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WAC・深田萌絵事件サマリー(3) - 新型コロナウイルス騒動・外務副大臣脅迫被害疑惑騒動

元株アイドルでYoutuberの深田萌絵氏がWiLLや自著などで「巻き込まれた」と語っている事件について情報を整理しました。
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お知らせ

2021年1月現在、深田萌絵氏のTwitterアカウント(@Fukadamoe)は規約違反(個人情報の投稿)のために凍結されており、togetterでもツイートの添付画像が正常に表示されない状態になっています。同じ画像を挿入して対処していますが、若干閲覧しづらくなっていますので、よろしければ下記のブログ版の方を一度お試しください。(2021-01-17)

WAC・深田萌絵事件サマリー(3) - 新型コロナウイルス騒動・外務副大臣脅迫被害疑惑騒動


はじめに

元株アイドルでYouTuberの深田萌絵氏がWiLLや自著などで「巻き込まれた」と語っている事件について、出版元のWAC自体がその全体像を把握していないのではないかと思われる節があるので、少し情報の整理を試みる。次のように分けて順次公開する。

  1. ファーウェイ工作被害疑惑事件・シャープ買収騒動
  2. JSF事件・IRS事件・パナソニック軍事レーダー技術流出疑惑騒動
  3. 新型コロナウイルス騒動・外務副大臣脅迫被害疑惑騒動

深田事件の核心と見られる「JSF事件」および「背乗りスパイ疑惑事件」についてはすでにまとめを作成してある。事件はまだこの先も続くのかもしれないが、むやみに新しい展開を追いかけるとこれらの核心から遠ざかってしまうようにも思うので、事件サマリーは3つで完結とする。

この事件ではすでに深田氏から殺人の疑いまでかけられている人物も出ているので、WACには「事実関係に誤りはなかったか」、「視聴読者に誤解を与えるような表現はなかったか」など、該当出版物について改めて一度調査を行うことを提案する。

まとめ JSF事件の虚像と実像 - 深田萌絵氏の発言に対する疑念 深田萌絵氏がブログやSNSなどで語っているJSF事件のうち、台湾で発生したとされるいくつかの事象について、これまでに挙がっている疑念を整理しました。 8008 pv 71 2 users 1
まとめ 深田萌絵氏の藤井一良氏に対する背乗りスパイ疑惑事件にWiLLはどう関わったか 深田萌絵氏の藤井一良氏に対する背乗りスパイ疑惑事件にWiLLはどう関わったのか、2019年6月11日のWiLL増刊号の動画公開後のツイートを中心にまとめました。 17468 pv 669 2 users
まとめ WAC・深田萌絵事件サマリー(1) - ファーウェイ工作疑惑事件・シャープ買収騒動 元株アイドルでYoutuberの深田萌絵氏がWiLLや自著などで「巻き込まれた」と語っている事件について情報を整理しました。 3352 pv 26
まとめ WAC・深田萌絵事件サマリー(2) - JSF事件・IRS事件・パナソニック軍事レーダー技術流出疑惑騒動 元株アイドルでYoutuberの深田萌絵氏がWiLLや自著などで「巻き込まれた」と語っている事件について情報を整理しました。 3274 pv 47

登場人物・組織

深田萌絵(本名:浅田麻衣子)
Revatron株式会社代表取締役社長
WACが出版する『月刊WiLL』で執筆、同社運営の『WiLL増刊号』、『萌えちゃんねる』に出演
 
后健慈/Jason Ho
Revatron CTO(技術長)台湾系米国人
※ 当初深田氏はブログ等で「マイケル・コー」、「王源慈」と呼んでいた。
Revatron: Jason Ho 代表プロフィール

徐秀瑩
后健慈氏と共にMai Logic Inc、亞圖科技などを経営。
Company Directory: MAI LOGIC INC.
永旺未上市: 亞圖科技股份有限公司
 
WAC株式会社
『月刊WiLL』を発行する日本の出版社
深田氏の書籍『日本のIT産業が中国に盗まれている』、『「5G革命」の真実』を出版している


9. 小括

ここまでの深田氏らの主張を簡単にまとめると、自身が経営するRevatronのCTO后健慈氏はかつて中国科学院の顧問を務める傍ら新チームを率いてゼロから米軍向けの技術開発を行った「天才エンジニア」で、当時台湾で后健慈氏の2億元近い資金流用を告発した焦佑鈞氏は秘密結社の首領で、開発していたF-35に関する技術はこのときに盗まれて中国の人民解放軍に流れてしまったという。

さらに、Revatronに対して1000万円の保証金の返還を求めている藤井一良氏も同じく秘密結社の構成員で、ファーウェイのスパイを兼ねている上に背乗りによって日本国籍を取得しており、福島原発事故の発生後、深田氏らはF-35の技術要求・仕様を満たす高度な耐放射線チップの技術を秘密裏に米国から日本へ移転していたが、これも藤井氏に詐取されて中国に流れてしまったという。

