ストレイトロード:ルート140(48周目)
- Rista_Bakeya
- 833
- 1
- 0
- 0
#エア文フリ 物騒だけど無双しない現代~近未来ファンタジーを主に扱う【化屋月華堂】 文フリ東京中止に伴い、次は5月末「静岡文学マルシェ」……の無事開催を祈りつつ、通販を開けております。あと一部はwebで読めます。 gekkado.jp bakeya-gekkado.booth.pm pic.twitter.com/CWHKlvJm58
2020-03-27 12:48:37注)静岡文学マルシェも中止になりました。
なお化屋月華堂はオンラインイベント「Text-Revolutions Extra」への参加が決定しています。
Text-Revolutions Extraで【【ローファンタジー】【ライトノベル】ストレイトロード -the first junction-】を頒布します! くわしくはWebカタログへ plag.me/p/textrevo_ex/… #テキレボ いまや化屋の看板娘、藍ちゃんが不穏な世界で狩りや運び屋に大忙し。風と共に駆け抜ける車はいかがですか!
2020-04-18 14:37:49今回の本編
見逃してほしいと土下座する野郎に、どうしてなのと聞いてみた。できるだけ無邪気な子供を装って。そしたら震える声で必死に答えてくれた。「ここが燃やされたら、俺が生きてきた証がなくなっちまう」「それはこっちも同じなんだけどな」理解できないって顔された。犯罪の証拠を守りたがる奴なんかに。
2020-02-27 18:59:44140文字で描く練習、2351。証(あかし)。 普段この時間は風の魔女こと藍(ラン)ちゃんの冒険をお供ゼファールの視点でお届けしています。 でも今日からの50回は少し趣向を変え、同じ物語の世界にいる様々な人物のスナップ写真的ツイノベを集めることにしました。 題して「魔女が踏み込む5秒前」。
2020-02-27 18:59:45彼女を一途に想うあまり万事が頭に入らなかった。サイレンが一晩中止まなかったことも、他の皆が町を離れたことも。彼女だけ見ていたから気づかなかった。僕が生まれ育った町は彼女にとって積み木の山に過ぎないことさえ。最後に警告をくれた友人をふと思い出したとき、彼女が動いた。巨大な足が迫る。
2020-02-28 18:58:52140文字で描く練習、2352。一途。 作中の人々を悩ませる最大の問題は、異形の怪物たちがその辺をうろついていること。
2020-02-28 18:58:52風のない海面がこんなに揺れるなんて考えたこともなかった。今もボートは流され続けていると思っていたけど、本当はどこにも向かっていなくて、この大きなうねりの上にただ浮かんでいるだけなのかもしれない。思えば誰かに来てほしいなんて望んだのは久しぶりだ。空と海が混じる場所には波も見えない。
2020-02-29 18:58:22あの記者たちは授賞式のため、栄誉に浴した教授のために集まった。世界中に注目されて当然だった。それなのに放送も記事も、ウェブに流れてるコメントも、式を台無しにした化け物の話ばかり。そいつの足元にいたのが誰なのか知らないの?子供じゃない、隣の。涙をこらえる私もきっと見向きもされない。
2020-03-01 19:04:08昨夜の夢はきっと御告げだったのよ。当時は他の可能性なんて考えもしなかった。ママには散々叱られたけど、不思議な体験は偶然でも妄想でも説明できなかった。だから家を飛び出して、あの先生を探して見つけて、一生を捧げる覚悟でついていったのに。私より年下の子が全部壊した。あの日の夢の通りに。
2020-03-02 19:00:04人気に陰りがあるなんて誰が言ったの。活躍する場所が変わっただけで、私はちっとも立ち止まってないのに。いつだって観客の視線を集めているし、拍手は鳴りやまない。二週遅れで聞いたでたらめな噂は全部無視して、千秋楽の舞台に上がった。でも今日は皆の様子がおかしい。その真っ青な顔は何の演出?
2020-03-03 18:43:29夜の街を女の子一人でうろつくなんて危ないに決まっている。その場で帰宅を促したのは間違いではなかったと今も思うし、良識ある大人なら皆そうしただろう。「そうね、おじさんこそ早く帰るか引っ越したら?」生意気な口答えの真意を知ったのは帰宅後だった。怪物との遭遇を間一髪で免れていたらしい。
2020-03-04 18:52:03誰も彼も奴らの話ばかり、他にもっと重要なことが山ほどあるじゃないか。そう言って周囲と揉めた伯父は村はずれの森に一人移り住んだ。聞きたくない話を拒み、そのうち人と会うこと自体が苦痛になったと私も遠ざけられた。こっちは心配なのに。向こうの山の木々を食べ尽くした怪獣が近づいているのに。
2020-03-05 18:53:37ある一家の不可解な失踪について有名人に嫌疑をかけたら抗議が広がった。噂の断片だけで支持者が騒ぎ出し、警察こそ不正だと訴えたのだ。不思議なのは無関係と言うのではなく事件自体を疑う声が大きい点。では彼らはどこへ?「化け物を見張るのも仕事だろう」超能力を持つ子供はここまで嫌われるのか。
2020-03-06 19:01:40退治の提案に呼応して集まったとき、皆が自分以外は強いだろうと思っていたらしい。思い込みが発覚したのは最初の作戦に失敗して逃げ帰った後。「結局素人ばっかりかよ!」「むしろ玄人なんているのか」誰かの一言で全員静かになった。最近突然現れた新種のモンスターだ、勝った者などいるわけがない。
2020-03-07 20:56:33山林の手入れをしていたら美しい旋律が風に乗って降りてきた。忘れまいと鼻歌を繰り返し、いつしか言葉を添えて口ずさむようになった。季節が変わる頃に町へ戻り、立ち寄った酒場で耳を疑った。歌姫が披露しているのは作業の供だったあの歌。風に乗って届いた曲が誰の作詞と知らぬまま広まったらしい。
2020-03-08 18:55:24