チーム康光による名局解説③第19回全日本プロトーナメント決勝5番勝負第4局 谷川九段-森内八段戦

第3回AbemaTVトーナメントで結成された、谷川浩司九段、佐藤康光九段、森内俊之九段によるチーム康光のtwitterアカウント上で行われた名局解説まとめ。 平成13年4月23日 第19回全日本プロトーナメント決勝5番勝負第4局 谷川九段-森内八段戦
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◇チーム康光 レジェンド◇第3回AbemaTVトーナメント @TeamYasumitsu

明日解説の▲谷川△森内戦のスタート図になります。106手目△5六馬まで。次に△8九馬(竜)までの詰めろです。さて、どう受けますか?残り時間は▲17分△3分。私もこれから朝ごはん🍞で残り時間が少なく、本編予告を本日おやつ時🍮に更新します。(佐藤康光) pic.twitter.com/dvaJbpH8bu

2020-05-09 08:11:08
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(続き)▲谷川△森内戦。6手進み図は△7七銀不成まで。残り▲13分△1分。手順を推理すれば流れは掴めるかもしれません。先手番。攻めか受けか手順は?3分で全てを読み切り、確認し、和服の襟を正してお茶を飲んだ後に着手できれば貴方も谷川浩司。2001年の対局より。詳細、正解は明日に。(佐藤康光) pic.twitter.com/39ntOt3y3b

2020-05-09 14:53:14
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佐藤さん、予告編有難うございます。 この将棋はよく覚えています。今見ても、▲3八桂は不思議な配置ですね。 ただ、和服の襟を正してお茶を飲んだかまでは覚えていません。 7時までに正解を見つけて頂き、その後はトーナメントをご覧下さい。 谷川浩司

2020-05-09 16:30:31
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谷川先生、ご指摘ありがとうございました。私の妄想が入っていたかもしれません。確定の修正事項として、私のおやつは🍮でなく、どら焼きでした。お詫び致します。 19時~今日はどうなるのでしょうか。楽しみですね。#AbemaTVトーナメント(佐藤康光)

2020-05-09 18:03:28
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リーダー明日の予告ありがとうございます。 かなり、苦しい終盤になりましたが、 106手目△5六馬と引いた局面では流れも加味して、ひょっとしたらと、甘いことを考えていました。 しかし、和服の襟を正してお茶を飲まれたら観念するしかありませんね。 今見返しても、華麗な手順です。 (森内俊之)

2020-05-09 18:10:14
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2001年4月23日、第19回全日本プロトーナメント決勝5番勝負第4局。主催・朝日新聞。「ウェスティンホテル東京」にて。ここまで森内八段(当時)2勝、谷川九段1勝。谷川は名人戦と並行しての番勝負。戦型は森内の四間飛車・藤井システムに谷川の居飛車穴熊。森内はシリーズ初の振り飛車採用だった。 pic.twitter.com/EYrmQNX8da

2020-05-10 12:20:02
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先の1図は昨日掲題の最終盤。△5六馬まで。どう受けるかだが、▲6七桂は△同馬▲同金△7八銀で受けにくい。正解は▲7八角。以下△6八銀に▲7二竜(2図)が谷川光速流の読み切りの絶妙手。先に竜を切るのが肝心で▲5六角は△7七銀不成で負けになる。2図で△7七銀不成は▲8三竜△同玉▲7五桂以下の詰み。 pic.twitter.com/UHbFp9Si6B

2020-05-10 12:28:40
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2図より△7八馬も▲同金引△7二銀▲8八金打で先手勝ち。本譜は△7二同銀▲5六角△7七銀不成(3図・昨日出題図)と進んだ。竜を切る流れから攻めの手が予想されるが、▲7一角は△8二銀で大変。当時の佐々木賢介さんの朝日新聞の観戦記では▲7二竜と切る時、谷川がハンカチを口に当てたそうだ。 pic.twitter.com/j6r51bLqxZ