深田氏らが横須賀米軍基地を狙った秘密結社による核テロの計画を察知し、日本の捜査当局と連携してこれを追っていたところ、中国に抱き込まれた米IRSやFBIが后健慈氏らに対して脱税や国際犯罪への関与を疑いをかけるなどしてこれを妨害し始めたが、日本も与党・自民党の4分の1、外務省、裁判所の一部が中国に利益供与していることからこれを黙認しているという。

だが、后健慈氏の「天才エンジニア」らしい実績は確認できず、JSF計画への技術提供も「CPU周辺チップセットを提供する予定だった」という程度の縁だったようであるし、米国から技術移転したという耐放射線チップは技術仕様から見ても実在が疑わしく、Revatronがそれを用いて日本の政府機関と宇宙関連で共同開発を行っているという情報も確認できない。WiLLで披露した背乗りスパイの「証拠」も虚偽だった。

深田氏の主張からそうした要素を差し引くと、「后健慈氏の資金流用を告発した焦佑鈞氏は秘密結社の首領で、保証金の返還を求めている藤井一良氏も同じく秘密結社の構成員で、脱税や国際犯罪への関与を疑う米IRSやFBIは中国に抱き込まれており、自分たちを日本政府が守らないのも政府や裁判所が中国に配慮しているからだ」ということになるが、秘密結社が凡庸なエンジニアを狙う理由が見えてこない。

后健慈氏が体調不良を理由に米国に帰国したあとも深田氏は秘密結社の陰謀の追求を続けているが、事件の中心にいたはずの后健慈氏の消息についてはほとんど語られなくなり、新たに公開された人物相関図ではRevatronごと姿を消してしまった。核テロ計画と関わりがあると主張していた裁判の進展についても2020年11月現在に至るまで報告らしい報告も行われていないようである。

大体このあたりのことが事件の本筋と見られる。ここから先は補足情報として、后健慈氏がRevatronの取締役を辞任して深田氏が突然「スパイに技術を詐取された」と藤井氏に対して攻勢に転じる2014年から始まった秘密結社に関する言説、およびRevatronや后健慈氏についての言及が減ってからの秘密結社との「戦い」などを概観していくことにする。


10. 秘密結社と台湾民政府

深田氏がブログやSNSで事件について語り始めた2014年、台湾は国民党の馬英九政権だった。馬英九氏は后健慈氏がかつて台湾で「見せ金」増資の虚偽登記を行い、さらに焦佑鈞氏から海外の子会社を利用した資金流用を告発された当時の台北市長で、深田氏によると后健慈氏が開発したCPU周辺チップセット「Articia P」の設計を中国に横流しした秘密結社・青幫の下部組織の首領だという。

当初、深田氏は后健慈氏が怨恨を抱いているらしい馬英九氏の政権運営に対して「青幇グループに所属しない一般市民の財産没収を行った」、「中国との貿易協定の強行採決に反対する学生たちに特殊部隊をけしかけて殺害を命じた」など、虚実入り交じりの批判を行っていたが、2016年の総統選で民進党の蔡英文氏が当選すると、今度は「蔡英文は青幫に寝返ったポイ」と言い、やはり同じような調子で批判を始めた。

2018年には「米IRSに対して脱税の通報を行ったのは実は台湾政府だった」とブログで明かされる。税務調査は2015年から始まっていたそうだから馬英九政権のときに通報が行われたことになるが、IRS事件に関してはすでに検証してきたように深田氏がほとんど資料を公開しておらず、「台湾政府が通報を行った」という情報についても真偽は定かではない。后健慈氏が資金流用を告発されたのは2006年以前の出来事である。


10-1. 秘密結社によるプロパガンダ(1)

深田氏は松田政策研究所チャンネルの『日本のIT技術を守れ!深田萌絵さん再び登場』(対談:松田学・元衆議院議員)において次のような自説を展開している。

情報が完全にコントロールされているので青幫の情報が完全に出てこないんですよ。/台湾のネガティブなニュースって全然出てこないでしょ?それもそのはずで台湾にいる新聞記者たち、各国の新聞社があって台湾で現地のアシスタントを雇うわけじゃないですか。あれがほとんどその青幫の人間だったりするわけですよ。(4:16~)

こうした珍妙な自説の一方で、深田氏は「秘密結社が学校給食への麻薬混入に加担していると報じられた」のようにマスコミの情報を装って虚偽の風説を流布したり、中国寄りの論調で知られる旺旺集團傘下メディアの記事を引用して(時には脚色を加えて)台湾政府を批判したりと、マスコミの情報、あるいはその権威に頼っているように思える。

