【完全失業率5.2ポイント上昇も】大和総研、20年度GDP予想5.5%減 コロナ収束遅れれば10%減も

大和総研、20年度GDP予想5.5%減　コロナ収束遅れれば10%減も　　:日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL22HRD_S0A520C2000000/

2020/5/22 15:58

大和総研は22日、2020年度の実質国内総生産（GDP）が前年度比5.5%減になるとの見通しを発表した。新型コロナウイルスの感染が日米欧で6月前後に収束に向かう前提を「メインシナリオ」とした。ただし、新型コロナの収束時期が21年以降に遅れた場合は20年度の実質GDPが10.1%減まで悪化し、金融危機が発生するリスクも高まると指摘した。

20年4～6月期の実質GDPは前期比年率換算で20%超の減少と大幅な落ち込みになると見込む。緊急事態宣言の発令に伴う自粛で、個人消費を中心に内需が減少するほか、欧米経済の悪化に伴う輸出の減少がGDPを大きく押し下げる。一方、メインシナリオにおける21年度実質GDPは20年度比3.0%増を見込む。

感染拡大の収束が遅れた場合、再度の緊急事態宣言の発令や感染防止策が講じられる可能性が高く、経済活動への悪影響が大きくなるとみる。その場合、完全失業率が5.2ポイントほど上昇する可能性があり、事業継続や雇用維持のための追加の経済対策が急務だと指摘した。