【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第285話「新魏王」の巻。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」01】 曹操という大木を失った魏。魏王宮では華歆が太子=曹丕はまだお嘆きあそばされているのか、と側近たちに尋ねます。曹丕は柩にすがられ、いまだにお悲しみでございまする、との返答。あれほど偉大な王をなくされ悲しみもひとしおなのはやむを得ないと。

2020-06-22 12:51:06
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」02】 しかし、曹操亡き後、天下は動揺しています。すみやかに世継ぎを決めて政治をせねば民心も不安になると華歆。曹操の4人の息子がそれぞれ王になってもおかしくないと思っているだろうから、早く曹操の遺言通り決めなければお家騒動が起きるぞ、と言います。

2020-06-22 12:53:08
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」03】 世継ぎを決めないでお家騒動ともなれば、曹家のみならず魏の弱体化を招きます。しかし、曹丕が天子=漢皇帝の詔(みことのり)、勅書もなく国王を名乗って、他の三人が納得するかという意見が。

2020-06-22 12:58:55
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」04】 そこに一人の重臣が、その詔なら天子に掛け合ってもらってきた、と言います。吉川三国志ではこれが華歆の役割でしたが、横山三国志ではこのへんごっちゃになってまして、誰が誰だかというのはあまり気にしないでいただければ。重臣たちが話を進めています。

2020-06-22 13:01:18
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」05】 弱体化した漢の朝廷には政事をなす機能すらないと。勅命の下るのを待っていてはいつまで立ってもこないのは明白。そこで直々に許昌に向かって、漢朝に迫ってここに勅命を頂いてきた。と言います。まあ、脅し取ってきたとみていいでしょう。

2020-06-22 13:03:09
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」06】 ともあれ、名分も形式もそろったことなので、明日にでも正式に王位につく儀式をあげようということになりました。かくして、曹丕は魏王の位に即き、百官の拝賀を受け、同時に天下に事の次第を発表します。建安二十五年、春正月のことでした。

2020-06-22 13:05:34
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」07】 この時、一騎の早馬が魏王宮に駆け込んできます。曹彰が十万の軍勢を引き連れ、長安よりやってきたと。曹彰は曹操の息子達の中でも一番の武闘派。曹丕はもし、自分と王位を争うつもりで来たのならどうしようかと。

2020-06-22 13:07:35
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」08】 曹丕の不安に対し、賈逵(かき)が、自分が曹彰の本心をただしてみましょうと言います。曹丕はそうしてくれい、と賈逵を向かわせます。

2020-06-22 13:10:37
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」09】 王位継承のことは、兄弟同士の中でも、ひそかに自分が、と思っている空気があり、またそれぞれについている側臣達の間ではっきりと暗闘が繰り返されていました。だからこそ、曹操は後継は曹丕と明言していたのでしょう。

2020-06-22 13:12:11
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」10】 はたから見れば、長男曹丕は、平凡な人物で、良き側近を持てば無難に国をおさめていくことができると見られていました。次男の曹彰は勇猛だが、世を治める才にかけるものがあると見られています。

2020-06-22 13:13:33
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」11】 三男曹植は、曹操が一番可愛がった子でしたが、あまりにも文化的な繊細さを持ちすぎ、国を治めていくたくましさがありませんでした。詩文の才については、以前にも触れられたことがあります。

2020-06-22 13:15:07
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」12】 四男の曹熊(そうゆう)は、病弱で政治の激務に耐えられる身体ではありませんでした。どの一人をとっても飛び抜けたものがなく、それが王位継承で側近の者達を暗躍させる結果となっていました。とはいえ、曹丕にするのが一番安定しそうですけどね。

2020-06-22 13:17:43
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」13】 曹彰は、城の前まで駒を進めます。華歆が一人、出迎えます。 曹彰は挨拶もそこそこに、先の王=曹操の印綬はどこにある、と聞きます。華歆はどういうつもりでそのようなことを言うのか、と尋ねます。

2020-06-22 13:19:30
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」14】 家に長子あるごとく、国には世継ぎの若君がいる。曹彰がそれを詮議する理由は何か、と。さらに踏み込んで、今日曹彰がここに来たのは、父の喪に服するためか、それとも王位を争うためか、と曹彰の真意を尋ねます。

2020-06-22 13:21:01
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」15】 曹彰は、もしかしたらこの時点までは、自分が後を継げるかもしれぬと思っていたのかもしれません。かつて曹操の危機を救ったことがあるのも頭にあったのかも。しかし、すでに事は決している状態。ここでの返事が自分の命運を決めることに気付きます。

2020-06-22 13:23:32
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」16】 曹彰は、自分は王位を争うきなどない、父の喪に服するために来たと答えます。華歆は、ならば、なぜこのような大軍を引き連れてきたのか、と畳み掛けます。このまま王宮に行けば、曹丕ならびに家臣一同疑いを持つのは間違いないと言います。

2020-06-22 13:24:53
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」17】 曹彰は、たしかにその通りだと言い、部下たちにここで待機するように言います。これでよかろう、と曹彰が言うと、華歆は馬車に乗り換えるように言い、二人で王宮に向かいます。

2020-06-22 13:26:03
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」18】 こうして次男曹彰は、ただ一人宮殿に入り曹丕と対面。二人は手を取り合って父の死をいたみ、悲しみます。そして、曹彰は十万の軍勢を曹丕に引き渡し、自分はわずかの伴を引き連れて鄢陵(えんりょう)に引き返します。これで曹彰の反乱の芽は潰えます。

2020-06-22 13:28:39
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」19】 かくして曹丕は安心して王位に即き、建安二十五年を改めて延康元年とします。さらに、三公(最高位の大臣)の丞相には華歆と、太尉には賈ク(クは言べんに羽)、御史大夫には王朗を用い、国内の安定を計ります。

2020-06-22 13:32:20
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【横山光輝「三国志」講座285「新魏王」20】 魏の体制は固まりましたが、曹彰はともかく、曹植と曹熊の動きが気になるところです。曹丕は果たしてこの二人をどう扱うのか…。この続きはまた次回となります。 今回はここまで。

2020-06-22 13:33:57