産後クライシス回避の要点と男親育児を楽しむコツ

離婚の大きな原因となりやすい産後クライシス。これを回避するには「不眠の軽減」を目指すこと。そしてパートナーの男性は、男性ならではの育児の楽しみ方を見つけてほしい。
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shinshinohara @ShinShinohara

「産後クライシス」という言葉がある。赤ちゃんを出産してからしばらくの期間に、急速に夫婦仲が悪化し、離婚に至るケースがあとを絶たないことをさしての言葉。すぐには離婚に至らなくても、「子どもが育ちあがったら絶対離婚してやる」と心に誓う女性の話もよく聞く。この問題点、男性は無頓着。

2020-07-05 11:45:14
shinshinohara @ShinShinohara

出産で肉体的にも体力的にもボロボロなのに三時間おきの授乳がスタートする。産後の肥立ちもままならぬ中で、睡眠も休息もろくに取れない極限状態。そんな時に「俺のメシは?」「うるさいな、泣きやませろよ」「お前は寝てばかりで家事もできないのか」こんな言葉をかけられたら、許せなくなる。

2020-07-05 11:48:15
shinshinohara @ShinShinohara

では男性に悪気があるかというと、恐るべきことに、ない。悪気がないから余計に女性は腹が立つし、悪気がないから、女性が怒り心頭なことが理解できない。理解する前にいくつかの誤解を解除しないとムリ。何の気なしにとんでもないことをいう男性には、「バカの壁」(養老孟司氏著)が立ちはだかる。

2020-07-05 11:50:56
shinshinohara @ShinShinohara

女性は、子どもの頃から出産をイメージトレーニングしている。中高生に性教育の一環で出産の映像を流すと、女子は真剣に見入るが男の子はふざけてばかり、という話を聞く。どうも男性は出産という一大事に他人事感がある。だから覚悟が女性と全然違う。

2020-07-05 11:53:28
shinshinohara @ShinShinohara

また、女性は、赤ちゃんを生んだ途端に「母」になると信じている男性も少なくない。また、子育ては女の仕事、と思い込んでる男性は、私たちの世代はまだまだいた。今の若い人たちはかなり減っていると思うが、祖父母世代がまだ古く、息子が赤ちゃんの世話をするのを止めるケースもあるよう。

2020-07-05 11:57:08
shinshinohara @ShinShinohara

産後クライシスはいろいろな問題があるわけだが、この危機を回避する、あるいは和らげる要点はどこだろう、と考えると、「極度の不眠」をどうするか、が何より優先事項だと思う。 赤ちゃんが生まれると、出産で内蔵ボロボロなのに三時間ごとの授乳。しかもしばしば、三時間で済まない。

2020-07-05 11:59:23
shinshinohara @ShinShinohara

赤ちゃんは生まれたてだとおっぱいを飲むのがヘタ。途中で疲れて寝てしまう。お腹がすぐすいて、一時間もたたずに泣く。眠れやしない。それでいて大して母乳を飲まないのでどんどん体重が減る。このまま死んでしまうのでは、と恐怖に駆られる。眠れなくなる。

2020-07-05 12:01:30
shinshinohara @ShinShinohara

泣いてばかりで、ちっとも眠れない。ようやく寝てくれた、と思ったら、今度は息をしているか、生きているかと不安になり、寝息を確認せずにいられない。そんな緊張が産後にずっと、ずっと続くので、母親は疲労困憊。そんなとき、気持ちに余裕がないので余計に冷たい言葉に深く傷つく。

2020-07-05 12:03:37
shinshinohara @ShinShinohara

十分な理解が難しい男性にあれこれ言っても全部は了解できないので、「母親の極度の不眠をいかに軽減するが大切」という一点に集中して、出産前の男性に、お父さん教室を開いた方がよいと思う。ベビーバスとかほ乳瓶の使い方とかのテクニカルな話は、なんなら後回し。ともかく不眠のきつさをアピール。

2020-07-05 12:10:21
shinshinohara @ShinShinohara

不眠は最凶の拷問。記憶もなくし、精神病発症の引き金にもなる恐ろしい状態。そのことを十分承知した上で、パートナーとして何ができるか考えてほしい、ということを繰り返し伝えれば、パパ講座でテクニカルなことを特に教えなくても、自分で調べる男性が増えると思う。テクニックより動機、使命感。

2020-07-05 12:53:20
shinshinohara @ShinShinohara

母親の不眠を少しでも和らげることができたら、女性も少しだけ気持ちと体力に余裕を確保しやすくなる。産前に、夫婦でいかに睡眠を確保するか、シミュレーションを重ねるように指導することが望ましいと思う。その相談の中で、男性も自分がなすべきことが認識できるのではないかと思う。

2020-07-05 12:55:49
shinshinohara @ShinShinohara

不眠を少しでも軽減するのに重要なのは、授乳の問題。ミルク混合でないと、男性は授乳を手伝えない。しばしば不眠の大きな要因ともなるので、できれば男性も手伝えるよう、ミルク混合を検討したら、と思う。

