ナラク・ウィズイン#3
◆現在のニンジャスレイヤーは、エイジ・オブ・マッポーカリプス(AoM)のシーズン3です◆ pic.twitter.com/HlSaIlVYRf
2020-04-13 20:50:07「コシャクな!」「コヤツ!」アカゾナエのニンジャ達が唸った。だが彼らの眼前に黒紫のネザーカトンがひるがえり、制した。クセツは凄まじい怒気を漲らせ、名乗りを待った。やがてニンジャスレイヤーは彼らをふてぶてしく睨み返し、アイサツした!「ドーモ。ニンジャスレイヤーです」 0
2020-04-13 21:01:45フィルギアは朦朧としながら、互いの陣営のアイサツを聞いた。風が吹き抜け、気づけば、彼はトムと共に、少し離れた地点、マングローブの木陰に寝かされていた。「ウ……ア」フィルギアは震える手で重箱に手を伸ばした。「スシか。スシだな」コルヴェットが察し、サーモンを手渡した。 1
2020-04-13 21:06:07サーモン・スシが口の中でとろけると、滋味がカラテとなって彼の全身を駆け巡った。「……!」フィルギアは起き上がり、重箱を抱え、トロ・スシを食らう!「デアエ!」処刑場からそう離れていない。すぐにゲニンが見咎め、向かってくる!「ココマデ、ヤメテダゼ!」コトブキが立ちはだかる! 2
2020-04-13 21:08:33彼女はガトリングガンを腰だめで構えていた。「ナッ?」「デアエ?」BRRTTTT!「グワーッ!」「アバーッ!」容赦なきガトリングガン攻撃に蹴散らされるゲニン達!「おっさん、ワープして、すげえ!」ザックがコルヴェット達に駆け寄る。「ウイック。み、見ての通り、サケが必要ゆえ子供には無理だ」 3
2020-04-13 21:11:01「お、俺も……ヒヒ……少しは頭数に入れるように頑張るぜ……ゲニンぐらいの役には立つ……」フィルギアはトロ・スシを掴み、喰らう。恥も外聞もなしだ。「アンタ、ニンジャだってさっき聞いたぜ。頑張ってくれよな」ザックが励ました。そして、見よ、罪人をまんまと奪われた処刑演台では、今! 4
2020-04-13 21:14:37「イイイイヤアアーッ!」KA-BOOOOOM!黒紫の炎波が迸り、処刑演台をえぐり取った!ニンジャスレイヤーは咄嗟のジャンプで逃れたが、ナムサン!?見物市民やゲニン数名が巻き添えとなる!「アバーッ!」「アバババーッ!?」黒い火がこびりついた彼らの身体がみるみるうちに枯れて、萎びてゆく! 5
2020-04-13 21:18:05ネザーカトンは消えない炎!大地を侵食し、くすぶり、その火は見ようによっては苦しみ呻く人のようにも見え、怨嗟の声に似た音を響かせる。「ドゥーム」「ドゥゥーム…」コワイ!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは着地点付近のアカゾナエ達を強引なカラテでなぎ倒す!「グワーッ!」「グワーッ!」6
2020-04-13 21:21:05ニンジャスレイヤーは身をかがめ、ジョウゴ親王を狙うが、すぐさま立ちはだかったのはスモトリめいた巨漢のアカゾナエ甲冑ニンジャ、レッドテラーである。「イヤーッ!」「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーのチョップを、赤い斧の柄で受ける!「調子に乗るな下郎……!」 7
2020-04-13 21:23:36「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは連続打撃でレッドテラーに攻撃をしかけた。ワン・インチ距離は巨大武器を持つレッドテラーよりもニンジャスレイヤーに利がある。怒涛の打撃で脇腹を殴りつける!レッドテラーの目が残虐な輝きを帯びる!「コシャク!コシャクゥ!」 8
2020-04-13 21:26:06「イ……」「イヤーッ!」レッドテラーは一瞬身を縮め、そして、解き放った!スモトリめいた巨大な腹圧が、ニンジャスレイヤーを跳ね飛ばした!「グワーッ!」吹き飛ばされるニンジャスレイヤーをめがけ、斧を振り上げたレッドテラーは片足立ちでステップを踏む。そして振り下ろす!「イヤーッ!」 9
2020-04-13 21:28:01SLAAAASH!マングローブ樹が真っ二つになった。ニンジャスレイヤーは咄嗟にフックロープを隣の木へ放ち、跳ね逃れた。「蚊、蚊、蚊!」レッドテラーがマングローブ樹を蹂躙しながら罵った。「リキッド=サン!」「応よ!」着地したニンジャスレイヤーの足元の水が声を発し、ゼリーめいて凝縮した! 10
