本棚のない家の複雑な事情。

しかし、スマホのLINEとかTwitterとか文字情報じゃないのか? 学校や入試の小論文はどうするのだろう?
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たられば @tarareba722
世間話のつもりで、少し昔の話をつらつらとします。 もう十年以上前、ある展覧会で(たしか幕張メッセ)、某巨大製造業のカンファレンス(記者発表会)に参加した時のことです。わたしは開演に少し遅れて最後列に着席しました。
たられば @tarareba722
すると隣の席に座っていた恰幅のいいおじさんが、展覧会全体のパンフレットと、その発表会で配布された小冊子を熱心に見比べて、さらに向こう隣りに座る若いスーツの男性に「これ、どうして開き方が違うんだ?」と聞いているのが聴こえてきました。その二種類の冊子は、右開きと左開きで違ったのです。
たられば @tarareba722
尋ねられた男性は、「さあ…わかりません、調べておきます」と言っていて、それでも聴いたほうのおじさんは納得せず、「こういう違いはよくあるの? 何かの間違いではないだろうね?」と聞いていました。 見かねたわたしは「僭越ですが…それは縦書きと横書きで開きが違うからです」と説明しました。
たられば @tarareba722
「日本語を含む漢字圏の文章は、アルファベットと違って縦書きでも横書きでも表記できます。縦書きの場合は左から右へ読み進めますが、横書きの場合は左から右へ読み進めるので、開きが逆になるんです。そのほうが読みやすいでしょう?」と説明しました。
たられば @tarareba722
すると「なるほど!」とそのおじさんは納得してくれ、「あの…もしかしたら恥ずかしい話かもしれないけれど、こういった【開き】の話は常識の類なのでしょうか?」と丁寧に聞いてきました。「どうでしょう、自分はたまたま出版社の人間だから知っていましたが、常識かどうかはわかりません」と言うと、
たられば @tarareba722
「教えてくれてありがとうございました」とお礼を言われ、名刺を交換すると、そのおじさんは某巨大企業の部長さんで、その隣の若い男性は秘書さんでした。 その縁と、もう一度軽い偶然が重なり、その部長さんと何度か食事に行く機会がありました。あるとき、その企業の寮の写真を見せてもらいました。
たられば @tarareba722
何枚か室内の写真を見せてもらいながら、その部長さんは、「この寮の室内写真は社内報のために集めたのだけど、150枚ほど集まった写真のなかで、1枚も本棚が写っていなかったんだ。わたしはこれを、どうにかしたいんです」と相談されました。
たられば @tarareba722
いろいろな案を話し合った結果、共有スペースに「図書コーナーを作ってはどうでしょう」という話に落ち着いたのですが、その時にわたしとその部長さんでいろいろと調べたりいろんな方面に話を聞いて、「ディスクレシア」、「失読症」のことを知りました。
たられば @tarareba722
修正です。 ×>縦書きの場合は左から右へ読み進めますが、横書きの場合は左から右へ読み進めるので、開きが逆になるんです。 〇>縦書きの場合は右から左へ読み進めますが、横書きの場合は左から右へ読み進めるので、開きが逆になるんです。
たられば @tarareba722
世の中には、「文字列」を認識・読解することに多大な時間がかかったり、認識自体できない人がいる。それは訓練や環境では解決しない場合がある(もちろん解決する場合もある)と知りました。 わたしの人生は、何度も本によって救われてきました。本と一緒に育ったし、本のない生活は考えられません。
たられば @tarareba722
本に囲まれた生活は「よいものだ」と思っていたし、少なくともそれが誰かの気分を害する存在だとは考えていませんでした。けれどそれはあくまでわたしの人生であって、わたしの嗜好であり、他人もそうだと思い込むのは、いささか傲慢な考えなんだと気付きました。
たられば @tarareba722
またミスが。多いなあ。。。 ×>ディスクレシア 〇>ディスレクシア
たられば @tarareba722
それを知ったから自分の生活や嗜好が変わるかというとそんなことはなく、今日もまた何冊か文庫本を買って喜んでいるのですが、本棚の話題がでると、いまもあのときの部長さんの、いきなり口出ししてきたかなり年下の失礼な人物(わたし)に、疑問に思ったことを迷わず尋ねる果敢な顔が浮かびます。(了

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