2020-07-05 12:57:53
shinshinohara @ShinShinohara

母乳だけだと、男性が抱っこしてあやすより母乳をふくませた方が早く泣きやむ、ということになり、男性が赤ちゃんと疎遠になりやすい。母乳には赤ちゃんの健康に大切な免疫が含まれているので大事なのだが、男性の育児参加を促す意味でも、ミルク併用は検討の価値があると思う。

2020-07-05 13:08:09
shinshinohara @ShinShinohara

さて、男性も、どうせ育児に参加するなら楽しめた方がよいと思う。男性はおっぱいがないぶん、若干不利。スタートラインで不利なため、ついつい奥さんに任せた方が早く泣きやむし、と、距離を置きがちになる。それでは母親が大変になるので、男親なりに楽しむ方法を考えてみたい。

2020-07-05 13:10:20
shinshinohara @ShinShinohara

これは私自身の体験談になるのでみんなに当てはまらないかもしれないが、私は「実験」して楽しんだ。子どもを実験対象とすることで、かなり楽しく育児に取り組めたように思う。

2020-07-05 13:11:41
shinshinohara @ShinShinohara

例えばミルク。ただ突っ込むだけだと、溢れ出すミルクに溺れそうになるので、赤ちゃんはかえって拒否することがある。私は、「赤ちゃんも、受け身より能動的になれる環境の方が好きなのでは」と仮説を立て、ほ乳瓶を押しつけるのではなく、引き気味にした。

2020-07-05 13:14:05
shinshinohara @ShinShinohara

離れるよ?離れるよ?このままだと口から離れてしまうよ?くらいにほ乳瓶を引き気味にすると、赤ちゃんは「逃がすものか!」とばかりに、本能的に強く吸う。押しつけたら口から吐き出そうとするが、引き気味にすると追いかけてける勢い。ほ乳瓶の最適な与え方を試行錯誤するうちに見つけたコツ。

2020-07-05 13:16:05
shinshinohara @ShinShinohara

赤ちゃんはある程度腹が満ちてくると眠くなってくる。すると、口が動かなくなり、ウトウトし出す。眠くなってきたな、と思ったら、ほ乳瓶を引き気味にする。すると赤ちゃんは「逃すか!」とばかり、再び元気にミルクを飲み出す。これを繰り返すと、かなりの量、ミルクを飲む。

2020-07-05 13:18:39
shinshinohara @ShinShinohara

この記事にも書いたが、泣いてすぐにミルクを与えると、たいして空腹でないので飲む量が少なく、すぐにお腹が減って一時間ごとの授乳になり、不眠がきつくなるということが起きることがある。そこで私は仮説を立て、嫁さんともあらかじめ相談し、泣いてもすぐに与えなかった。 jbpress.ismedia.jp/articles/amp/6…

2020-07-05 13:22:56
shinshinohara @ShinShinohara

泣き出しても、まだ半眠りだな、お腹もそんなにすいてるわけではなさそうだな、と思ったら、少し待つ。じらす。するとそのうち、本当にお腹が減ってくる。目がはっきり覚め、泣き声も「早くミルクを!」とはっきりしたものに変化する。それからミルクを与えると。

2020-07-05 13:25:01
shinshinohara @ShinShinohara

空腹のピークで与えるから、飲みの勢いが違う。ものすごい勢いで飲む。場合によってはおかわり要求。たっぷり飲んで腹一杯だから、眠りにつくと、次に腹が減るまでしっかり眠る。泣き疲れもあるからぐっすり。赤ちゃんがよく寝てくれると親も睡眠を取りやすくなる。

2020-07-05 13:27:37
shinshinohara @ShinShinohara

赤ちゃんが鼻づまりなら、鼻水をすする音から粘性を推定し、鼻腔のどのあたりにあるのかを想像して、赤ちゃんを抱っこし、鼻腔からのどへ鼻水が流れるよう、体の傾きを変える。どうしたらうまくいくか試行錯誤して、楽しんだ。

2020-07-05 13:35:10
shinshinohara @ShinShinohara

息子をバウンサーに乗せたが、それで揺すられても、あまり息子は好きではなかった様子。「何か能動的な方が楽しいのでは?」と仮説を立て、息子の足の裏に腕を押し当てた。たまたま足を動かすと、バウンサーが揺れる。そのとき私は「お!」と驚いてみせた。

2020-07-05 13:38:07
shinshinohara @ShinShinohara

足が動くとバウンサーごと全身が揺れる。お父さんが「お!」と声を出す。その関係性に気がついた赤ちゃんは、意識して足を動かそうとするが、最初はどうしたら足を動かせるのかわからない様子。そこでわざと腕を押し当てて、息子の膝を曲げる。すふと反射的に足を伸ばす動作が起きやすくなる。

2020-07-05 13:40:34
shinshinohara @ShinShinohara

するとバウンサーごと全身が揺れ、私が「お!」という。こうなると息子は、意識して足で蹴り、この面白い現象を再現しようとする。この遊びはお気に入りとなり、私が足裏に腕を押しつけると嬉しそうに蹴るようになった。

2020-07-05 13:42:33