舞城王太郎 『煙か土か食い物』 名言集
- image_streamer
- 24414
- 2
- 1
- 0
「誰にでもは無理だが、そもそも本当に誰にでもできるものなどないんだ。食事だって排泄だって睡眠だって呼吸だって、できない奴にはできないのだ。」
2011-07-05 22:49:41[「こいつは心の大泥棒。人の心をかっさらうのさ」 するとウサギちゃんは言う。「ははっ。そんなの無理だよー。誰も人のこころは盗めないよー」 俺はなんとなくルパンの言ったことが判る気がする。]
2011-07-05 22:54:49「犯人は空っぽの棺桶を≪原点≫に埋めたのだ。俺は深く納得する。正しくその通り。螺旋のグラフは理論上原点を含まないのだ。螺旋は原点に非常に近くなる。しかし原点には届かない。だから原点に埋められた棺桶には何も入っていない。」
2011-07-05 23:05:20「ああいうもんは完璧にやるんや。時間をかけんと一気にたたきのめすんや。生き延びるのが辛くなるくらいに痛めつけてやりゃいいんや。」
2011-07-07 14:47:59「繰り返し繰り返し色んなことで怒られていつしか怒られることになれ始め更には怒られないと不安な気持ちになり怒らせることでしか他人の気持ちを引きつけられなくなるのだ。」
2011-07-07 14:51:03「一郎は俺や三郎を見つめていた。おいおいこんなの、マジでやってんのかよという顔だった。俺は嬉しそうに泣きながらも同時に一郎に対して腹を立てそうになった。丸雄を許してやれよと俺はおもった。一郎は心が狭いと思った。俺はつくづく阿呆だった。」
2011-07-07 14:58:52「本当の君はもう遠くに去ってしまったんだ、今の君は立派な服と香水を手に入れて、まるで五十ドルの娼婦みたいにエレガントだぜ」「こんなの、単なる演技だよ」(中略)「もちろんさ。ここには演技しかやることがないんだ。他には何もないんだ。ここには、」
2011-07-07 15:15:05『三匹の犬』「犬を三匹殺して山に捨てた。犬は三匹ナイフで刺されて痛いと言った。僕を恨むなクソ犬三匹め。ナイフを抜いて山に登った。頂上から捨てて朝日を拝んだ。殺してごめんと三匹の犬に言った。もし僕が神様になったら最初にお前らを生き返らせてやる。それまで待ってろクソ犬三匹め。」
2011-07-07 15:19:45「生きてても虚しいわ。どんな偉いもんになってもどんなにたくさんお金儲けても、人間死んだら煙か土か食い物や。火に焼かれて煙になるか、地に埋められて土んなるか、下手したらケモノに食べられてまうんやで。」
2011-07-07 15:31:40「しかし逃げはいつも最大の失策。逃げて勝った奴なんて本当はいないんじゃないか?逃げずに苦しんだとしても苦しみが報酬となる場合もあるからだ。逃げて楽をしたとしても逃げたせいでいろんなものを失う場合もあるのだ。」
2011-07-07 15:49:16「信じがたく阿呆な責任の擦り合い。ここにでかいガキが二人。神はこの馬鹿どもに百八十センチもの身長を与えるべきではなかったのだ。(中略)チュニジアでもいい函館でもいいどこでもいいからともかく俺達の家以外の場所で争ってくれクソっ垂れ!」
2011-07-07 16:14:44「俺の夕飯はまたこんなふうに台無しになってしまうのだ。テーブルはこれからもひっくり返り、鍋や皿は床に落ちるのだ。食糧危機だ。今や俺の食欲も慢性的な減退傾向にある。俺は食事を怖れるせいで食欲を減らしていつか栄養失調になるだろう。そっちのほうがずっと深刻な問題だった。」
2011-07-07 16:21:22「男を見る目の無い女は大勢いる。おふくろもその一人。でも見る目がないはいいとして、どこに惚れられるっていうんだ?そこにはセックスが絡んでいるんだろうか。それともおふくろの個人的問題が絡んでいるんだろうか。それともタイミングか。いい女がしょうもない男に引っかかる理由は以上の三つだ」
2011-07-07 16:31:48「うっかりセックスにはまり込んでしまうパターンと自分の持ってる劣等感やトラウマやらに自分自身が追い込まれるパターンと失恋とか孤独とかで参っているときに目がよく見えなくなって気付くと変な男の横に寝ているパターン。」
2011-07-07 16:34:40