原作厨がFF7Rのシナリオを批判しつつ「運命と戦う」ことの無理筋とシナリオとしての難しさを語る

無差別日記くん@ROM専 @random_Purple9

FF7R見たけど、フィーラーってなんなん？いらなくねあれ

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FF7Rのフィーラーを見て何に失望したかっていうとさ、とにかくここ最近13以降からやたらとFFは運命と戦わせたがるんだよ。やめろよそのストーリー。古今東西、歴史に残るような名シナリオってやつはすべて運命と戦って勝利してない事を知らんのか。

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人間の運命ってやつは最終的には諸行無常であり涅槃の前ではなべて世はこともなしなんだよ。要するに運命なんてものは最初から存在しない。戦ってる気になってるのは常に人間の自意識であって、それを倒すってのは自分の自意識と戦うってことでつまりそれはセカイ系じゃん

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最近のスクウェア、KHもそうだけど、やたらとセカイ系要素出してくんのやめてくんねえかな。あんたらはファンタジーをやるべきで、見習うべきシナリオは指輪物語でありハリーポッターでありスターウォーズだろ

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フィーラーはFF7Rのシナリオを守る運命の番人で、それを倒す＝運命を覆す、運命を破る、運命を超克するというメッセージ性が見受けられる。けど、運命ってのは倒すとか倒さないとかそういうもんじゃねーんだよ。

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運命ってのは認識したヤツにしか現れないサインのようなもの。ツイてないと思ったヤツには運命の女神は絶対に微笑まないし、自分はツイてると信じるヤツの前には運命は絶対に訪れる。

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運命が何か縛るものとか、拘束するもの、対立したり対決するものと考えた時点で、もう運命からは逃れられないんだよ。意識というのは否定と肯定の両方を内包するもの。運命から解放されるためには、運命に寄り添い受け入れるしかない

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さながら自分の行動を既に預言されており、生涯を通してそれをなぞることで死に至るまで人生をもって預言を上述させ続けたキリストのよう。マトリクスのネオも悟った。「知っている事と、実際に歩む事は違う」

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上述× 成就○

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マザーテレサは運命を習慣が作り出すものと述べた。そして習慣とは行動であり、行動とは思考と言葉が生み出すもの。つまり人と運命という概念は不可分であると同時に一体である。いわば魂のようなもので、概念上の呼称、人生のペルソナのひとつに過ぎない

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だからそれをフィーラーという別存在に切り離して対立し、あまつさえ倒すとかという行為は、自分の中に明確に存在する何らかの抑圧や欲求の否定のようなもの。

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そうではないんだ、運命を乗り越えるとは、運命を殺して殺害し、抹殺することではないんだ。それではキャラクターは成長しない。

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運命は身体の一部。魂の一部。しっかりと見据えて正面に立ち向かったとき、初めて運命が自分を縛るものではなく、自分が生きて前に進むための道そのものだと気付く

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同時に進み始めてしまえば、そもそも自分を縛っている運命などというものは存在しなかったと悟る。まさに、なべて世はこともなし。

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そして進むうちに自分のこの経験もまた大きな世界の摂理の中のひとつに過ぎず、そして自分自身はその大きな世界に組み込まれて何らかの使命を帯びたひとつの駒だと知る

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これまで対立して倒すべき存在だった運命が、使命に変わり、何が何でも駒である自分を脱したかったはずが、今はその駒の役割を果たそうとしている自分がいる。これこそが運命を前にしたときにキャラクターが到達すべき、悟りであり涅槃の王道

無差別日記くん@ROM専 @random_Purple9

それはワンピースにおけるDの意志であり、ナルトにおける火の意志であり。いずれも人は生まれた意味を知りたがり、己のカルマと向き合うときに己の運命を知り、またそれを受け入れたときにはじめて世界の中で自分の位置を知る。

無差別日記くん@ROM専 @random_Purple9

そして自己犠牲を通して世界に自分の生まれた意味を残す。それが意志となって道標となり、次の運命を紡いでいく。人と人との行動の連鎖、繋がりの集大成が運命。寄り添うべきものであり縁ではあっても、決して倒したり忌むべきものではない。

無差別日記くん@ROM専 @random_Purple9

つまりわかりやすい勧善懲悪的な、善悪二元論に置き換えると、運命は正義なんだよ。この正義の意味がスクウェアはわかってない

無差別日記くん@ROM専 @random_Purple9

ここでいう正義というのは、要するに主人公だという意味だ。運命というのは常に主人公じゃなきゃいけない。大作RPGなんだから、主人公の運命を描かなくてどーすんだ。だからシナリオに順張りするなら、王道はやはり運命そのものを描くことだ。

無差別日記くん@ROM専 @random_Purple9

だのに、ここのところスクウェアは運命を敵役に据えようとしている。それは逆張りだ。逆張りはテクニックが必要で、王道をしっかり抑えていないとシナリオが暴走する

無差別日記くん@ROM専 @random_Purple9

そのテクニックとは、主人公を犯罪者にする事だ。それも中途半端なヤツじゃダメだ。確信犯じゃないといけない。自分でも悪い事をしてると知っていて、それでもあえてルールを踏み越えてまで結果を欲しがるヤツのことだ。

無差別日記くん@ROM専 @random_Purple9

そいつは自分の運命を知っているけど、それでも叶えたい夢がある。それはいろいろだ。死んだ妻を生き返らせたかったり、大切な人や約束のためだったり、我欲のためだったり。 理由はいろいろだけど、ひとつだけ共通点がある。

無差別日記くん@ROM専 @random_Purple9

それは確信犯だってことだ。自分が摂理に反している事も、それが理由で不幸まっしぐらなことも承知してる。きっと終わりは最悪で自分がボロボロになることも承知で、それでもそいつらは進むんだ。

無差別日記くん@ROM専 @random_Purple9

こいつらは運命と戦う覚悟が出来てる。そして多くのストーリーの場合、彼らはラスボスを担う覚悟が出来てる。だからラスボスになる。