イケメンキャラ好きの人はちょっと集合！【日本独自の文化、美形悪役キャラクターの系譜を語ったよ】

惣流・ドルフ・ラングレン弐号機 @YZNlfuMP8Vbaaoj

『バンパイヤ』の主人公、トッペイを世界征服の野望の為に利用しようとする悪役として登場したロックは物語の中心的存在だ。 天才的頭脳で人を騙す事にも長けていて、変装術も得意とする。 主に女装が多いのは、自身のルックスからなる美貌を効率的に活用しているからに過ぎない。 pic.twitter.com/uyuwfIYSHA

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道徳規範から外れた非道なるロックの犯罪行為は、ある種の痛快さをも読者に与える。 唯一心を許した親友への葛藤や対立等、本来の主人公トッペイを差し置いて物語の筋は、如何にロックが世界と敵対して闘って行くかがメインな悪漢漫画となった。 pic.twitter.com/6fRUbNdKgl

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間久部緑郎の悪人イメージを継続させ、よりエゴイズム満載なキャラクターとして演じて魅せたのが『アラバスター』でのロック・ホームだ。 己の美貌に耽溺するレイシスト耽美主義者なロックは、自身の顔が傷付いた時に激昂するナルシスト美形キャラの元祖とも言える。 pic.twitter.com/YimV0WpDmS

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間久部緑郎の知的美形悪役イメージの発展系であったのが、『MW』（ムウ）の主人公である結城美知夫だ。 ロックよりも冷酷な嗜虐心を持つ結城は人間の裏表の恐ろしさを如実に見せる。 自己破滅型な性格や同性愛にまで踏み込んだ描写等、手塚悪役の中では最も退廃的な耽美性を極めたキャラクターだろう。 pic.twitter.com/uix9pWkzKe

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間久部緑郎や結城美知夫と似た系統の美形悪役が、望月三起也による漫画『ジャパッシュ』の主人公、日向光である。 世界制覇を狙う日向は自身の美貌にも絶対的な自信を持つ。 顔のモデルはピーターであり、俳優として活躍した美輪明宏にしろトランスジェンダー的な側面を持つ役者が与えた影響は大きい。 pic.twitter.com/WIfuVufVxS

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永井豪による漫画『デビルマン』に登場した飛鳥了もまた、美形悪役として早い段階での特徴が見られる。 主人公、不動明の親友であり宿敵デーモン撲滅の為の協力者だったが、その正体はデーモンを率いる神である大魔神サタンだ。 両性具有という設定と、明に対する執着は退廃的なロマンス要素を見せる。 pic.twitter.com/EEsiLKWj0n

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飛鳥了とサタン、性別と容姿が若干変化するという設定は、ある種の性倒錯の感覚をも含ませたキャラクターだ。 湯浅政明によるアニメ化『DEVILMAN crybaby』での了とサタンは、悪どさが出る面と美しさが両立されており、数あるデビルマンの映像化の中でも最も優れたバランスな中性的デザインであろう。 pic.twitter.com/EANDkgylHc

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90年代少女漫画の大家CLAMPは様々なイケメンキャラクターを描いてきた。 その中でも最も強烈な後味を残した美形悪役が『東京BABYLON』に登場する桜塚星史郎だ。 物語の程において主人公、皇昴流とは敵対する関係では無いが、妖しさのフラグを回収した終盤、その虚無的とも言える冷酷さを露にする。 pic.twitter.com/5JIxnKz00W

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中性的な外見を持つ昴流からすれば、星史郎というキャラクターは包容力のある王子様の様な存在だ。 献身的なアプローチを受けて昴流は段々と星史郎に惹かれていくが、星史郎にとって昴流との関係や思い出は、自身が他者に対して執着感情を抱くかを試す為の過程実験でしかなかった。 pic.twitter.com/2JL2SQTx21

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その価値に値しないと判断した星史郎は、大きな犠牲と爪痕を残し昴流の元を去る どちらにしろ他者との関係性を試そうとする時点で、心は他者を求める事の裏返しでしかない 最終話、霊視した少女の霊が語る「悪いことをする人はみんな『寂しい』のかもしれないね」の言葉は普遍的な真理として深く刺さる pic.twitter.com/4YMkpW3ho2

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次は日本のアニメにおける美形悪役の歴史だが、60～70年代まではディズニーやアメコミヴィラン達とは変わらない一目で悪役と判るデザインの悪役ばかりだ。 『黄金バット』のナゾーや『マジンガーZ』のDr.ヘルに、あしゅら男爵など其の見た目はフリーク性、所謂クセのあるイロモノ的な外見が程である。 pic.twitter.com/3fRRlDAmed

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美形キャラとしての描写は無いが、潜在的に其の兆しがあったのが『科学忍者隊ガッチャマン』に登場する悪役ベルク・カッツェだ。 ギャラクターの総裁Ｘによって、本来なら双子として産まれる筈だった男女がミュータントとして、一つの体と人格に統合させられたという複雑なジェンダー的背景を持つ。 pic.twitter.com/QnxViHp63O

