私的メモ: 「ネット時代の情報拠点としての図書館─ “Librahack” 事件から考える─」の公式記録を読んで
p. 12 ”しかし刑事罰には、故意犯と過失犯という区別があるのです。刑法では、過失罰の規定がある罪だけが、過失によっても処罰されるとされています。.. 中略 .. 。しかし、刑法典を読んでいただくとわかりますが、そうでないことについて過失罰の規定はないのです。"
2011-06-26 21:41:23(承前) " 今回、中川さんが問われたのは「偽計業務妨害」という罪です。業務妨害については、過失でやったことなら刑事罰を与えるほどじゃないというのが、日本の現行法の定めなのです。ここをきちんと区別して考えなくてはいけません。"
2011-06-26 21:42:08(承前) "もちろん、図書館に損害を与えたのが事実であれば、なんらかの責任はあります。でもそれは、刑事責任ではなくて、損害賠償の責任などであるはずです。"
2011-06-26 21:42:39高木さんの「“Librahack” 事件を総括する」はとてもわかりやすい。ソフトウェア開発者および計算機科学系の大学生・専門学校生は読んだ方が良い。あと、お役所系の方も必読。 → http://bit.ly/krfBwR
2011-06-26 21:53:17p. 26 江原さん" 今日は、ぜひとも伝えたいメッセージがあります。特に、公共図書館の図書館員の方に伝えたいと思っています。それは「図書館のウェブサイトの利用者も図書館利用者ですよ」ということです。"
2011-06-26 21:55:14p. 27 ”法律で定めている図書館の目的は「国民の教育と文化の発展に寄与すること」にあります。「教養、調査研究、レクリエーション等に資する」ことですね。これらが図書館の目的なんです。ここを皆さんに認識してほしいと思います。”
2011-06-26 21:56:27p. 39 パネルディスカッションより "こういう「俺は知らなくていいんだ」が常識化した状態というのが、インターネットを巡る社会環境なのではないかと思います。"
2011-06-26 22:08:45(承前) "でも、本来は「ちゃんと知ったうえでネットにアクセスしてください」と求めるべきだと思います。おそらくそれが、インターネットを利用する際の、前提条件だったはずです。"
2011-06-26 22:09:42p. 44 ”インターネットというのは、すべてのことが実験から始まるものなのです。最初からサービスを公開するわけではなくて、まず個人が実験やテストをしてみて、新しいおもしろいことが発明できそうだ……という 手応えを感じたところから開発が進んでいきます。"
2011-06-26 22:14:36(承前) "今回はその段階でくじかれてしまったというのが問題なのです。そのあたりのことを、警察の方はおわかりではありません。そして今のお話ですと、図書館の方も理解されているのか怪しいなという感じがします。”
2011-06-26 22:15:12p. 44 ”個人で市に訴えても、なにも聞いてくれないと。それを市に伝えると「5人以上のメンバーで、そのうち市民が1人以上いれば、活動団体として登録できるから、まずそうしてほしい」と言われます。”
2011-06-26 22:16:36(承前) "登録してくれれば、活動団体として認めるというわけです。それが前提になっているようです。そういうシステムの上で、市という組織は動いているという現状があります。"
2011-06-26 22:16:53p. 48 ”先ほど「ソフトウェア開発は道路工事ではない」と述べました。事実、ソフトウェア開発では、設計と開発を同時にやることがあります。つまり考えながら作り、作りながら考え、新たなアイデアを盛り込んで、シ ステムを生み出していくわけです。”
2011-06-26 22:21:19(承前) "有能なプログラマーは、一人でそれをやってしまいます。ヨーロッパには、アーキテクト(建築家)という人たちがいて、医者と同じくらいのステイタスを持っているといいます。"
2011-06-26 22:22:15(承前) "一方、日本には、建築士という資格はあっても、建築家という定義はないそうで、いわゆるスターみたいな人が自ら名乗っているそうですが、図書館のような公共の情報システムを作るのなら、"
2011-06-26 22:23:01(承前) "そういうソフトウェアアーキテクトみたいな人がいて、図書館システムをデザインする……みたいなやり方はできないものかなぁと思ったりします。"
2011-06-26 22:23:14p. 49 ”ただし、注意したいのは、ソフトウェアを設計することと、それを運用することはまったく別だということです。運用は、まさに図書館は個人情報を扱いますから、厳密さ、厳格さが必要です。日々、事故を起こさず止まらないよう運用していくことが重要でしょう。”
2011-06-26 22:23:58(承前) "そういった作業は、あまりアーキテクトのような人々には向いていません。ですので、運用は切り分けて保守業務を委託したほうがよいです。"
2011-06-26 22:24:31ウェブや公共空間においてグレーゾーンをルールで縛り排除する傾向があるという意見。文句を言われる側の立場になるとそうしたくなる気持ちが良くわかる。でも、それでは公共の場では「想定内かつ誰にも文句が言われない」ことしか行えなくなる。
2011-06-26 22:32:57