大橋拓文プロによるAI定石の紹介

30回で一区切りとのことです。
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

4月からのAI講座も延期になってしまったので、TwitterでAI定石をポチポチ紹介していこうと思います。囲碁AIの対局でおそらく一番出現するのが部分図の白6まで。ダイレクト三々の基本形です。この後、AIはA方面には打ちませんが皆さんにはA方面に打つのをおススメしたい。全局図はよく現れる配置の一つ pic.twitter.com/VXNXOBALWl

2020-03-27 11:08:31
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

AI定石を一日一投稿。昨日に続いてその②。星にカカって小ゲイマに受けたら部分図の白4、6のツケ二段が良い手。AIは小ゲイマ受けにはほとんどこれ。なのでAI同士だと、この手段を嫌って小ゲイマ受けしないことも多い。黒9と打って黒Aを省くのが現代流。全局図のように他に転じます。 pic.twitter.com/4YxH3Td381

2020-03-28 12:34:42
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

毎日投稿。#囲碁AI 定石コーナーその③。部分図、黒3の一間受けは人気がある形だと思います。白4が人間はほとんど打たなかった手ですがAIは大好きでこれが有力。私も大好き。部分図黒Aには白Bと受けておいて白4黒5は白が得してます。黒は少し重い形。黒手抜きには白Aが大きい。4子局でも有力です。 pic.twitter.com/nuFZSCQbov

2020-03-29 20:28:56
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

AI定石④。ツケヒキ定石。小目に一間高ガカリしたら光速でツケヒキ。部分図黒7受けまでがAIの世界ではほぼ絶対。白8は省略する場合も多いですが、皆さんにはまずヒラくことをおススメします。全局図はAI同士でよく現れる布石。右上が二間ジマリだとAIは白12とヒラく。右上が星だとカカリまでいく。 pic.twitter.com/iGaUbqJ1eo

2020-03-30 19:25:37
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

AI定石⑤。昨日のツケヒキ定石に似てるコスミツケ。小目に小ゲイマにカカられた時に一番簡単な打ち方。部分図のように白6と高くヒラくことが多い。AIは四線にヒラくのが好き。全局図はよく出現する配置。コスミツケ定石は全局図のように白が採用する例が多そう。井山棋聖や河野臨九段がよく打っている pic.twitter.com/jmIRhHaV3W

2020-04-01 00:00:30
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

#毎日投稿 AI定石。秀策先生愛用のコスミがAIによって復活した。部分図黒3のコスミに対しては白4とヒラいておけば一安心。全局図のようにしょっちゅう登場します。小目に小ゲイマガカリに対してAIの応手は基本的に3つ。昨日のコスミツケ、今日のコスミ。それでは明日もお楽しみに。#囲碁AI #AI定石 pic.twitter.com/3vPOcP3pl0

2020-04-01 11:28:43
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

AI定石⑦小目からケイマ受け。小目の定石を4連続で紹介。小目は今日で一段落。白は大々ゲイマに受けるのがAIの定型。「コスミには二間、ケイマにはだいだい」と覚えましょう。とりあえず知ってる風に見えて相手はビビってくれるかも。ちなみにAlphaGoはケイマが好きなイメージです。AIも棋風があります pic.twitter.com/s3hFCgbZVq

2020-04-03 21:18:15
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

AI定石⑧。「ハサんだ場合はハウ」星にカカリでハサんだ場合は黒11とハウのがAI流。この後、白Aと肩ツキされた場合はだいたい黒Bとオシます。理由は知らんけどなぜかハイよりBオシの方が1%ぐらい高いことが多い気がする。全局図のような配置の場合ハサみたいところ。現代の碁では出現率はやや低い。 pic.twitter.com/v1rekC6Vng