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性別を自在に切り替える事が出来る雌雄同体な肉体であり、男状態での素顔は終盤まで明かされる事は無かったが、双子なので中盤から登場していた女状態でも顔は同じである OVA版では塩沢兼人と榊原良子が演じており、美形キャラクターとしての特性を早い段階から備えていたと思わせるキャスティングだ pic.twitter.com/Um3ycJL5eT

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アニメ史で最も革新的だった美形悪役と云えばやはり、『超電磁マシーン ボルテスⅤ』に登場したプリンス・ハイネルだろう 長浜ロボットアニメ三部作の中の2番目に登場した悪役であり、『コン・バトラーＶ』のガルーダや『闘将ダイモス』のリヒテルと比較したなら設定面ではダントツで高い魅力を持つ。 pic.twitter.com/uwO54n9Cwn

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その美麗な見た目とは裏腹に、ボアザン星人生来の気質な貴族主義によって地球人を「地球に蔓延るウジ虫共」と形容する過激な選民思想も持つ スパロボでは綺麗な性格のイメージだが序盤、中盤の描写はなかなかに悪どい。 自身を慕う女部下カザリーンとの悲恋など、やはりロマンス描写も欠かせない要素だ pic.twitter.com/lVGmOnutcl

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ハイネルの女性人気は当時凄まじいものがあったらしい。 其は宝塚歌劇を参考にしたルックスデザインと主人公、剛健一と異母兄弟とは知らずに敵対していたという戯曲的な悲劇性設定からきている。 ハイネルが後世に与えた影響は多大であり、後に続くアニメのライバルキャラ様式の指針となった。 pic.twitter.com/1WF7s0nHsn

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日本のアニメ史で、最も認知度が高い美形悪役といえば『機動戦士ガンダム』のライバルキャラでもある、シャア・アズナブルの名が挙がる筈だ。 長浜三部作での美形悪役三人の影響下の元に考案されたキャラクター造型は、サンライズ制作ロボットアニメの敵役として集大成的なポジションと言える。 pic.twitter.com/9UqeY587Qg

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シャアの魅力で特徴的なのは、声優池田秀一による声質と演技スタイルだ ハイネル役の市川治も候補に挙がっていたが、市川の声質は美声ではあるが昔ながらの激しい舞台調演技は僅に癖がある。 池田の相手に語って聞かせる落ち着いたトーンの演技は、その声質と相まって唯一無二の美男表現となっていた pic.twitter.com/8P9AuHTN5u

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亡国の王子というハイネルやリヒテルにも通じるバックボーン等も魅力だが、シャアはカッコ良い描写だけが見所では無い 友人ガルマとの前線連絡で通信機のケーブルに埃をガチャガチャ擦り付けピンチに陥らせる、狡い妨害工作も見せた 一番ツボった描写だが、シャアにはまだまだ人間味溢れる魅力がある pic.twitter.com/3Kk1wLrDh0

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初代のオリジナル版は、シャアの卑劣な部分もしっかりと活きていた。 悪人でもある対象を、カッコ良く描き過ぎないという拘りもまた作り手の大事な観念だ。 シャアの存在と様式は其の後のガンダムシリーズだけではなく、他のロボットアニメ作品でも様々なエピゴーネンを生み出していく。 pic.twitter.com/56WqBbQzMN

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『美少女戦士セーラームーン』には多くの美形敵幹部が登場するが、その中でも一番強い印象を残したのがダーク・キングダムの四天王として登場したネフライトだ 声はガッチャマンの主役、大鷲のケンとガルマを演じた森功至であり、今まで担当したキャラクターの中では最も美声と感じさせる演技を魅せる pic.twitter.com/BPnAUStp6O

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自らの目的の為に月野うさぎの親友である大阪なるに近付くが、次第にお互いに惹かれ合い、恋が実らぬ悲恋で終わる。というのが大まかな流れだ 非情であった敵幹部が、他者との愛に目覚め改心による自己犠牲で幕を閉じる。という展開は今や王道ではあるが、描写が上手いとそれだけ話に没入してしまう。 pic.twitter.com/hqGVhtVR4z

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原作漫画には無いネフライトと大阪なるのアニメオリジナル描写は女児向けアニメの分野でも、美形悪役の重要性を位置付けた。 男幹部同士のカップル、ゾイサイトとクンツァイトの存在もある意味強烈だ。 次作『セーラームーンR』で塩沢兼人が演じた、プリンス・デマンドの儚い美男さも捨てがたい。 pic.twitter.com/ZBuqDrRDt3

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続いては同じ女児向けアニメのプリキュアシリーズからだ 今では顔の整った敵幹部の存在は珍しくも無いが、初期は癖のあるイロモノデザインの悪役が多かった 初めて美形悪役と呼べたのが『Yes!プリキュア5GoGo!』の終盤に登場したムカーディアだ ムカデの化け物なので怪人体にはまだイロモノ感がある pic.twitter.com/LnBEiJal3P

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声は美声の鉄板声優、置鮎龍太郎であり、敵幹部の真打ちっぽい登場の仕方は当時観ていて「おお！？」と身を乗りだしたりした プライベートのプリキュアに近付き情報収集を図るネフライト方式なアプローチで、女子中学生に本気でテニス勝負を仕掛ける姿にも、大物悪役としての期待をまだ寄せられはした pic.twitter.com/4rkfp1ZXyp

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