中国金融機関の外貨保有ポジション急増の理由

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津上俊哉 @tsugamit

一昨日のWSJ中文版に、1.中国金融機関(主に中央銀行)の外貨保有ポジション(外匯占款)が1~5月に前年以上に急増している、2.主たる原因は、解禁された貿易の人民元決済が輸入決済の側でばかり進展して、国内での外貨買い需要が減っていること、との記事が載っていて興味深い。

2011-07-01 17:07:42
津上俊哉 @tsugamit

中国金融機関の外貨保有ポジション急増:貿易の人民元決済が輸入決済の側でばかり進展するのは当たり前。このご時世、海外の輸出者側はドルと人民元どっちで払おうか?と訊かれれば、答えは決まっている(笑)。記事は「輸出でも人民元建て決済を普及させよ」と言うが・・(続く)

2011-07-01 17:11:17
津上俊哉 @tsugamit

中国金融機関の外貨保有ポジション急増:・・そうは問屋が卸さない(笑)。海外の取引相手はせっかく入手した人民元を中国への輸入代金支払のために手放したくない(笑)。つまり、規制の緩和により人民元はリーズ&ラグズの圧力にますます晒されることになる。それは人民銀行も覚悟のうえだが・・

2011-07-01 17:14:57
梶谷懐 KAJITANI Kai @kaikaji

津上さんのおっしゃるように、直接の原因はリーズ・アンド・ラグズの増加、潜在的な原因は米国のQE2でしょうね。2006-2008年の現象の再来というか。RT @tsugamit: 一昨日のWSJ中文版に、1.中国金融機関(… (cont) http://deck.ly/~ORzsH

2011-07-01 17:18:14
津上俊哉 @tsugamit

中国金融機関の外貨保有ポジション急増:それは人民銀行も覚悟のうえだが、問題は「外匯占款」の急増がベースマネー膨張に直結して、物価上昇傾向に薪をくべ続けることになること→金融引き締めを止められなくなる。為替を気にしすぎると、自国金融政策を犠牲にすることになるという教科書通りの姿。

2011-07-01 17:18:41
津上俊哉 @tsugamit

ですね。RT @kaikaji: 直接の原因はリーズ・アンド・ラグズの増加、潜在的な原因は米国のQE2でしょうね。2006-2008年の現象の再来というか。> 一昨日のWSJ中文版に、1.中国金融機関… (cont) http://deck.ly/~ORzsH

2011-07-01 17:19:37
津上俊哉 @tsugamit

この点も禿同。拙著で、中国マクロ経済過熱は2003~2004、2007~2008、そして2009~現在の3期あるも、後2期は途中に金融危機が挟まって区切れているが、連続している気もする、と書きました。RT @kaikaji: 2006-2008年の現象の再来というか。

2011-07-01 17:25:40
梶谷懐 KAJITANI Kai @kaikaji

@tsugamit おっしゃるとおりだと思います。http://bit.ly/mfpgl2 この記事の図2(米中の長期実質金利の動き)をみれば割と一目瞭然かと。

2011-07-01 17:33:52