2017年9月、深田氏はブログで「ニュースによると、台湾は北朝鮮にとって世界四位の貿易相手」、「国連で北朝鮮の貿易相手国は経済制裁とか言ってませんでしたっけ?」、「それだけ親密になった理由は、やっぱり半導体です。/半導体製造過程でウエハーを作るのに必要な良質のグラファイトが北朝鮮で取れて、しかも、世界市場価格の5分の1くらいで買えるそうです」と書いている

深田氏がソースとして提示しているのはニュース番組ではなく「關鍵時刻」というトーク番組(談話性節目)で、番組では「北朝鮮が公開した画像にミサイル計画に転用可能なCNC工作機械が写っており、日本の専門家がその機械が台湾製だと指摘している」という話をしている。深田氏はそれがRevatronに対して保証金の返還を求めたり米IRSを通じて税務監査を行わせたりしているという秘密結社による不正輸出だと主張しているが、その根拠は明らかではない。

また深田氏は、北朝鮮の6度の核実験の強行に対して国連が経済制裁の強化を決定した2017年9月当時も台湾が北朝鮮にとって世界四位の貿易相手であるかのように書いているが、事実とは異なる。以下は深田氏がブログに貼っている番組のキャプチャー画像。

キャプター画像の字幕には「2016年第四大貿易夥伴」とある。深田氏がブログで問題にした2017年はどうかといえば、7月時点で貿易額は前年総額の10分の1程度にとどまっている。これは2016年の国連の北朝鮮に対する制裁措置を受けて、台湾も独自制裁として貿易を一部制限したためで、深田氏の記事の3日後には同月採択の国連の追加制裁に歩調を合わせて貿易の全面禁止を発表している

なお、ジェトロの統計資料によると、2016年の「世界第4位」というのは対北朝鮮輸入額で、韓国を含めると第5位。1位から順に中国(24億6,700万ドル/シェア81.8%)、韓国(6.1%)、インド(2.9%)、フィリピン(1.6%)、台湾(1,200万ドル/0.4%)。貿易総額では第11位(1,300万ドル/0.2%)。石炭を中心に海産物、繊維などを輸入し、油コークスやアスファルトなどを輸出していたようである。

また、深田氏はブログの別の記事で「台湾のニュースを見ていましたが、台湾には天然の炭疽菌を含む土壌が金門島にあり、その炭疽土を北朝鮮に売ってくれと頼まれて売ろうとしたら米国に止められてしまった。仕方がないので、炭疽菌の培養方法と培養の機材を北朝鮮に売ったようです」とも書いているが、これもソースとして提示されているのはニュース番組ではなく「驚爆新聞線」というトーク番組である。

番組では、2017年12月に「脱北した北朝鮮の兵士が炭疽菌の予防接種を受けていたか、過去に炭疽菌に感染したことがあった可能性がある」と報じられていたことを取り上げて、「北朝鮮の研究スピードは速いのは事実だが、第三者を通じて台湾の家畜研究中心に非公開の論文あるいはレポートを売ってもらえないか、コピーしてもらえないかと頼んだのではないか」という話をしている。

いつ、どの論文あるいはレポートが、どこを通して流れたのか、といったファクトベースの話ではなく、あくまで「北朝鮮が採りうる戦略」という話で、筆者が調べた限りでは、過去にそういったことが疑われる事件が起きていたという報道は確認できなかった。もっとも、炭疽菌の培養方法くらいであればネットで検索すれば出てくるようである。(cf. 国立感染研究所・炭疽検査マニュアル第3版

深田氏の記事に戻ると「炭疽土を北朝鮮に売ってくれと頼まれて売ろうとしたら米国に止められてしまった。仕方がないので、炭疽菌の培養方法と培養の機材を北朝鮮に売ったようです」とあるが、番組では「論文やレポートを売っても『どうして土壌を集めなければいけないのか』という警戒心から土壌の売買は拒否するだろう」といった話がされており、「培養の機材を売った」などという話は出てこない。


10-2. 秘密結社によるプロパガンダ(2)
深田萌絵 @Fukadamoe

台湾政府にしてやられましたね。 「台湾は米国の味方、日本は中国の仲間」 台湾の半導体・反日プロパガンダ (245) #深田萌絵 fukadamoe.blog.fc2.com/blog-entry-424…

2019-11-15 13:19:48

深田氏はブログで以下の画像を提示し、「一見何の変哲もない発表ですが、これ、台湾の反日プロパガンダです。米中貿易戦争で半導体供給の鍵で各国が米国、中国のどちらの陣営かを発表しています。台湾とカナダは米国陣営。韓国、日本等は中国の陣営だと発表しています」と書いている。(米国に本部を置く法輪功系メディア・新唐人亞太台の記事《台半導體供應鏈質變 黃崇仁:不懼中共挖角人才》の動画からキャプチャした画像のようである)

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