【R-Type】R-Type Delta ゲームブック【二次創作】

続きが気になるので勝手にひっそりまとめて見守るだけのやつ。
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Akikundayo @azuregreenxx

R-Type Delta ゲームブック 注)二次創作です。 ゲームの進行はアンケートの多数決です。RTしてくれると喜びます、バイドが。 #rtypedeltagamebook :prologue バイドとは、 人類が有史以来初めて遭遇した天敵、それは全てを破壊し、取り込み、再現なく増殖することで空間を満たす無限の悪意。

2020-05-26 09:16:48
Akikundayo @azuregreenxx

それまではフィクションの中にしか存在しなかった外宇宙からの脅威に24世紀の人類は果敢に挑み、すさまじい犠牲のを代償として勝利を掴んだ。 当初圧倒的劣勢に立たされていた人類の乾坤一擲。 バイドの持つ自己修復機能を根底より破壊せしめる波動兵器と

2020-05-26 09:16:49
Akikundayo @azuregreenxx

バイドの同化能力から邪悪な意識を取り除いた攻防一体、無敵のサポートユニットであるフォース。これらなくして人類が勝利することはなかったのだ。対バイドミッションにおいて使用された兵器のほぼすべてが、試作の域を越えない不安定な状態であったにも係わらずそれらの威力は絶大だった。

2020-05-26 09:16:49
Akikundayo @azuregreenxx

血のにじむ努力の果て人の命をすり潰すような作戦が何度も敢行された。にもかかわらず、直接戦闘に参加することのない多数の市民達、殊更バイドによる直接被害を受けなかった地球ではバイド戦争は現実感を伴わない遠方での災害にすぎなかったのである。

2020-05-26 09:16:49
Akikundayo @azuregreenxx

疲弊しきった軍を後目に、戦争終結を口実にしたどんちゃん騒ぎは1年続く。弛緩しきった地球人類の心胆を絶対零度まで寒からしめる、あの事件が無思慮の狂騒に終止符を打つまでは。

2020-05-26 09:16:50
Akikundayo @azuregreenxx

2164年、かつてアジアと呼ばれた場所。 軌道宇宙要塞アイギスより突如降下を開始したモリッツGから、バイドの浸食活動を示唆する波長光が観測される。自律兵器の誤作動だと誰しも思っていたそれは嘗ての日本、金沢市へと強襲降下し即座に全兵装をオンラインにすると、戦闘行動を開始した。

2020-05-26 09:16:50
Akikundayo @azuregreenxx

周囲の自律機械を次々と支配下に置き、バイド化を広げていくモリッツGは指数関数的に増加してゆく死傷者の数をもって基本設計の優秀さを証明した。もはや地球上においてモリッツGを停止させることは、完全装備のR戦闘機を用いなければ不可能のように思えた。

2020-05-26 09:16:51
Akikundayo @azuregreenxx

禁忌とされてきた地球大気圏内でのフォースの使用、人類は決断を迫られたのだった。 prologue おわり

2020-05-26 09:16:51
Akikundayo @azuregreenxx

#rtypedeltagamebook001 太平洋上をモリッツGグラウンドゼロへ向けて急行する海上機動要塞内にて、R戦闘機格納庫へと走るパイロットは作戦内容を反芻していた。 R戦闘機は単独出撃。地球軌道上の停滞ハンガーから投下されたフォースユニットと洋上にてランデブーし前面展開。そして金沢市へ突入。

2020-05-26 09:16:51
Akikundayo @azuregreenxx

ぶっつけ本番の殴り合いのような作戦未満の緊急指令に、パイロットはひりつくような喉の渇きを覚えた。 いつ水分補給ができるかわからない。作戦領域に到達するまで僅かな時間がある。 「なにを飲む?」

2020-05-26 09:16:52
Akikundayo @azuregreenxx

#rtypedeltagamebook002 #rtype パイロットはR戦闘機格納庫へ向かう途中、階段の影にひっそりと佇むように設置された自動販売機の前で立ち止まった。 排水量8000t、乗員数6000名を誇る機動要塞内には自販機も多数設置されている。しかしバイドルゲンドリンクは何故かここでしか販売されていない。

2020-05-27 13:30:45
Akikundayo @azuregreenxx

普通の清涼飲料水に混じってさり気なくディスプレイされている200ml弱の小振りなアルミ缶は青色の地に赤く「Bydorgen Drink, Make U Natural High!!」の文字がいれてあり、その上には羽のはえた脳みそのグラフィックが描かれている。マトモな清涼飲料水にはまったく見えない。

