ロースクールでの過ごし方・勉強法

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弁護士井垣孝之(法務アウトソーシング) @igaki

【新ロー生へ】1.教授の言うことを真に受けるな。「1日12時間勉強するのが当たり前」「私の講義を真面目に受けていれば司法試験なんて簡単」「これは基本です」。これらは9割方嘘だ。

2011-04-03 17:38:57
弁護士井垣孝之(法務アウトソーシング) @igaki

【新ロー生へ】2.予習復習にすべての勉強時間を費やしてはいけない。予習は1科目2時間まで。わからないことをわかるまで徹底的に調べるなんてことは絶対にしてはいけない。何がわからないのかだけ明確にして、講義中か講義後に先生に質問した方が早いし深く理解できる。

2011-04-03 17:41:51
弁護士井垣孝之(法務アウトソーシング) @igaki

【新ロー生へ】3.講義のための勉強ではなく、司法試験のための勉強をしよう。答案を書く練習をしよう。その方が定期試験の点数も取りやすい。若手弁護士が担当するチューター制度があるなら積極的に活用して、ガンガン答案をみてもらおう。

2011-04-03 17:44:09
弁護士井垣孝之(法務アウトソーシング) @igaki

【新ロー生へ】4.ゼミをやるなら自分より頭いいやつと組め。頭悪いやつとやるゼミほど時間を無駄にすることはない。そして誰と組むかは最初の4月中が勝負。1回目の講義で発言からできる奴かどうか推測し、アプローチしろ。

2011-04-03 17:48:43
弁護士井垣孝之(法務アウトソーシング) @igaki

【新ロー生へ】5.何時間勉強したかは重要ではない。何を勉強したかが重要。何を勉強したらいいかわからなくなったら、条文を読め。そして条文の文言解釈をしろ。文言解釈はコンメンタールや条解○○に書いてある。

2011-04-03 17:54:38
弁護士井垣孝之(法務アウトソーシング) @igaki

【新ロー生へ】6.判例は一瞥してわからなかったら調査官解説を読もう。極端な話、判例読まなくても調査官解説読んでいれば教員の質問には対応できる。原文は読むべきだが。講義で指定される判例の原文と調査官解説をセットで整理しておくと便利。

2011-04-03 17:57:02
弁護士井垣孝之(法務アウトソーシング) @igaki

【新ロー生へ】7.ロースクールは非常に狭い共同体。中には信じられない足の引っ張り合いをしたり、噂を流したりする奴がいる。そんな奴らには近づくな。惑わされるな。

2011-04-03 18:04:25
弁護士井垣孝之(法務アウトソーシング) @igaki

【新ロー生へ】8.多忙の中での体調管理ができるようになることは重要。体を壊すと膨大な時間が失われる。夜12時過ぎても予習が終わらないなら帰って寝よう。同時に、在学中に自分の限界がどこか(1日何時間までの勉強に耐えられるか)を知っておくのも大事。

2011-04-03 18:13:25
弁護士井垣孝之(法務アウトソーシング) @igaki

ロースクール処世術はこんなところか。あとは資料の調査方法とか、答案書くためのボールペンはいいやつを使おうとか、優秀答案ゲットしてどうやって書いたら点数取れるか研究しようとかくらいかな。自分の経験と失敗から得た教訓は以上。生き延びろ。

2011-04-03 18:23:28
shoya @sho_ya

明日,ローの学生の方々にお話をさせていただくことになったので,予行演習的にtweetしてみる。

2011-04-24 11:27:57
大神令子(特定社会保険労務士) @oogami_sr

wktk RT @sho_ya 明日,ローの学生の方々にお話をさせていただくことになったので,予行演習的にtweetしてみる。

2011-04-24 11:30:26
shoya @sho_ya

ローの勉強の根本的・総論的な方針は,「新司法試験を意識する」ということに尽きます。ローに何のために進学するのでしょうか? 研究者志望の方を除けば,新司法試験に合格して法曹になるためですよね。ですから,ローの勉強は,新司法試験に合格できなければ「無駄」と言っても過言ではありません。

