チーム康光による名局解説②第55期A級順位戦森内八段-佐藤康八段戦

◇チーム康光 レジェンド◇第3回AbemaTVトーナメント @TeamYasumitsu

明日解説の、▲森内・△佐藤戦の予告編です。 図は１４５手目▲２五金と金を取った局面。持時間６時間 の順位戦ですが、既に双方１分将棋。時刻は午前１時１０分を過ぎています。 後手玉は▲２四歩以下の詰めろですが、さてどちらが優勢でしょうか。明日まで少し考えてみて下さい。 谷川浩司 pic.twitter.com/J0mMHNnTi1

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リーダー昨日もお疲れ様でした。今日もツイート冴えていますね😂 企画が盛り沢山で、棋士になってから最も将棋番組を見ています。 谷川先生、予告をありがとうございます。 A級降級の危機だったので、思い出に残っています。 よろしくお願い致します。(評価がこわーい😨) (森内俊之)

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谷川先生、予告ありがとうございました。森内先生と記憶力では全く勝負になりませんので、当時の毎日新聞の観戦記を調べましたら、担当が山村記者でした。今日の観戦記紙面でも構成をされていますね。長年感謝申し上げます。(佐藤康光)

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(先程のツイート中、今気が付きましたが普通は) 記者→さん ですよね。失礼いたしました。(佐藤康光)

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昨日の放送、結果は意外でしたが、長手数の大熱戦も多く、フィッシャールールならではの終盤のドラマもありました。 これから少しずつ、棋譜解説をしていきます。長文ですがよろしくお願いします。 （佐藤さん、昨日はお疲れ休みかと思いましたが、今日は 朝からのツイートで安心しました） 谷川浩司

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（１） 平成９年１０月２９日、A級順位戦（毎日新聞主催）。 お二人の対局は対戦成績は殆ど五分ですが、特筆すべきは先手勝率が６割６分以上と高いところです。 本局の先手は森内八段。図は７１手目▲５七角（７九から）の局面です。相矢倉から互いに玉頭を盛り上がり、力将棋となりました。 谷川浩司 pic.twitter.com/beRT3OSOFo

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（２） 図から△２四角▲同角△同飛▲７九玉△３九角▲５八飛△２七歩成▲４八銀△２八角成▲６四歩△同歩▲５五歩△同歩▲７三歩成△７七歩▲同金△７三桂▲５一角で２の図。 ２筋を破り後手リードの中盤戦ですが、▲５一角で両取りをかけ、難解な戦いです。残りは先手１０分、後手１５分。 谷川浩司 pic.twitter.com/R9bX0bdKXr

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（３） そして３図が、昨日紹介した局面です。 ここから△２四金▲３五金打△２五金▲同金と千日手模様のあと、佐藤八段は果敢に△３六飛。強烈な狙いを秘めた攻防手ですが、この手がどうでしたか。 とはいえ、一分将棋で打開するのが佐藤八段らしいところです。 谷川浩司 pic.twitter.com/dQEb8KjwUi

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（４） △３六飛に、▲３五金打が自玉の不詰みを読み切った強手。以下△５九馬▲７七歩△同銀不成▲同金△同馬▲同玉△６五桂▲８六玉△８八桂成で４図となりました。 佐藤八段が王手の連続で迫っていますが、４図での森内八段の受けの決め手を少し考えて頂きましょう。 谷川浩司 pic.twitter.com/aiTBCNgFD9

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（５） 正解は▲６六銀（５図）。華麗な捨て駒で７五を空け、上部脱出が防げず佐藤八段の投了となりました。 １６１手。終局は１時２８分。３図から千日手になっていたら、指し直しの終局は６時でしょうか。 お二人には、３図での読み筋、２０代後半の当時の心境をお願いします。（終） 谷川浩司 pic.twitter.com/0fY74qaKN1

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①谷川先生、長文解説ありがとうございました。この時は両者不調？で森内八段3敗、佐藤八段1勝2敗という状況での対戦でした。内容としては相矢倉の序盤で森内さんに趣向があり、有力な作戦と認識し、その後私も借用しています。二転三転して(3)図の局面になりました。

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②前述の山村さんの観戦記では、日付が変わる頃に控室にいらした羽生さんが「これは逆転しないでしょう(佐藤勝ち)」と帰宅された局面が(2)図の▲5一角辺りで、この時の残り時間(各6時間持ち)が▲10分△15分(少なっ！)。2人らしい時間の使い方と言えました。

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③両者1分将棋での(3)図での△3六飛は打開して最後詰みと考えた一手でした。(5)図の▲6六銀を完全に見落としており、終局となりました。▲3五金打が森内さん流石の読み切りでしたね。(3)図では△2四金でなく、△3四金が最善との結論でした。

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④感想戦は3時間で(長っ！今なら直帰後Zoom感想戦でしょうか)、当時山村さんと森内八段にお付き合いいただいたようです。この頃は羽生谷川時代で若手同士の挑戦権争いが過熱しはじめた時でした。同世代には負けたくない気持ちが強かったと思います。

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⑤感想戦の最後、夜が明けはじめようかという頃に「(見落とした)▲6六銀に気づいた時は目の前が真っ暗になりました」と話してお開きになったようなので、笑わせようと頑張る才能もあったのでしょうか(無いよ！)。(おわり)(佐藤康光) 森内さんお先に失礼しました。次回は私の担当で土曜辺りに予告を。

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谷川先生、棋譜解説をいただきまして、ありがとうございます。 この将棋は、谷川先生が永世名人資格を取得した直後のA級順位戦4回戦で、ここまで佐藤八段1勝2敗、森内八段3連敗と2人とも厳しい出だしでした。 続 (森内俊之)

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佐藤リーダーのツイートに割り込んでしまったようなので、続きは後程ツイートします🙇🏻‍♂️(森内俊之)

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本局は早い段階で劣勢に陥り、一時は観念していましたが、 終盤で混戦になり、3図の局面ではチャンスと感じていました。 しかし、実戦で△2四金と受けられたら、弱気な私は千日手にしたことでしょう。(実際は△2四金には▲3一飛、△2五金、▲3ニ飛成、△3四玉、▲3六歩で先手勝ち) 続

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3図からの△3六飛は佐藤八段ならではの踏み込みの1手。 しかし残念ながらこの手は詰めろにはなっておらず、▲3五金打で先手勝ちになりました。(▲3五金打に△同飛、▲同金、△6七馬は▲2四歩、△同銀、▲3ニ角成、△同玉、▲4三銀以下即詰み) 続

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私は逆転勝ちでリーグ戦初白星。一方佐藤八段は1勝3敗となるも、この後5連勝でプレーオフへ、見事谷川名人への挑戦を果たすことになります。 続

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当時の将棋を見返してみますと、気持ちを込めて指しているのは感じますが、精度が？ですね。 私はこの時の3人より、今の3人の方がチームとしては上手くいくと思っています😊 (森内俊之)