2020-05-27 13:30:46
Akikundayo @azuregreenxx

背後に記された成分を全て足しても合計は75パーセントくらいで、残りの25パーセントは何が入っているのか不明である。色々と隠せていないというか、これ隠す気ゼロなんじゃないかな。だが兎も角これを飲んだあとは不思議とサイバーコネクタのリンク率が良くなるという専らの噂だった。

2020-05-27 13:30:46
Akikundayo @azuregreenxx

パイロットは首から下げた認識票を自販機にかざして支払いコードを送信するとバイドルゲンドリンクのボタンを押す。 ゴトン、と日常と変わりのない音がして、取り出し口へ缶が吐き出された。

2020-05-27 13:30:47
Akikundayo @azuregreenxx

パイロットは缶の中身を一息にあおる。なにか甘いようなしょっぱいような、食品なのか、何らかの合成潤滑油なのか味覚が混乱をするようなギリギリを攻めた味付けの液体を嚥下すると耳の奥から何かが這い出てくるような感覚を覚えた。首の横あたりにピンク色のぬめりと光る触手が

2020-05-27 13:30:47
Akikundayo @azuregreenxx

思わず肩に手をやったが気のせいであった。鳥肌がたっているのは飲み物が冷たすぎたからだろう。 パイロットは空っぽになった缶を握りつぶすと過剰に力を込めてダストシュートに叩き込んだ。

2020-05-27 13:30:47
Akikundayo @azuregreenxx

大丈夫だ、こんな不味い飲み物が自分の人生で最後の飲み物であるはずがない。 そう自分に言い聞かせると、パイロットは再び格納庫に向かって走り出した。 HP+1 サイバーコネクト適性+3

2020-05-27 13:30:48
Akikundayo @azuregreenxx

こちらデルタ、実験小隊統括司令本部。 パイロット各員は今回の選択結果を確認されたい。諸君の賢明な判断に感謝の意を表す。 なお選択肢によっては一撃ゲームオーバーもありうる。バイドの罠は至る所にあるのだ。初っ端からゲームオーバーにならなくてよかった。今後も鋭意任務を遂行されたい。 twitter.com/azuregreenxx/s…

2020-05-27 17:55:59
Akikundayo @azuregreenxx

因みに、万が一ゲームオーバーなった場合はその顛末を記した上で選択肢の次点から任務を継続することになる。その場合、テキストが単純に倍になるので司令本部の負担が大きい。留意されたい。 なお感想、ふぁぼ、retweetなどは励みになる。遠慮なく絡んでね♡ 次の選択肢は明日の予定です。

2020-05-27 17:56:00
Akikundayo @azuregreenxx

#rtypedeltagamebook003 #rtype ザイオング慣性制御システムは非稼働状態での力場を維持する為に0.1G程度の遠心力を必要とする。 R戦闘機格納庫は中央のメインロータリーシャフトを取り囲むように配置されていた。力場の状態に合わせて整備プラットフォームごと回転し遠心力を創出するためだ。

2020-05-28 08:30:22
Akikundayo @azuregreenxx

R-fghter Integrated Maintenance Unit R戦闘機機能保全構造体、略称をRIMUという。車輪を表すリムと掛け合わせているならなかなか上出来のバクロニムといえるかもしれない。たしかにロータリーシャフトは車軸のようにみえるしR戦闘機格納プラットフォームはさながら車輪をささえるスポークのようだ。

2020-05-28 08:30:23
Akikundayo @azuregreenxx

性能実証テストの実施が無いときは最小限の保守要員しかいないRIMU内も、今は蜂の巣をつついたような騒ぎになっていた。 デルタ実験小隊は当初、かのバイド大戦での英雄機たるR-9aの発展系であるR-9aIIの開発性能検証のために設立された司令部直属の部隊であった。

2020-05-28 08:30:23
Akikundayo @azuregreenxx

それが実証実験のさなかに突如として老舗航空機メーカーのマクガイヤー社と軍が共同開発した、RX-10通称アルバトロスとの比較検証を求められ、さらにさほど日を置かずに今度は軍事メーカーであるウォーレリック社から、R-13通称ケルベロスの新技術検証実験を委託されたのだった。

2020-05-28 08:30:23
Akikundayo @azuregreenxx

ただでさえ新型は未知のトラブルがおおい。そこに突如、ほとんど互換性のない機体が2機もねじ込まれた現場の負担は想像を絶するものだった。労働災害誘発行為といっても過言ではないだろう。軍と民間企業の癒着を疑う呪詛の声が途絶えることはなかった。状況を察するに無理からぬことと言える。

2020-05-28 08:30:24
Akikundayo @azuregreenxx

そういった事情を鑑みると近くにバイドルゲンドリンクの自動販売機がある理由が何となく見えてくるのだが、それはさて置き、そんな最中の出撃命令である。まさにここは一足先に凄惨極まる戦場となったのだった。

2020-05-28 08:30:24
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