私家版・魔力運用考察 〜魔獣はどこから来たか、他〜

世界改変前後で比較。魔法少女/魔女/魔獣、その辺にまつわるいくつかの仮定を元にした砂上の楼閣。 (とりあえず抽出してみただけ) インキュベータそのものに対する考察は http://togetter.com/li/167836 続きを読む
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そもそもの発端。

酔宵堂 @Swishwood

蛇に唆されて智慧の実喰って……と云うものだが、蛇=インキュベータと考えると興味深くないかな。

2011-07-03 23:57:16
酔宵堂 @Swishwood

感情、と云うものの原型がその時点で芽生えた、とは云わない。ただ、本能に直結したものであった感情を理性、あるいは知性が仲介するようになって初めて希望と絶望と云う概念が発生したのではないか。

2011-07-03 23:59:04
酔宵堂 @Swishwood

その相転移からエネルギーを抽出する構図は知っての通りだが、「希望と絶望の発生に相対する魔獣の発生≒楽園追放」と読めないだろうか。

2011-07-04 00:02:26
酔宵堂 @Swishwood

「智慧の実」を奇跡の象徴として。それを穫るように唆した(実際にはミッシングリンクに関わったと考えるのが妥当か)インキュベータ。知性が齎す希望と絶望。と同時に奇跡を否定する魔獣。これはケルビムに比定されるか。楽園追放。その時点では抗う術を持たず、人類草創期の、恐らくは苦難の歴史。

2011-07-04 00:08:16
酔宵堂 @Swishwood

その初期においては彼らもまた苛烈と表現するべき実験を、試行錯誤を繰り返していたに違いない。まだ我々は最低限の対等さすら与えられず、実験動物として使い捨ての駒として消尽され続けた「不幸な歴史」の時代があっただろう。だが、それを越えて彼らはそのシステムを完成させる。

2011-07-04 00:18:34
酔宵堂 @Swishwood

そのシステムはエントロピーを凌駕するに足る「祈り」、つまり希求、渇望を呼び水に、条理を、平たく云えば熱力学第二法則を逸脱したエネルギー収支を現出せしめる。と同時に、そのエネルギー行使は世界に対し潜在的な準位を生ぜしめる事でその熱的死を先送りする一助となる。

2011-07-04 00:25:02
酔宵堂 @Swishwood

また、その厖大なエネルギーを戦闘運用することで、かの魔獣に対しても充分な有効打を与えることが可能となる。打破した魔獣が「否定することで回収した歪み」は結晶化され、これをインキュベータが回収することで更なる世界のエネルギー準位への還元が可能となる。

2011-07-04 00:30:45
酔宵堂 @Swishwood

魔獣が歪みを結晶化するのと恐らくは類似のアーキテクチャでソウルジェムは抽出される。これはすなわち精神の核、通常「魂」と呼称される形而上存在を物質に定着させたもので、「希望」が生みだす精神準位から「魔力」と呼ばれる熱力学第二法則に準拠しないエネルギーを開放する為の回路でもある。

2011-07-04 00:40:06
酔宵堂 @Swishwood

この為、魔力の行使は精神準位の収斂に繋がるがそれは魔力転換効率の低下に直結するものであり、濁りの形で蓄積する負要素として確認される機能不全を何らかの方法で解消する必要がある。この際に有効であったのが魔獣の遺す結晶体で、これとの共鳴により準位の回復が可能であることが発見された。

2011-07-04 00:48:51
酔宵堂 @Swishwood

この発見はいくつもの効果を齎す。第一に魔力行使者はその消費した魔力を回復することが可能になり、それは彼女らの”寿命”を飛躍的に延長することになる。また、共鳴を受けた結晶体の帯びるエネルギーは素の結晶体と比較して飛躍的に増大しており、これはつまり彼らの目的にも合致することとなる。

2011-07-04 00:54:49
酔宵堂 @Swishwood

これにより各インキュベータ端末が行う行使者のメンタルケア負担が軽減されるばかりでなく、共鳴による浄化処置を施してからの回収と云う形での効率化、損耗率の抑制など、現行システムの基盤がほぼ整うこととなる。

