- TuvianNavy
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外延と範疇、今の仕事が終わったらもうちょっとなんとかしたい アリストテレスの整理、ライプニッツの不可識別者同一律、デカルトの延長、ニュートンの絶対空間、カントの「範疇」概念、リーマンの曲がった空間、ヴェブレンの範疇性、
2020-05-04 15:00:33年代順を意識したつもりですがライプニッツとデカルトの順番が逆です
哲学史の感覚だと(数学的な)外延論をやっていたら(数学の概念として)カント的な範疇を定義する必要が生じた、範疇とは「何を同一とみなすか」という事だった、という精度になってしまう これでは1960年代に何が起きたか全くわかりゃしない
2020-05-04 15:05:24全域的な関数という数学的対象の領域についてそのサイズの尺度「基数」を考えると、この「基数」にはあまり絶対的な性質がない、一種の数学的幻想のようなところがある、という理解が論理学者から代数学者に共有された瞬間に世界観が変わった、ということなんだけど、これでもまだただのお話
2020-05-04 15:12:13自分の能力の限界で、いつもここで話が終わる。モーリーの仕事の「思想史的な」位置づけは明確で、ヴェブレンの範疇性概念がこの時点で完全に解明され、死んだ概念になった
2020-05-04 16:21:27難点はどちらかというと外延論(ベクトル空間や加群の一般論)の方で、そもそもグラスマンからして極端に難しいし、アイレンバーグとマクレーンが何をやっていたのかきちんと説明することも難しいし、ホワイトヘッド問題を通じて連続体仮設と外延論がどう関連しているのかを説明することも難しい
2020-05-04 16:43:37ホモロジー代数を「外延論」圏を「範疇」と表現しているのは形而上学からの問題意識の連続性を鑑みてのことで、一般的な物言いではないです
2020-05-04 17:12:25アリストテレスの「範疇」に対しカントのそれがどう違うか、どういう意味で同じ概念といえるのか、というのも自分は現段階できっちり説明できない(あと普通にそれぞれの専門家から突っ込まれない程度の穏当な理解が知りたい)んだけど、後者は認識する主体のマインドの話になるので難しい
2020-05-04 19:33:54余談
範疇、純粋に数学の話としたら選択公理が強力だという話に尽きるし、工学の話としたらS/N比を確保できるかどうかという話になるし、生物物理の話としたら感覚器官と脳でどういう情報圧縮をかけているかという話になる
2020-05-06 00:41:44画像に変なブロックノイズみたいのを載せて深層学習による範疇的弁別をバグらせるやつがあるけど途中でデジタルデータにする工程があればたぶん原理的に防ぐ方法ないよね
2020-05-06 00:50:17Adversarial Attack(敵対的攻撃)って呼ぶらしいけど変な英語だね、敵意の無い攻撃なんてなくない? Adversarialの機械学習の文脈での特殊な限定的な意味を知らない人は普通そう思う
2020-11-15 23:25:14特定のステージで量子化誤差の集積が本来の特徴量を潰すような特異なノイズを逆算してそれを載せるだけでいい
2020-05-06 01:03:04そういう不自然な信号は増幅されず推論過程で影響が消えていってほしいけど、でも幽霊を知覚する人も、conspiracyのevidenceをcherry pickする人もいるんだから人間にだってこの種のバグはあると考えるべき
2020-05-06 02:27:19結局認知のどこかに二値的な判断(極端な非線形性)が入る限り避けられないのであれば排中律そのものが逆説的分解の根本原因、みたいな話なので
2020-05-06 02:32:51外延について
何度も言ってるけどデカルトが偉かったのは空間の等質性とかそういう難しい論点を一切持ち込まずに直交座標系で物事を把握するメリットを大勢の人にわからせた点で、少なくとも中学生程度のボンサンスがあればそのパワーを享受できる
2020-05-06 13:59:16「数えられないものの個数」を導入したカントールの仕事はこれほど大成功したとはいえない、しかし彼の仕事がなければ我々は「外延」の二つの意味を理解することはなかった
2020-05-06 14:11:32外延、測度、次元の数学史について(追記)
その上の点や図形ではなく空間そのものを代数的な演算の対象にする、というのを始めたのは誰だ?(つまりグラスマン以前に)
2020-11-09 05:58:25