2011-04-24 11:33:38
shoya @sho_ya

ですが,ローで勉強を始めると,この当たり前の目標がだんだん霞んでいってしまいます。これは特に優秀な先生方,向学心に溢れる学生さん達,充実した教育環境が整っているローで生じる現象です。今まで接したことのなかった流麗な理論,鮮鋭な分析,充実した議論が展開され,目を奪われてしまいます。

2011-04-24 11:36:08
shoya @sho_ya

先程のtweetと矛盾するように読めるかもしれませんが,これらの知識を習得し,議論を深めることは本当の意味では「無駄」ではありません。特に,優れた研究者と経験ある実務家が組んで展開する授業の中には,極めて実践的な内容に富むものもあります。これは,間違いなく,将来役立ちます。

2011-04-24 11:38:06
shoya @sho_ya

ただ,「優先順位」の設定を間違えてはなりません。ローに進学された皆様は,あくまで,新司法試験に合格することが「短期的な」最終目標です。長期的視野に立脚すれば有益な物事であっても,短期的な視野に立脚すれば,無益的な物事は残念ながら幾つもあります。それは授業内容が悪いのではなく

2011-04-24 11:40:51
shoya @sho_ya

試験制度に起因する弊害ではあるのですが,皆さんは,その制度を前提として行動せざるをえない以上,それを言っても仕方がありません。

2011-04-24 11:41:50
shoya @sho_ya

具体論に入ります。普段の授業の予復習も,「新司法試験に合格する」という目的を踏まえて受講する必要があります。皆様に求められることは,授業で華麗に発言することや綺麗なノート作りではなく,当該授業で教授された知識を「後々」になっても「すぐに」使える形にしておくということです。

2011-04-24 11:44:04
弁護士井垣孝之(法務アウトソーシング) @igaki

しょーや先生の言葉が美しすぎて眩しい…!

2011-04-24 11:44:10
shoya @sho_ya

これに対しては,ともすると「論証パターンに堕する」という批判があるのですが,これは恐らく的を射ていないと思います。学んだことを自分なりにまとめて使える形にするという作業は,凡そどの職業でも求められる作業です。論証パターンの弊害は思考停止にあり,論証化にはありません。

2011-04-24 11:46:01
shoya @sho_ya

予習・復習のどちらを重視すべきか?という質問を受けることがあるのですが,それはご自身の実力と授業の内容によります。六法や行政法については,原則として復習中心で良いと思います。なぜならば,これらの科目は必須科目である以上,新司法試験で「使える」形に整理しておく必要があるからです。

2011-04-24 11:47:46
shoya @sho_ya

もちろん,予習が不要という訳ではありません。①授業でどういう話が為されるのか,②自分はどこまで分かっており,③どこから分かっていないか,ということを明確にできる程度の予習は必要です。この程度の予習が済ましていないと授業時間は無駄な時間になってしまいます。

2011-04-24 11:49:12
shoya @sho_ya

また,凡そ物事を学ぶ際に最も障害が多い状態は「何が分かっていないか分からない」というときです。この状態で授業を受けても,講義を理解し,情報を分類・整理して,理解・記憶することは困難です。ですから,予習はこの状態を脱し得る程度に行う必要があります。

2011-04-24 11:52:46
shoya @sho_ya

そして,予習段階で自分が分からなかった部分については,分かっている同期に聞くか,基本書等で自分で更に確認してみましょう。この時,大切なことは2つあります。第1は,分からなかった部分に注ぐ時間とエネルギーを予め制限しておくことです。人生(可処分時間)は短いです。

2011-04-24 11:54:54
shoya @sho_ya

第2は,個人的な努力では分からないということがはっきりしたら(そして,この段階になったら),研究者の先生に質問するということです。質問は,分からない部分が明確になった段階で行うと非常に有益です。

2011-04-24 11:56:50