2020-04-04 23:47:32
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

AI定石⑨。昨日からハサミ&ハイのコンビネーションの話。部分図黒3と辺の星にハサんだ場合も黒11のハイが成立して、ハネ上げた形が好形。どちらかと言えばAIはハウ側を好むが微差なので少しの勝率は気にしないで良い。全局図白8のように相手の勢力をやんわり制限したい場合に多く見られるハサミ方。 pic.twitter.com/d8Wb0W8998

2020-04-05 21:09:00
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

AI定石⑩。AI得意のダイレクト三々に対して部分図の黒7二段バネが隅を確保して安定感抜群。後に黒からはA、白からはBが好点です。この型はAI同士だと第三候補ぐらいですが、細かいことは気にしない 笑。全局図のようにタスキだと勢力よりも根拠の価値が高そうなので、採用しやすいでしょう。 pic.twitter.com/l5KEnkAPPS

2020-04-06 21:11:49
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

AI定石⑪。ダイレクト三々に対し部分図黒5と、一路外す手があります。難解型を含みますが、細かいことは気にしないで白6、8と打ちましょう。白6で8とツケるのは難解すぎてプロでも無理、AIもよく間違える 笑。この後、手抜きが多いが続けて打つ形も有力。全局図はAI同士でよく現れる進行。明日に続く pic.twitter.com/E4gwt7iaBL

2020-04-07 23:42:28
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

AI定石⑫。昨日の続き。黒が手抜きした場合、白1、3がめちゃくちゃ大きい気持ちいい。すぐ打っても良い大きさ。全局図は2019年8月のAI大会決勝。黒 絶芸vs白 Golaxy 。いかにもAI風味の序盤戦。この手抜き戦法は足早な構想なのが見て取れる。黒21、23も大きいが白20と24でバランスが取れている。 pic.twitter.com/1tX5ibMZ3X

2020-04-08 23:37:49
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

AI定石⑬。一昨日から連作。部分図黒1、3が手筋で黒13までとなる。一つ注意点があって黒13でAとシチョウに取れるときはやや黒良し。黒13の後にすぐ白Bと打つ場合も多い。全局図はAlphaGoZeroが4650点の時の自己対戦。5000点に近づくと左上より右下の型が増えるようだ。around 4500点定石かもしれない。 pic.twitter.com/UBpqjAr11g

2020-04-09 23:43:02
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

#AI定石 ⑭。AI登場以後使用頻度激増肩ツキ対処法。部分図白4には黒5、7のコンビが良い手。コスミツケは三々が弱点だが、押しあげとセットで使うことで効果的に隅を地にできる。全局図は古力九段(黒)vs Master(白)。AIは隅の地の方を高く評価するので、肩ツキはタイミングを見計って繰り出すべし pic.twitter.com/6RzC90z6m5

2020-04-10 23:19:27
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

#AI定石 ⑮。ついに両ガカリまできました。部分図黒3、辺の星にハサんだときは黒11までで互角。これは人間の今までの常識とも近い感覚。黒3のハサミがなく隅だけの形だとやや黒良し。現れやすいのは全局図のような配置です。AI定石⑨と比較するとおもしろいかもしれません。noteにまとめ記事あります pic.twitter.com/z5CERF43gi

2020-04-11 23:35:52
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

#AI定石 ⑯。星にカカってコスミツケ。人間はこれまで良くない!と思っていたけど意外と使えることが分かってきたコスミツケ。黒はAを狙ったり。そしてAIは白だとBを狙っている。これは驚き。全局図はコスミツケが有力な配置。コスミツケは相手の石を重くしヒラかせて、先手を取るのが第一目標なのだ。 pic.twitter.com/5qT74WT5zO

2020-04-12 23:47:55
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

#AI定石 ⑰。久しぶりに小目を取り上げます。小ゲイマガカリにハサミはもう終わったか!と思っていたら絶芸が2019年8月の大会で採用。部分図黒7とスベるのが新機軸でこの後、黒Aから攻めを狙う。全局図、黒が絶芸で白は李世ドル九段の引退後の相手を務めたHanDol。本局は黒の絶芸が圧倒した。 pic.twitter.com/siJZNNEFVJ

