
「政権批判や擁護に、病気を道具として使わないで」 安倍首相と同じ潰瘍性大腸炎を患う頭木弘樹さんはそう警鐘を鳴らします。 辞意表明後、社会に蔓延した病気の「悲惨さ」を強調する空気。過度な一般化がもたらす弊害とはどのようなものなのでしょうか? buzzfeed.com/jp/yutochiba/u…
2020-09-16 10:39:22
自己紹介→amba.to/2OfsNA8 本のリスト→amba.to/38aFAgn 連載→ amba.to/2UP34A0 NHKラジオ深夜便『絶望名言』→ amba.to/2UKn7iI 読むらじる。→bit.ly/38iU0wL 100分de名著→bit.ly/2ZlohWa

#潰瘍性大腸炎 について取材の申し込みが多数ありますが、「首相をねぎらう気持ちを国民全員が持てるように」という趣旨のものが少なくありません。 その意味するところは、"いかに悲惨な病気なのかを語れ"です。 私はお断りしていますが、他の方が出るでしょう。 "悲惨さの強調"は、とても心配です…
2020-08-29 14:31:11
実際に、潰瘍性大腸炎の患者さんが出てきて、病状を語れば、それは真実なわけで、誰でも信じるでしょう。 で、「潰瘍性大腸炎というのは、そんなに大変で悲惨な病気なのか」ということになるでしょう。 しかし、これは間違ってはいませんが、じつは正しくもないんです!
2020-08-29 14:31:11
というのも、潰瘍性大腸炎というのは、人によって、病状にかなりの差があります。重症になる人から、ごく軽い人までいるんです。 重い人の例だけが語られると、軽い人たちまで就職や昇進や結婚に響くでしょう。 逆に、軽い人と比べられて、「大げさに苦しんでいる」と誤解されることもあります。
2020-08-29 14:31:12
医師が執筆している記事でも、悲惨な例を挙げて、いかに恐ろしい病気であるかを強調しているものがあります。 その内容は間違いではなくても、説明している例に、偏りがあるわけです。 知らないものについては、印象的な一例を知らされると、「そういうのなのか」と一般化して認識してしまいがちです。
2020-08-29 14:31:12
うまい例を思いつきませんが、まんじゅうだって、甘いものもあれば、塩味のものもあります。中華まんかもしれません。 「こんなに極甘なんです」という説明だけで、そうなんだと思い込むと、それは偏見になりかねないのです。 どういうまんじゅうかは、それぞれに判断するしかありません。
2020-08-29 14:31:12
というわけで、マスコミでどのような情報が流れても、「潰瘍性大腸炎とはそういう病気なのか」とあまり強く思い込まず、「人によって病状にすごく差がある」ということを知っておいてください。 身近に当事者がいたら、その人の説明を信じてあげてください。テレビで言っていたこととちがったとしても
2020-08-29 14:31:12
「そりゃ、当事者の言うことを信じるよ」と思う人も多いでしょうが、マスコミの影響力は大きいので、当事者が説明しても、「テレビではそうは言ってなかった」とテレビのほうを信じて、当事者の説明を受けつけてくれない人もけっこう多いんです。私も何度もそういう目にあいました…。
2020-08-29 14:46:59
私自身も「就職も進学もできなかった」「ベッドの上でやれる仕事をするしかなかった」ということを何度も発言してきました。これはあくまで私の場合のことです。就職でも進学でも平気でできる、潰瘍性大腸炎の患者さんもおられます。 今後はその説明も心がけたいと思います。
2020-08-29 14:55:35
私がマスコミを全否定したと受けとめておられる方がいらっしゃいますが、そうではありません! マスコミにも、ちゃんとした方も、ものすごく立派な方もおられます。同じ病気でもいろんな人がいるのと同じです。 私が言いたいのは、まさにそこのところで、いくつかの例で全体を判断するような→
2020-08-29 15:21:43
"過度の一般化"をどうかなさらないでください。マスコミに関しても、病気に関しても。 実際、お引き受けした取材もあります。 政権批判をしたと受けとめておられる方もいらっしゃいますが、それもちがいます。 私が言いたいのは、政権批判や擁護に、病気を道具として使わないでくださいということです
2020-08-29 15:21:44
政権批判ではないと書くと、今度は「政権支持派」なのかと言われてしまうので、困ってしまいます…。 そうではなく、くり返しになりますが、政権の批判は、政策などによってするべきで、病気を道具にしないでくださいということです。 なので、私も病気の話で政権について云々していないということです
2020-08-29 15:28:03
人によって病状にかなり差があることは、今回の本にも書きました。いくつか分類もあります。 さらに、健康な人もじつは経験している『食べることと出すこと』の不思議についても書いています。 自分の管に、あらためて目を向けていただけると幸いです amzn.to/2CeW4rY hanmoto.com/bd/isbn/978426…
2020-08-29 16:25:20