【燃えよ男の子達!】アクション映画が大好きな人の為のまとめ

アクション映画の歴史を、大まかでありながらも一括りにしたら面白いだろうなぁと思って、まとめてみました。
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惣流・ドルフ・ラングレン弐号機 @YZNlfuMP8Vbaaoj

とても歴史の長い「アクション映画」というジャンルは、今尚人気が高い。 だがあまりにも年代差が幅広いので、一纏めの体系語りはあまり見かけない様に思う 銃撃戦、カーチェイス、格闘に危険なスタント。 そういった血湧き肉踊るアクション映画の成り立ちを、ザッと軽くおさらいしながら纏めて行こう pic.twitter.com/WfRU5y9hnF

2020-08-27 17:17:15
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そもそもこの「アクション映画」というジャンル、あまりにも多くの事例に当て嵌まるので定義付けがなかなか難しい。 古典戦争映画やフィルム・ノワールなギャング映画、任侠・実録ヤクザ映画等も充分定義の範疇だが、アクションを魅せる事自体が主題で無い場合が多いこの区分は、今回省略して行きたい pic.twitter.com/zVE24PsSc6

2020-08-27 17:44:27
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映画史で初のアクション映画と呼べる作品は、1903年の『大列車強盗』だと謂われている。 世界初の西部劇でもある本作は、列車上での格闘や馬による追走シーンからの銃撃戦など、この時点でアクション映画としての見所が殆ど詰まっており、躍動感を主体としたジャンルの雛型映画だ。 pic.twitter.com/fWzaOqvA3R

2020-08-27 20:03:25
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『大列車強盗』は当時多発した列車強盗事件を題材にした映画だ 今の我々から観れば西部劇だが、当時の人達からしてみれば其の世界観は現代劇である ラストシーンは強盗の1人が観客に向けて発砲する場面で終わる 観客が驚いて悲鳴を上げたという逸話は、アクション映画が持つ没入感を象徴するかの様だ pic.twitter.com/RUmFZbw6XK

2020-08-27 20:32:22
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サイレント期のアメリカには様々なアクション俳優が登場したが、中でも1910年代から20年代にかけて最も人気の高かった役者が、ウィリアム・S・ハートだ。 「西部劇」というジャンルを代表する最初のスターであり、アメリカの映画史を語るのならば最も欠かせない存在である。 pic.twitter.com/7KlJs0KOZA

2020-08-27 21:12:47
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このハートが持つ"タフガイ"なガンマンイメージは、あらゆるアメリカン・ヒーロー達の源流だ。 アメリカン・スピリットの体現者としてのイメージを担ったハートは、格好良く強い男のイメージを"開拓"し、後に続くヒーロー達への手本を示していった。 『THE RETURN OF DRAW EGAN』 (1916)からの一場面 pic.twitter.com/fpdDdEtGaH

2020-08-28 02:04:11
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ウィリアム・S・ハートとは別のアクション路線で人気を博したのが、アメリカにおける剣戟ヒーローの元祖ダグラス・フェアバンクスだ。 1920年の『奇傑ゾロ』公開から一躍、冒険活劇俳優のイメージが根付いたフェアバンクスの人気の秘訣は、華麗なフェンシングを見せる技術と高い身体能力にあった。 pic.twitter.com/3DOIZQRzR2

2020-08-28 02:35:06
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フェアバンクスの功績は、アメリカ映画において初めて"武術"を用いた見せ場を導入した事だ。 戦いの最中にも連続的に動く立ち回りは、アメリカだけではなく他の国々の映画業界にも大きな影響を与えた。 スタントを用いず、ここまで身の軽いアクロバットなアクションを魅せるスターはごく稀だ。 pic.twitter.com/83topBCrWJ

2020-08-28 03:47:44
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建物から建物への高所を飛び越えるという、"パルクール"表現が早い段階で取り入れられているのも『奇傑ゾロ』の大きな特色である。 このシーンもノースタントらしいが、役者本人がこなしていると考えたら驚愕の身体スペックだ。 pic.twitter.com/Io5DNS1DT0

2020-08-28 03:58:02
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フェアバンクスと同時期辺りに頭角を現してきたのが、チャールズ・チャップリンと並び「世界三大喜劇王」と謳われたバスター・キートンだ。 喜劇役者にもかかわらず危険な撮影に何度も挑む其の表現スタイルは、スタント・アクションの元祖とも位置付けられる。 pic.twitter.com/tIFNbvavep

2020-08-28 04:13:04
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長編作『キートンの探偵学入門』でのワンシーン。 走る汽車の前をギリギリの間隔で横切るという、タイミング合わせのスタントだ。 見て分かる通りキートンのスタント・アクションというものは、フェアバンクスとは比べものにならない程に常軌を逸している。 pic.twitter.com/z6tDyV4bvd

2020-09-06 02:53:37
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『キートンの蒸気船』での有名なシーン。 正確な"位置取り"による計算された倒壊スタントだが、危険な事であるのは変わりない。 pic.twitter.com/RsGozzdiqo