2020-04-13 21:30:19「ヌウッ!」ニンジャスレイヤーは異常を察知し、ゼリーじみて固まろうとする足元の水を蹴り払った。すると、ナムサン!飛沫は空中で人の形を成し、アカゾナエのニンジャとなって、ニンジャスレイヤーの脚に絡みついているではないか!これがリキッド!そして彼が操るスイトン・ジツの一種だ! 11
2020-04-13 21:32:44「喰らえィ!」リキッドはニンジャスレイヤーにアキレス腱がためをかけにいく!スワ、人体破壊!ニンジャスレイヤーのニンジャ第六感は腱を捻じり来られるより一瞬速くその危険を察知し、リキッドごと、踵を地面に叩きつけるように振り下ろした!「イヤーッ!」「グワーッ!」 12
2020-04-13 21:35:13リキッドは背中から地面に叩きつけられ、水しぶきが散った。しかし、噴き上がった飛沫が空中で凝集し、再びニンジャの姿を成して着地したのである!「惰弱惰弱!惰弱也!その程度のカラテでワシやレッドテラー=サンを倒そうてか」挑発!そしてその後ろから突進してくるレッドテラー!「イヤーッ!」13
2020-04-13 21:37:47「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは横に跳び、マングローブ樹を掴んだ。「イヤーッ!」レッドテラーは巨大斧を振り抜く!SLASH!樹木破壊!「チィ……」ニンジャスレイヤーは舌打ちし、砕けた木片をジグザグに跳んだ。だが、その時!空中には何らかのネンリキで浮遊するクセツあり!「オロカ!」 14
2020-04-13 21:40:16ボウ、ボウ、ボボウ、ボウ。高く掲げたクセツの両手にはネザーカトンの黒紫火球が育ち、邪悪な双太陽じみて煮えたぎっていた。「アァァァ」「ドゥーゥゥム」嘆き叫ぶ火の塊が……ニンジャスレイヤーをめがけ、凄まじく分裂拡散飛翔する!DOOOM!DOOOM!DOOOM!DOOOM!DOOOOM! 15
2020-04-13 21:42:49「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは地面のマングローブの根にフックロープを投じ、一瞬で着地した。そこへ火山弾じみてめちゃくちゃに降り注ぐネザーカトン!「アナヤ!」「これは閉口也」レッドテラーとリキッドはフレンドリーファイアを避けて後退した。たちまちその地点にもネザーカトンが降る!16
2020-04-13 21:44:37DOOOM!DOOOM!DOOOOM!DOOOOM!黒く燃える飛沫が散る中、ニンジャスレイヤーは前転と側転を繰り返し、必死に回避に専念した。(((マスラダ……!)))微弱な思念がニンジャスレイヤーのニューロンに混線した。(((あれはネザーカトン……禁忌のジツ……)))「ナラク!」(((……早くせよ……))) 17
2020-04-13 21:47:22DOOM!DOOM!DOOM!ニンジャスレイヤーは走る!(((儂が共にあれば……あの程度のジツに遅れを取る事は……)))空中で両手をひろげるクセツの目が光り、その肩の上には、もはや巨大な怨霊じみた炎の姿が立ち上っていた。コワイ!「イヤーッ!」風が吹いた。コルヴェットがニンジャスレイヤーを掴んだ。18
2020-04-13 21:51:02魔術師はニンジャスレイヤーと共に落下し、地面を転がった。彼らは風をまとって忽然と姿を消した。「クセツ!」ジョウゴ親王が叫んだ。クセツは振り返り、頷き、ネザーカトンをおさめた。たちどころに異界の炎は消え去る。クセツはゆっくりと降下し、跪く。「殿下」「捨て置け。奴はすぐに戻る」 19
2020-04-13 21:53:49「ハーッ!」クセツは深く頭を下げた。レッドテラーとリキッドも転がるように現れ、ジョウゴ親王に跪いた。「貴様らは……」ジョウゴ親王はアカゾナエの2人を睨む。「今の邪魔者を追い、殺せ」「「ハーッ!」」「そしてクセツ。雅な遊びは終わりじゃ。これ即ち、一刻も早く儀式を完遂する時」 20
2020-04-13 21:59:32「げに、まこと!」「クローザーはゴマグラウンドよな?」「は!」「ワシも向かう。ギンカクのソウルを得次第、やつを殺す。その準備をしておけ」「ぬかりございませぬ」親王は青銅馬に、クセツはネザーメアに跨った。彼らは水を跳ね散らし、遠く靄に霞む平城の方角を目指す……! 21
2020-04-13 22:04:23