2020-04-14 00:29:19
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

#AI定石 ⑱。手抜き編。手抜き型は白1から。両ガカリにはツケノビが基本です。シチョウが良い場合は黒6、8、10が絶好。AIはどちらかと言えばポン抜き側を高評価します。全局図、黒5がちょうどシチョウアタリ。プロの実戦例でカカリ合っている碁は水面下で必ずこのシチョウを意識しています。 pic.twitter.com/l6WC8TrVfN

2020-04-14 23:28:27
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

#AI定石 ⑲。今日も手抜きからの両ガカリ定石。両ガカリにはまずツケノビ。AIが一番多く打つのは部分図白5のツケ。昨日のようにシチョウにならない場合は黒6、8が常型。このあと白はAかBが多いがCもときどきある。全局図は2019年8月のAI世界大会。黒GLOBIS-AQZ vs 白LeelaZero. 黒19から戦いは続く pic.twitter.com/9YRyFYInMA

2020-04-15 23:58:51
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

#AI定石 ⑳。カカリに手抜きして三々に入られた場合。部分図黒2からあっさり処理。黒6は相当な好点なのですぐ打って良いでしょう。全局図のように白8に黒9あたりにハサんだ場合、両ガカリではなく三々に入ることが多いです。模様っぽいとますます黒15が好点。黒5がなくて黒白逆パターンもあり。 pic.twitter.com/u9OGV1ucJt

2020-04-16 23:51:37
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

#AI定石 ㉑. ダイレクト三々の派生型。シチョウが白が良ければ部分図白6トビが有力。黒が続けて打つ場合、図のように厚みを築き、ならばと白は16とマガる。二線だが逃せない要点でAIは壁攻めを狙っている。全局図はAlphaGoMasterの自己対戦。厚く黒23と構えれば、迫力の侵入白24で互角の進行らしい。 pic.twitter.com/sfBBpmfDMs

2020-04-17 23:51:40
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

#AI定石 ㉒。ダイレクト三々 ELF風味。三々に入られてさらに白6とハワれた場合、ダラダラ伸びるのが意外と有力。四を作って五にしないのが囲碁。黒Aから白Dまでを交換してから手抜きも有力。全局図はELFv1が好むオープニング。AIは白10の側の隅を重視するが、これは登場当初、棋士みんなで驚いた。 pic.twitter.com/09plMlhn38

2020-04-18 23:59:18
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

#AI定石 ㉓。ついに部分図白4高い両ガカリの登場。変化がかなり多いので今日まで出し惜しみしてました。今日紹介する型は人間の公式戦での登場頻度は少なめですがAlphaGo定石なので知っておくライバルにドヤ顔できます。笑。黒AlphaGoZero 対 白AlphaGoMaster 戦で実戦例がたくさんあります。 pic.twitter.com/g0ZpoY112A

2020-04-19 23:52:01
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

#AI定石 ㉔。両ガカリされたときに無難におさめる方法。部分図のようにカカリに手抜きして白1と両ガカリされた場合、黒8がAI発の簡明定石。白9が形を崩す好手順で黒はちょっと愚形に見えるが、一手他に打てているので良いワカレ。全局図のような配置だと黒25と一路高く四線に構えてなお良し。 pic.twitter.com/S2EnldkFqL

2020-04-21 23:48:37
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大橋拓文🌗 @ohashihirofumi

#AI定石 ㉕。なるべく簡明な定石を紹介する本コーナー。ダイレクト三々から難解定石に誘導しようと白6とツケられたら、ダラダラと黒7、9と伸びるのが意外と有力。全局図白18、20と黒の一間ジマリの牽制に向かう場合などは特に良い。黒も右上で、黒9の横に伸びるのもアリよりのアリ。 pic.twitter.com/7glr8G5rsQ

2020-04-21 23:56:27
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