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茂木健一郎
@kenichiromogi
集中するということは、「ゼロ」の状態に、その文脈、課題に必要な脳活動を「足して」いくというよりは、むしろ関係のないこと、ノイズを引いていく「引き算」のプロセスである。だから、集中力の達人とは、すなわち、「引き算」の達人にほかならない。
2020-06-10 06:56:38
茂木健一郎
@kenichiromogi
何かに集中しているときの脳活動は、関連する回路にだけ活動が絞り込まれていて、いわゆる「脳が活性化」というのとは違う。脳が活性化というと、脳活動が全領域にわたって広がっているイメージがあるかもしれないけれども、むしろ特定の回路群以外の活動は沈静化している。
2020-06-10 06:58:02
茂木健一郎
@kenichiromogi
数学の問題について深く考えているようなときの達人の脳は、数学初心者でどうしようとあたふたしている人の脳よりも、むしろ脳活動は絞り込まれて沈静化しているのであって、そのような絞り込みが効果的にできることが、「集中」にほかならないのである。
2020-06-10 06:59:01
茂木健一郎
@kenichiromogi
ある環境で集中しようとしたら、今自分が向き合っていること以外の活動を「引いて」いけばいいのであって、ノイズがあったり、ものが散らかっていたり、そういうものをすべて「引き算」して目の前の課題に集中できる人が、すぐれたパフォーマンスを達成できる。
2020-06-10 07:00:12
茂木健一郎
@kenichiromogi
集中が苦手な人に限って、休んでいる脳の状態から、何か特別な「集中」の活動を足していかなければならないと思いこんでいることが多い。そうではなくて、余計なものを引いていく、断捨離すればいいんだと思えば案外気楽になる。さあ、今日も引き算で集中しよう。
2020-06-10 07:01:51