「日本レコード大賞」その理不尽と時の政治動向

1980年代以降の日本レコード大賞受賞作の変遷と、時の政治情勢の動向を記しています。
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ツイッター政治おじいちゃんお化け @micha_soso

このところ12月30日にやっている日本レコード大賞の害悪というのをふと考えていた。あれって本当にポストトゥルース大賞というか何だか世の中の理不尽を、年末に総決算するような賞となっている。確かにもう日本レコード大賞がガチだと思っている人は0で影響力も少ないが、でも不味い気がしている。

2020-05-31 06:40:46
ツイッター政治おじいちゃんお化け @micha_soso

日本てこういう社会だよねえという、理不尽を再度確認する意味での12月30日の日本レコード大賞みたいな感じ。視聴率はこのところ10%代前半で若者はまず見ないだろうが、それでも不味い気はするなあ。

2020-05-31 06:43:13
ツイッター政治おじいちゃんお化け @micha_soso

日本レコード大賞内政治と実際の政治の動向なども見ていくと面白いのかもしれないなあ。

2020-05-31 06:47:17
ツイッター政治おじいちゃんお化け @micha_soso

日本レコード大賞が本格的にきな臭くなり始めるのは1984年の五木ひろし「長良川艶歌」での2回目の受賞だという気がするが、まあこの時はそんなに大ヒットだっけという思いはあったものの、まあ五木ひろしだしなあ(演歌という権威もあるし)みたいな状況であったと思う。 pic.twitter.com/7rVKv9Hyvp

2020-05-31 06:52:56
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それが本当に業界政治で完全に決まってしまうことを露呈してしまったのは、1987年の近藤真彦「愚か者」の受賞であったと思う。この時点で近藤真彦は人気がまだあったもののピークは越えており、何だか事務所が功労賞のようにプレゼントした印象を持った。 pic.twitter.com/2eldouLikP

2020-05-31 06:57:35
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なお、当時日本レコード大賞のライバルであった、放送音楽プロデューサー連盟主催の日本歌謡大賞は1983年の田原俊彦「さらば・・・夏」の受賞で溶解しており、その後はほぼ業界政治力で決まる賞になってしまっている。 pic.twitter.com/SDhVeJYr6P

2020-05-31 07:08:32
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なお、1989年にWinkが受賞しており、そんなにだっけという印象はあるかと思うが、この年はちょうど歌謡曲シーンが終わり、J-POPに変わっていく時期で、オリコン年間1位と2位がプリプリ、3位が長渕、4位に光GENJIで5位と7位にWinkである。上位陣に出演が断られた末にWinkに廻ってきたのが実情であろう。 pic.twitter.com/R7JL3SnMKn

2020-05-31 07:57:55
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ただ失墜するレコード大賞の権威を取り戻すべく、1990~1992年にレコード大賞をポップスと演歌部門に分けるという改革が3年間行われる。この間は演歌の受賞作に若干の政治力を感じるものの(北島三郎「北の大地」の受賞には疑問はあった)、でも正常化を図ったんだと感じられる。 pic.twitter.com/0Vm3dhaAOD

2020-05-31 08:10:50
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レコード大賞がポップスと演歌部門に分かれたストレスはかなりあったのか1993年に再度1本化される。しかし1本化され受賞したのは香西かおり「無言坂」であり、演歌としてはヒットであったものの、かなり世の中(特にJ-POPを聴く若者)的にはキョトンとする受賞であったかと思われる。 pic.twitter.com/cPkcilRLrY

2020-05-31 08:17:23
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なお、1993年香西かおりの受賞年は時代的には細川護熙内閣であり、政治改革の季節であった。しかし、この時点で日本レコード大賞内の政治改革はいったん挫折している印象が残る。 pic.twitter.com/Ql0Yo1qvF8

2020-05-31 08:22:34
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しかし実際の政治改革のムードも後押しがあったのか、それとも1993年香西かおり「無言坂」の受賞にかなりの不評があったのか、1994年にレコード大賞に出演をしなかったMr.Childrenが突如の受賞となる。ここでも様々うごめいたとの話はあるが、再度業界政治的なものに対する反乱があったと思われる。 pic.twitter.com/Anet1VestM

2020-05-31 08:36:57
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なお、1994年のMr.Children受賞の時点での政権は、村山富市政権であり、昨年の細川護熙政権から羽田孜短期政権を経て、自民党と社会党が組むというそれまでありえなかった展開が起きた、政治の季節であった。 pic.twitter.com/6eeahS6jrT

2020-05-31 08:44:12
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その後1995~1997年の受賞作は1994年でのMr.Children受賞のような大反乱ではないものの、まあヒット規模的に妥当だよねというものであった。 しかし、1998年には(楽曲自体は)大きなヒットには至らなかったglobe「wanna Be A Dreammaker」の受賞となっている。 pic.twitter.com/Lk44dwgdp6

