- zakkityou10
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日本経済新聞の今日の朝刊に、こんな記事が大きく一面で出ていました。 見出しは『11年前の教訓 放置』。 内容は2009年の新型インフルエンザでの教訓を、厚労省はまったく活かせていない、という内容のようです。 nikkei.com/article/DGXMZO… pic.twitter.com/9BZ2FYQ01O
2020-06-09 21:53:47「コロナウイルスに世界は持てる力を総動員して立ち向かうが、日本の対応はもたつき、ぎこちない」「既得権益にしがみつく」「PCR検査を拡充するべきだった」「疫学調査を優先という自分のルールにこだわり、現実を見ない」「日本は世界から置き去りにされる」
2020-06-09 21:54:40だそうです。11年前の教訓の一つにあるのが「国民広報担う組織の新設」。なるほど、確かにそれは必要だと思います。この記事を読むと、特に。
2020-06-09 21:55:07まず厚生労働省について。この記事では厚労省が親の仇のようにこき下ろされていますが、コロナ対応において政府機関で最も忙殺されていた、というより今も忙殺され続けているのは厚労省の方々です。 こうした様子も、見覚えのある方も多いかも。 togetter.com/li/1490893 pic.twitter.com/ybmL6enJay
2020-06-09 21:57:28記事の中でも「課を支えるのは理系出身で医師資格を持つ医系技官。その仕事ぶりは政策を調整する官僚より研究者に近い」と述べられています。 つまり医療の知識を持って対策に当たった専門家の方々が、厚労省の中で必死に全国の感染対策の指揮を取っているわけです。
2020-06-09 21:57:41医療従事者の方々のみならず、運送や小売りなどの社会インフラを担っている方々に敬意を表するという話はよく伺いますが。政府機関において、最も過酷な状況で現在進行形で走り続けている専門家に向かって、よりによって今これを言うか……? というのが、ひとつ。
2020-06-09 21:57:58とはいえ「現在どんなに頑張っていようが、過去の罪や失敗は帳消しにはならない」と言われれば、そうですかと言うしかありません。なので次に、本題である「11年前の教訓」について。
2020-06-09 21:58:21日経さんがその日の一面をまとめたページです。わかりやすいですね。 nikkei.com/article/DGXMZO… >>関西の病院を中心に人々が殺到するパニックを招いた とあります。 つまり、2009年の新型インフルエンザでは、大勢の病院への殺到による医療崩壊が起きていたわけで す。
2020-06-09 21:58:36jamt.or.jp/information/20… こちらの記事にも >>現在、各医療機関での外来患者が急増しており、地域格差による医療崩壊状況も深刻な様相を呈している。 とあり、パニックによる医療崩壊のリスクが2009年に認知されたことは恐らく間違いないでしょう。
2020-06-09 21:58:49そして今回、日本では初期から上記の厚労省内の専門家チームは「ピークを後ろにズラして平たくする」ことを目標とした長期的な施策を選択してきました。また、「無闇に病院に行き過ぎないこと」という一見難しい呼びかけも初期から続けられてきました。
2020-06-09 21:59:34水際対策で完璧にウイルスを入れない、というのは理想です。実際に11年前にはそれを目指し、市中感染からの医療崩壊を防げなかった様子。であれば、完全な水際対策を目指した今回の欧州やアメリカの対応と異なり、入ってからの現実的なコントロールを目指した。
2020-06-09 22:00:06「疫学調査を優先という自分のルールにこだわり、現実を見ない」は、ある意味この記事で最もすごい部分です。疫学調査よりも個人レベルのPCR検査を優先するという発想は、流石にWHOもどこの国も言ってはいないはず。 一体どこから出てきたのでしょう。
2020-06-09 22:00:36現実を見たから、全国民への手厚い検査をしつつ感染も抑止する、という実現困難な理想形ではなく、感染拡大のコントロールに必要な疫学調査を優先したのでは……?
2020-06-09 22:01:39「PCR検査が足りていない、失敗だ」というのは今やある層の方々に共通したフレーズですので、もはや特に触れる必要もないですが。 強いて言うなら、韓国のやり方を見習うべきだというならクレジットカードの使用状況まで把握する国民の完全管理体制もこの筆者さんは支持しているのでしょうか?
2020-06-09 22:05:14感染症対策としては間違いなくそれが正解なので、それならそれで問題ありません。しかし、一貫した姿勢があまり見られないように思えます。批判したいものを批判するために、材料を探しているようにも。
2020-06-09 22:05:33けれど何度読んでも、「医療分野には素人ながら、政策を練るため積極的に専門家に意見を尋ねる首相と、専門家の視点で『それはこうした問題がある』と一つ一つ判断していく厚労省の医療系出身者」という話じゃないの? と思ってしまいます。
2020-06-09 22:08:24最近は内閣支持率も、高齢者層を中心に落ちてきていると聞きます。理由の一つは「経済対策の遅さ」。 野党の方々が最近は予備費の計上に時間をかけて審査する! と張り切っていますが、その引き延ばした時間で一体どれだけの会社と従業員が路頭に迷うのでしょう。
2020-06-09 22:08:39人の人生や命よりも票が大事で、それにまんまと乗せられてしまう人も多いのだな、と遠い目になります。 それを擁護しようとしたら、今度は厚労省を批判したくなるのでしょうか。現在進行形で頑張っている人々のうち、誰かや何かを悪者にしないと気が済まないのでしょうか?
2020-06-09 22:08:58記事の終盤では、バブル崩壊後の金融崩壊やら原発問題やら温暖化ガス削減も進まないと上げ連ねて、だから官僚はダメだとご立腹です。 「共通するのは失敗を認めれば自らに責任が及びかねないという組織としての強烈な防衛本能」なのだそうです。
2020-06-09 22:09:10