【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」】
- yms_karuta
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【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」01】 第271話です。フォントの都合上、けいしゅうのけいは「荊」で表現していますが、草冠は全体ではなく刑の左側の上について右側が上下伸ばす…、みたいな字です。
2020-05-07 14:13:15【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」02】 陸遜の提案による関羽油断作戦は功を奏しまして、第二段階として、呂蒙による荊州攻略部隊が荊州に向かいます。まず最初に向かったのが、商船に化けた十艘ほどの偽装船団です。今回呉は大掛かりな劇団形式による計略ですね。
2020-05-07 14:16:15【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」03】 擬装船団は風浪の荒ぶ夜を選んで、最初の烽火台(のろしだい)のある対岸へ向かいます。なぜ、わざわざそんな日を選んだかと言うと、この後の演劇に説得力を持たせるためです。
2020-05-07 14:18:21【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」04】 見慣れぬ船がやってきたので、当然、荊州の烽火台の兵士たちはすっ飛んできまして誰何します。擬装船団は商船をよそおっていますので、当然中の人も商人姿。川を上ったり下だったりして商売をしているが、あいにくの風と浪で進めなくなったと。
2020-05-07 14:20:17【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」05】 今夜ここに避難させてください、と願い出る商人達の願いに、兵士たちはどうしたものかと言いつつも、嵐の中を追い払うのも気の毒と思い、今夜だけは大目に見るといって、要塞地帯ゆえ、夜が明けたらすぐに立ち去れと言い添え、しばしの滞在を許します。
2020-05-07 14:23:01【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」06】 役人の計らいに感謝する商人達。お礼に、と大きな瓶(かめ)に入った酒をお渡ししたいと持っていきます。兵士たちは、快くいただくとしようと行って受け入れます。厳しい軍律であることは想像に難くない関羽軍。しかし、兵士たちの顔がにやけます。
2020-05-07 14:26:11【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」07】 今夜は嵐で異変も起こるまい、と指揮官は酒盛りを始めようと言い出します。酒も料理もたっぷりあるとあって、宴会が始まります。普段は規律正しい行動をしていたのでしょうが、油断しました。
2020-05-07 14:27:57【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」08】 さて、烽火台のにぎやかな様子を見て、中の兵士たちの酔いも回ってきたと見た呉軍の商人擬装先遣部隊。そろそろ合図をと、松明に火をつけます。呂蒙の本隊も合図を受け、上陸を開始します。
2020-05-07 14:30:44【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」09】 烽火台の中では、宴会が盛り上がっていましたが、馬のいななきなどが聞こえるなど、変な音がすると気づきます。調べてみよう、と扉を開けると、すでに呉の大軍に取り囲まれています。あっ、と驚いたときには時既に遅し。多勢に無勢で何も出来ません。
2020-05-07 14:34:22【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」10】 呂蒙は、お前達を生かすも殺すもお前達の態度次第、と、次の烽火台の番兵を味方につけるよう説得しろと言います。うまくいけば呉の家臣として将来大きな出世を約束するが、逆らう者はここで死んでもらう、と呂蒙。
2020-05-07 14:37:48【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」11】 最初の烽火台の兵士の質、もしくは関羽への忠誠心というのが問われる事態ですが、仮にここで烽火台兵士が全滅したところで、呂蒙は同じような手段で次の烽火台に向かえばいいわけです。
2020-05-07 14:40:13【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」12】 逆に、烽火台の兵士にしてみれば、逆らっても死、仮に助かったとしても最初の烽火の合図を出せなかったことで、関羽から死罪を言い渡される可能性も高いためメリットがありません。生き残るためには、次の烽火台の仲間を口説くしかありません。
2020-05-07 14:42:44【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」13】 呂蒙は、うまくいったら、褒美も取らせるぞ、と懐柔します。これが功を奏しまして、最初の烽火台の番人達は次の烽火台を訪れ、門を開かせます。忽然と現れた呉の精鋭3万の前に、烽火台の番人達は肝をつぶし、命あっての物種と、次々に呉軍に降ります。
2020-05-07 14:45:14【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」14】 通信施設はあくまで通信の役目しか果たさないので、個別には防御の砦にはならないんですね。結局、どの烽火台も一度も「烽火(のろし)」をあげることもなく呉軍を荊州に入れてしまいました。とうとう、呉軍は一兵も損じることなく、荊州城まで到着。
2020-05-07 14:47:34【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」15】 呂蒙は、番兵たちによくやったと言い、これで荊州城の城門を開けさせれば恩賞ものじゃ、として、仲間に声をかけて城門を開けさせよ、と言います。ここで兵士が呂蒙に不安を伝えます。
2020-05-07 14:48:53【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」16】 荊州城内にいる自分たちの家族はどうなるのか、という不安を述べる兵士たち。呂蒙は心配するな、歯向かわぬ者は討たぬと言い、さあ行けと兵士たちを向かわせます。不安な気持ちのまま、とにかく荊州城門前に行く兵士たち。
2020-05-07 14:50:37【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」17】 おーい、おーい、と声をかける兵士たち。城内では味方の兵だと気付き、どうした、と尋ねます。一大事が起こった、城門を開けてくれ、と番兵が言うと、すぐに開けるとうっかり城門を開けてしまいます。烽火の合図がないので警戒心が薄かったようです。
2020-05-07 14:52:32【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」18】 城門が開くのを見た呂蒙は、すかさず突撃を命じます。城兵が城内になだれ込んでくる呉軍の襲来に気づいたときはすでに遅く、呉軍は八方に放火し、荊州城は大混乱。あっという間に落城してしまいました。
2020-05-07 14:55:50【横山光輝「三国志」講座271「荊州城陥落」19】 関羽も予期できぬあっけない荊州本城の落城劇。 烽火の通信システムを過信したが故に、一旦使えなくなると崩壊してしまう結果となりました。 これにより、関羽や蜀の運命が大きく変わることになりますが…。この続きはまた次回。 今回はここまで。
2020-05-07 15:00:04