2020-05-31 08:54:52
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1998年以降のレコード大賞はこれまた一進一退で、その受賞作の並びは混沌としている。しかし2001年~2003年の浜崎あゆみ三連覇も含め、業界政治と実際の賞としての商品価値や権威とを秤にかけている様子が見える。(ただ、この時期になると賞としての権威はほぼ0で、世の中的にはしらけ切っていた) pic.twitter.com/XnWVTI0Ycj

2020-05-31 09:05:12
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この間の実際の政治状況は、1997年のMr.Childrenの受賞年は橋本龍太郎内閣、その後自民党と自由党と公明党の連立に至る小渕恵三内閣(※自由党は途中で離脱、一部は保守党として残る)を経て、森喜朗内閣、そして2001年から2003年の浜崎あゆみ3連覇は小泉純一郎内閣となっていた。 pic.twitter.com/ZcA7w0vn2A

2020-05-31 09:19:34
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賞としての権威が2000年代にはすでに0であったが、受賞作は混沌としている、しかし2005年倖田來未「Butterfly」の受賞は日本レコード大賞は完全にプロモーションのための賞になってしまった瞬間であった。この楽曲は2005年年間オリコン85位であり、受賞にかなりの唐突感があったのを覚えている。 pic.twitter.com/AGzU07hM2A

2020-05-31 09:29:35
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ちなみに2005年の倖田來未「Butterfly」が年間85位で受賞した翌年2006年は氷川きよし「一剣」が年間76位にて受賞。もはやヒットしたことすら度外視されていた。政治情勢は2005年に郵政選挙で小泉内閣圧勝後、2006年は第一次安倍晋三内閣誕生である。時代はポストトゥルース感が漂ってきている。 pic.twitter.com/uYXVY84EJn

2020-05-31 09:38:57
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2007年には年間85位や76位の楽曲による受賞批判もあってかコブクロ「蕾」(年間3位)の受賞がある。その後はEXILE3連覇→AKBの2連覇→EXILE4回目の受賞→三代目J Soul Brothers2連覇と業界賞としての役割が続く。なお、三代目J Soul Brothersの受賞は1億で買収されたという週刊文春の報道もあった。 pic.twitter.com/JaxOppwMi0

2020-05-31 09:55:12
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ちなみに2007年コブクロの受賞年には、第一次安倍政権が参議院選挙敗北を機に倒れ、福田康夫政権となっている。民主党政権の2009年~2011年はEXILEとAKB48の受賞と重なり、2012年からの第二次安倍政権以降もAKBとEXILE系の受賞が続く。(2015年の三代目JSB受賞には、1億が動いたとの文春砲があった) pic.twitter.com/o76mRsqHtD

2020-05-31 10:14:58
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ツイッター政治おじいちゃんお化け @micha_soso

2015年の三代目JSB1億騒動の余波を受け、2016年は誰も受け取りたい人がいない賞となり、何だか西野カナがレコード会社の顔を立てて受け取るような事態となっていた。その後、2017年~2018年は乃木坂46が受賞。2019年は、Foorin「パプリカ」が受賞となっている。 pic.twitter.com/XfJimxPgNE

2020-05-31 10:31:31
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ツイッター政治おじいちゃんお化け @micha_soso

僕が作成したリストではありませんが、レコード大賞受賞曲のSpotifyプレイリストがあったので、参考のため載せておきます。/ open.spotify.com/playlist/3V7gM…

2020-05-31 11:39:19
ツイッター政治おじいちゃんお化け @micha_soso

今気づいたけど、2015年の三代目JSB日本レコード大賞受賞作って「Unfair World」ってタイトルなのね。/三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのUnfair World open.spotify.com/track/5WDmOswS… #NowPlaying

2020-05-31 11:58:42
ツイッター政治おじいちゃんお化け @micha_soso

日本レコード大賞のことを振り返るに、中森明菜と小泉今日子が新人賞の5枠に落選した1982年のことを思い出した。すでにこの時点にて業界政治のつばぜり合いのレコード大賞となっており、「少女A」ですでにブレイクしていた中森明菜と、好調に人気を伸ばしていた小泉今日子の落選は印象に残っている。 pic.twitter.com/Hzh3pCMnzj

2020-05-31 12:36:27
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ツイッター政治おじいちゃんお化け @micha_soso

案外と小泉今日子という人の原体験として、この新人賞落選というのがあったりして。まあ、これは当てずっぽうな憶測にすぎないが。

2020-05-31 12:39:41
ツイッター政治おじいちゃんお化け @micha_soso

さらに日本レコード大賞の歴史をさかのぼると、1980年には五木ひろし「ふたりの夜明け」と八代亜紀「雨の慕情」による五八戦争というのがあったのが有名だ。個人的にリアルタイムではないが、かなり凄まじかったらしい。しかしまだ堂々たるヒット曲同士の争いではあった。ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC… pic.twitter.com/soK4BsBhdm

2020-05-31 12:57:15
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