2020-08-28 06:23:22
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長編作『キートンのセブン・チャンス』での逃亡場面からの、崖を飛び越えるスタント。 "受け"のスタントだけではない、キートンの身体能力の高さがよく分かる名アクションシーンだ。 pic.twitter.com/2BzZHhSwJG

2020-08-28 06:45:53
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続いて『キートンの恋愛三代記』での飛び越えようとして失敗し、落下するという状況設定のスタント。 落下スタントで重要なのは、衝撃を和らげる為の"受け身"の技術だ。 キートンがスタント・アクションの元祖と謂われる所以は、この要素が大きい。 多くのスタントマン達のお手本にもなったスキルだ。 pic.twitter.com/9vetRN17zw

2020-08-28 07:04:31
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『キートンの白日夢』での走る路面電車に掴み乗るシーン。 ここまでくるともう原理がよく分からない。 まるで特撮の様にも思えてしまうが、間違いなく分かるのは"手を離せば死ぬ"という事だ。 pic.twitter.com/gPR9e3WOSV

2020-08-28 13:38:45
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キートンの一番の代表作である『大列車追跡』では生身の派手なスタントは減ったが、代わりにオブジェクトの破壊という凄まじい表現への拘りを見せる。 燃える橋に実物の機関車を走らせて湖に沈めるこのアクションは、失敗が許されない一発本番のシーンである。 pic.twitter.com/Vq8gAFizym

2020-08-28 18:08:16
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バスター・キートンと同じく「世界三大喜劇王」の1人であり、チャップリンの後に続いたハロルド・ロイドの存在も外せない。 危険なスタント・アクションの数はキートン程多くはないが、その後世への影響力はやはり並び称される。 pic.twitter.com/6Ri00zRVDG

2020-08-28 19:29:01
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代表作『ロイドの要心無用』でロイドが時計の針にぶら下がるシーンは、サイレント期の映画史を象徴した名シーンとして刻み付けられている。 近年では遠近法を用いたトリックの手法が解明されていたが、単純にこの場面は一枚絵として印象深い。 pic.twitter.com/nTBOUMianP

2020-08-28 20:10:37
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ロイド本人がよじ登っているとされる、ビルディング・アクションも圧巻だ。 こういったヒヤりとさせられる煽りの演出は、キートンの映画より巧みでもある。 pic.twitter.com/rkL5q9JJm8

2020-08-28 21:56:43
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そしてここまでやられると、もう笑うしかない。 スリルと笑いが同居したスタント・アクションでは、この『要心無用』がピカイチの出来だろう。 pic.twitter.com/Ni0CUfRNbf

2020-08-28 22:03:39
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ここで一旦、日本の映画史へと話を移そう 世界初の剣戟映画は『本能寺合戦』だと謂われているが、フィルムが現存していないので確認は不可能だ。 後の時代劇で日本最初の映画スターとされるのが、尾上松之助である この松之助の時代から歌舞伎の型の派生である「殺陣」という表現が開拓されていく。 pic.twitter.com/y4UacvCPPT

2020-08-28 22:44:55
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松之助の時代までの殺陣は、歌舞伎の延長らしく素早く動いた後に一旦止まり"見得"を切るという古風な設計がなされていた ソコで初めて現代的様式に改良されたのが『雄呂血』での阪東妻三郎による連続的に激しく動き続ける殺陣だ。 その影響元は、ダグラス・フェアバンクスの『奇傑ゾロ』からになる。 pic.twitter.com/3ocXwiZ0hK

2020-08-29 01:28:52
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『雄呂血』作中での阪東妻三郎のドタバタとした立ち回りの殺陣は、時代劇における最初のリアリズム表現であり、実に画期的だったと伝えられている。 放り投げられた瓦を避けながら刀で弾いたりする其の危険な見せ場は、正に時代劇の"スタント・アクション"だ。 pic.twitter.com/u9yonXEooJ

2020-08-29 01:43:32
惣流・ドルフ・ラングレン弐号機 @YZNlfuMP8Vbaaoj

阪東妻三郎を含めた、戦前から戦後にかけた7人の時代劇スターは「七剣聖」と称されている 丹下左膳が代表作な大河内傳次郎は、ワイルドな立ち回りの殺陣を魅せ、鞍馬天狗でお馴染みな嵐寛寿郎は、最も派手なアクロバットスタイルの剣劇役者であり、リアリストな月形龍之介は実戦剣術の型を得意とする pic.twitter.com/SsUBxQ82sv

2020-08-29 04:03:26
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美男路線を売りにした長谷川一夫は色気を含ませた殺陣を編み出し、片岡千恵蔵は堅実な剛の動きが特徴だ 市川右太衛門の舞踊を取り入れた華麗な殺陣は、後の東映式チャンバラの源流であり基礎となる 日本のアクション=「殺陣」とは、こういった大御所達の技術の積み重ねから生まれ出た遺産でもあった pic.twitter.com/eWyn99DcND

2020-08-29 04:40:00
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