2020-05-10 12:35:38
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3図で谷川は3分使い残り10分となり秒読みの有無を聞かれたが、「いや、いいです」と断りを入れ着手。詰みを確認した。3図から▲9四金(4図)が気付きにくい王手。△同玉は▲9五歩△8五玉▲9六金(当時の私はこの手が盲点)△7六玉▲4三角以下の詰み。よって△8二玉だが、ここで▲7一角は詰まない。 pic.twitter.com/HR5gFPY77e

2020-05-10 12:44:00
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4図以下、▲9四金△8二玉に▲8三金打が「金はトドメに残せ」のセオリーの逆を行く盲点の追い方。以下△同銀▲同金△同玉に▲7五桂(5図) が気分爽快の王手。1図から受けに打った角がいきなり詰みに参加してきた。1図前から既に相手玉を仕留める構図ができているのが、谷川光速流だ(こわーい)。 pic.twitter.com/AbW8mWJzjA

2020-05-10 12:52:54
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5図以下△9三玉に▲8五桂(投了図)まで谷川勝ち。以下も難しいが△同歩は▲9四銀以下、△9四玉も▲8三角以下長いが詰み。ご確認を。これで5番勝負は2勝2敗のタイとなり、最終局(これも名局)は四間飛車を連採した森内が勝ち、この棋戦12年ぶり2回目の優勝を飾った(一部敬称略)。 pic.twitter.com/eyC4wzqKr7

2020-05-10 13:00:40
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谷川・森内両先生には当時の思い出や作戦選択・感想など何でもお願いできれば幸いです(終わり)。(佐藤康光)

2020-05-10 13:02:53
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昨日の番組、大将戦の計四局は圧巻でした。トップ棋士の底力を見たような気がします。 佐藤さん、丁寧な解説を有難うございました。 将棋盤横の手書きの「1図」が可愛い、ではなくて親切ですね。流石会長。 それと、当時の新聞の切り抜きを今もお持ちなのに、まず驚きました。 谷川浩司

2020-05-10 14:39:07
◇チーム康光 レジェンド◇第3回AbemaTVトーナメント @TeamYasumitsu

当時の後手番のトレンドは、藤井システムや横歩取りでしたが、じっくりした将棋を好む森内さんは、四間飛車で穴熊に組ませて銀冠、も得意としていました。 中盤戦で、4六の銀に紐をつけて▲3八桂と打ったのですが、棋風とは反対の辛抱した手で印象に残っています。 谷川浩司

2020-05-10 14:53:11
◇チーム康光 レジェンド◇第3回AbemaTVトーナメント @TeamYasumitsu

▲7八角と合わせた局面では、最後の即詰みはまだ読み切っていなかったはずです。 ただ、何となく詰みそうなイメージはありました。 時間が残っていたのも大きかったです。 谷川浩司

2020-05-10 14:58:24
◇チーム康光 レジェンド◇第3回AbemaTVトーナメント @TeamYasumitsu

本局に勝ち、タイに追いついたものの、最終局は同じ戦型で敗戦。並行して丸山名人に挑戦していた名人戦も、3勝4敗。フルセット負けが続き、流石になかなか立ち直れませんでした。 本局は綺麗に寄せが決まりましたが、苦い思い出も同時に 蘇ってきます。 以上です。有難うございました。 谷川浩司

2020-05-10 15:09:26
◇チーム康光 レジェンド◇第3回AbemaTVトーナメント @TeamYasumitsu

リーダー、解説をいただきまして、ありがとうございました。 1図で▲7八角が先々も見越した強い受け、私は△6八銀と迫りました。ここでは▲9五歩などを警戒していたはずですが、ズバッと▲7二竜と斬り込まれ嫌な予感が…。もう読み切られているんですね、恐れ入りました😨という感じで終局へ。(森内)

2020-05-10 17:57:34
◇チーム康光 レジェンド◇第3回AbemaTVトーナメント @TeamYasumitsu

このシリーズは当時としては上手く指せていたのですが、第3局で簡単な詰みを逃して負け。後手番では打つ手なしとみて、本局は四間飛車を選択しました。 最終局でも、もう一度四間飛車を採用。案の定作戦負けに陥りますが、逆転勝ちで優勝。 自信になり、その後の躍進に繋がりました。(森内)

2020-05-10 18:19:08