高見順『昭和文学盛衰史』読書メモ集

高見順『昭和文学盛衰史』(角川文庫、1967)の読書メモをまとめました。
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荒木優太 @arishima_takeo

「反逆者と言えば、『文芸時代』同人は『文芸春秋』への一種の反逆者であった。彼らのほとんどは『文芸春秋』の「編集同人」だったからである」(高見順『昭和文学盛衰史』p54)。へぇー。

2020-09-02 11:23:35
荒木優太 @arishima_takeo

『不同調』には、その後、ほとんどすべての作家、評論家が書いた。そして、菊池寛ひとり、ついに書かなかった。by高見順『昭和文学盛衰史』p80

2020-09-03 12:38:40
荒木優太 @arishima_takeo

「上田文子が上田万年の娘で、のちに円地家に嫁して円地文子となったが」(高見順『昭和文学盛衰史』p156)。えっ、マジで?

2020-09-03 12:40:34
荒木優太 @arishima_takeo

「昭和初期において颯爽たる純文学作品を書いた作家が、量的な支持というものの作家にもたらすもろもろのものの誘惑に負けて、通俗作家になっている例は少なくない」(高見順『昭和文学盛衰史』p161)。横光利一とか?

2020-09-03 12:43:27
荒木優太 @arishima_takeo

「漫才という字がそもそも発生? したのも、そのころである。もとは「万歳」である」(高見順『昭和文学盛衰史』p394)。へぇー。

2020-09-16 09:21:12
荒木優太 @arishima_takeo

太宰治と葛西善蔵とは文学的におよそかけ離れた存在のようであるが、しかしちょっと何か通じているものがある気もしてくるのである。by高見順『昭和文学盛衰史』p 452

2020-09-16 10:21:43
荒木優太 @arishima_takeo

高見順『昭和文学盛衰史』。へぇー。 pic.twitter.com/8R9Tyt32zo

2020-09-16 10:39:34
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荒木優太 @arishima_takeo

桑原武夫訳のアラン『芸術論集』(岩波書店)は最初文庫本として初校を出したのに、そのあと単行本用に組み直して出したそうだ。赤入れる苦労を思うとちょっと考えられないな。

2020-09-16 11:08:50
荒木優太 @arishima_takeo

島木健作が懇親会でむしゃむしゃ食い散らかしていたのを見て丸山眞男が「島木健作ではなくて、島木健食氏だな」と言った、と高見順がチクってる。

2020-09-16 11:12:16
荒木優太 @arishima_takeo

たとえば自然主義の誤解が似而非自然主義を生んだということで日本の自然主義作家を痛罵する。モダニズム文学の場合もそうである。誤解しかできない作家の無知は困るのであるが、誤解だからということで、軽蔑するのはどうかという気がするのである。by高見順『昭和文学盛衰史』p270

2020-09-16 15:10:25
荒木優太 @arishima_takeo

池島信平がかつて私に、次のようなことを言ったことがある。戦時中の右翼には、生涯忘れることのできないおもいをさせられたが、いわば純粋な右翼はいい。右翼面をしてひとをおとしいれ、ひとを苦しめ傷つけた人間は許せない。by高見順『昭和文学盛衰史』p583

2020-09-16 15:13:29
荒木優太 @arishima_takeo

高見順『昭和文学盛衰史』読了。うん、とてもいい本だ、うん。同人誌文化への回顧が厚くそれ自体が一つの文学史観を提出している。個人的には今東光の『文党』周辺の仔細が嬉しかった。

2020-09-16 15:17:30