…と、兄が言ってた。
- kusamura_eisei
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「男だと思っていたら女だった漫画家」といえば林田球と荒川だけど、この二人の漫画って実は凄く女性的だよね。林田球の『ドロヘドロ』はスナック感覚で殺人が起きて、しかし誰もそれを気にも留めないという倫理観が崩壊した世界観なんだけど、婦女暴行だけは全く発生しないんだよね。
2020-05-17 23:18:33女性も襲われるけど、金や内臓が目的で「女体そのもの」には価値が見出されていない。どんな美女がどんなデッカイおっぱいをさらけ出してもそれに反応する男キャラは皆無で、例外的にリアクションを取るのは「その女キャラに好意を持っている男キャラ」だけという凄いファンタジーな世界観なんだよね。
2020-05-17 23:18:33魔法使いの世界を事実上支配しているマフィアのボスで、強いリーダシップとカリスマ性を持つ煙さんが、童貞の中学生かよってレベルで女性に対して奥手で紳士的だったり、→
2020-05-17 23:18:34シャイターンっていう柄の悪いマフィアっぽい組織が出てきて「夜な夜な女を集めてパーティーをしてる」んだけど、それが本当に音楽をかけてお酒を飲んでフルーツを食べるっていう、高校生のカラオケデートかよみたいな内容だったりするんだよね。
2020-05-17 23:18:34『鋼の錬金術師』では、序盤で兄弟が旅の途中で行きずりの妊婦の出産に立ち会って生命の神秘に感動して「禁忌を犯して命を作り出そうとした自分たちは…」と振り返るんだけど、「リアルな出産に立ち会って感動」ってあんまり男性作家の作劇のレパートリーにはないと思うんだよ。
2020-05-17 23:18:35例えば、『のび太の結婚前夜』でしずかちゃんのパパは娘の出産に感動するんだけど、あれはまさしく男性的な感情の発露で、それは「自分の血を引いた存在が生まれた」感動であり、「父となった責任」への畏怖なんだよね。出産そのものに対してのリアクションではないんだよ。 pic.twitter.com/oQA6Te7GoJ
2020-05-17 23:18:35そういう意味で『男性的な男性キャラクター』を描いている女性作家を考えると中村うさぎが出てくるね。『ゴクドーくん漫遊記』のチンゲンツァイ国編に、敵の攻撃を避けて屋内に逃げ込んだら仲間が出産中で、「中にも外にも居場所がねえ!」と男性陣が毒づくシーンが出てくるんだよ。
2020-05-17 23:32:47これは本当に「出産に対する男性の心境」だと思うんだよね。男性キャラが出産を「自分の外側の一大事」として捉えているんだよね「己の営みの一部」とは捉えていないないんだよ。(まあこのシーンは『雄のパンダの出産』というギャグシーンではあるんだけど)
2020-05-17 23:32:48そういえば『ゴクドーくん漫遊記』はシリーズ外伝通して、妊娠出産子供の成長の扱いが「厄介ごと」で一貫してるの凄くない?
2020-05-17 23:32:48@is_ikesan 僕は女性が体を求められてショックを受けるのをなんとも初心だと思うように、いけさんがオナホを再生して台所をダメにするのは狂気だと思うけどね。そういうもんだよ(´・ω・`)
2020-05-17 23:44:03“「リアルな出産に立ち会って感動」ってあんまり男性作家の作劇のレパートリーにはないと思う”そのあたりは荒川の女性性、というよりは酪農家性によるものな気はしなくもない twitter.com/is_ikesan/stat…
2020-05-18 00:01:53ちなみに荒川さんは、牛の出産に立ち会いまくったお陰で自分の出産も正直感慨は薄かったと百姓貴族に綴っておられるが…… twitter.com/is_ikesan/stat…
2020-05-18 00:16:31