2011-07-04 01:02:39
酔宵堂 @Swishwood

無論適応試験は雄性体、雌性体を問わず実施されたが、雄性体の多くは位相の異なる、むしろ魔獣のそれに近いパターンを示すものが多く、例外個体も散見されたものの行使者としての運用は危険と判断された為、第一世代実験体の時点で以降の開発は凍結された。

2011-07-04 01:06:44
酔宵堂 @Swishwood

その後の研究により、世代的には第二次性徴期の、しかも雌性体に於いて特筆すべき変換効率を記録したため、以降の開発は当該世代の運用に絞って洗練されることとなる。この世代を現地言語では多く「少女」と呼称するため、以降当システムによる魔力行使者を総称して「魔法少女」と呼称することとする。

2011-07-04 01:12:42
酔宵堂 @Swishwood

とまあざっと改変後世界に於ける人類とインキュベータの関わりを考察/妄想してみた。魔獣が神々しく見える理由とか、そう云った辺りにもある程度踏み込めたかとは思う。

2011-07-04 01:17:14
酔宵堂 @Swishwood

相変わらずこじつけの理論構築で穴だらけではあるんだけどなー。でもまあ実験動物から始まってそう云う経緯でもあったと考えた方が自然と云うか何と云うか。

2011-07-04 01:50:26
酔宵堂 @Swishwood

@sagara1 何となくもう一回善悪をひっくり返したくなりまして。QBのトリックスター的要素を更に追究してみたと云うかそんな感じです。アレが「孵す」ものは何なのか、と云ったところでしょうか。

2011-07-04 10:06:12
酔宵堂 @Swishwood

@sagara1 一にも二にも魔獣が「神々しいもの」と表現されてるのが引っかかったんです。そこを起点に「では、どうすれば魔獣は発生するか」と考えたらああなった。ヒトが感情を本能から理性の側に引き寄せたことがそもそもの歪みの始まりではないかと云う、ある種救いの無い話ですが。

2011-07-04 10:25:51

で、魔獣は具体的に何をやってるのかとか色々考えてたらちょっと厭な想像に辿り着く。

酔宵堂 @Swishwood

一つの個体を触媒として直接回収代行体を析出させる。対象個体の精神容量の限り代行体は抽出可能であり、対象選別コストを必要としない利点がある。代行体は別個体と接触するとその精神に不均衡に滞留する非物理エネルギーを吸収し、固定化するとともに新たな代行体を抽出する。以上工程を繰り返す。

2011-07-05 02:04:00
酔宵堂 @Swishwood

代行体自身の精神容量に同量の滞留エネルギーを回収固定した時。それ自体がある種のイレギュラー歪曲である代行体は吸収核と対消滅し、世界に干渉する非物理エネルギーはその容量分消滅する為、結果として世界へのイレギュラー歪曲、異常準位を軽減する。問題に対する解決手段としては有用だが問題あり

2011-07-05 02:16:22
酔宵堂 @Swishwood

”最大の問題は回収リソースが自発的に消滅すること。最終目的に対しそれは正反対のアプローチを意味する。目的には合致するが、剰余利得の確保は困難であり、我々の存続の障害となるため、速やかな排除手段の確立が望まれる”——以上の報告より、現時点をもって第一世代型直接回収代行体を破棄する。

2011-07-05 02:29:39
酔宵堂 @Swishwood

現時点を以て第一世代型直接回収代行体の開発は凍結。残存散逸個体は以降”魔獣”と呼称する。これらの排除と吸収核の回収のため、第二世代の精神核抽出による代行体調製が急務となる。第二世代においては代行体精神核をより高度な触媒として運用し、より多くの非物理エネルギーの抽出と運用を目指す。

2011-07-05 02:37:23
酔宵堂 @Swishwood

……昨夜のネタどころじゃない悪辣さだな。元々魔獣がインキュベータのエネルギー回収代行体として造り出されたものの失敗作であったなどとは。

2011-07-05 02:45:19