- chicken_edda
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鍋
@blau_adde
うん。と私はいとけなくうなづく。くしゃくしゃの寝乱れ髪がかおにかかる。かれはすい、と髪のおおいを潜り抜けて、私の頬に手を伸ばす。ぬるいゼリーのような、触れているような触れられていないような、不安な感触。
2011-07-07 18:02:41
鍋
@blau_adde
「どうしよう。きょうもまた、ねむれそうにないの」 そういって駄々をこねる。意味がわからない。それでも私はかれにすがる。触れられているのか、いないのか、よくわからない彼にすがる。かれが纏う黒いシャツが、くしゃりと私の手の中で皺を強くした。
2011-07-07 18:04:48
鍋
@blau_adde
かれが笑った気配がする。困ったように、苦笑する気配。だけどそれだけが確かで、そこにあって、私はだから、ゆっくりと笑った。寝起きのひどい顔。だけど昨夜のように泣き喚くよりは、ずっと、ずっと、良い。
2011-07-07 18:08:38
鍋
@blau_adde
分不相応な願い事だ。わかっている。でもきっと、彼はかなえてくれる。できるかぎりのちからでもって。そこに、いないかれは、それでも私を支えてくれる。
2011-07-07 18:10:07