策は何かを精密かつ迅速に検討する必要があるようだ。

2020-03-29 08:16:31
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート2504回、「ロックダウンが4週間目に入ってもなかなか感染者数が減らないイタリアのケースからの教訓」をテーマに、8つのツイートをお届けしました。

2020-03-29 08:17:44