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鳥山仁@comiczinで新刊委託中。 @toriyamazine
(1)娯楽に限らず、長編小説における文章の上手い・下手を判断する方法はそれほど難しくない。文章を仮にA・情景描写、B・行動描写、C・心理描写と分類して、あるシーンから次のシーンに切り替わる際に、行動描写をつなぎとして使っているかどうかを見ればいい。
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(2)文章の下手な作家は、ほぼ例外なく心理描写をシーンの切り替えのつなぎに使う。だから、行動描写に意味が無くなり、ページを稼ぐための文字の羅列になる。上手い作家は、キャラクターの行動が次のシーンを「引き起こす」ように書けるので、文章に途切れ目がなく、滑らかな読み味になる。
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(3)行動描写をシーン毎の「つなぎ」に利用できると、ストーリーの展開を時序列通りに書き進めることが可能になる。ところが心理描写をシーン毎の「つなぎ」に利用すると、キャラクターの=作家の思いついた順序に話が展開してしまうため、ストーリーの時間序列がぐちゃぐちゃになってしまう。
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(1)最近になって、文章を上手に書くためにすべきことと、マンガを含む映像関係者の良いクリエーターになるための条件が乖離している事に気がついた。まず、映像系・マンガ系の条件には、だいたい「マンガばかり見るな」とか「映画ばかり観るな」が入るが、文章では正反対。
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(2)たとえば、マンガばかり見ている作家は変な擬音を単行で使うので文章を崩すし、また映画ばっかり観ている作家はフレームで切ったような背景描写をするので、現実からかけ離れたスクリーンのような映像をト書きで起こすというバカをやりがち。
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(3)この手の失敗を繰り返す作家(及びに作家志望者)があまりにも多いので、文章書きがマンガや映像に耽溺することはそれほど「お行儀の良い」事だとは思われていない。じゃあ、どうすれば文章が上手くなるのかというと、もちろん恒常的に書き続けているという前提で……
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(4)A.文章の上手い作家の小説を読む B.文章が下手でも話が面白い作家の作品を読む C.文章が下手で話も泥臭い作家の作品を読んで、自分でリファインするならどうするかを考える D.翻訳作業に従事する事で、日本語じゃない単語を日本語に訳す過程で言語表現力を身につける の4つになる。
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(5)文章の大切さを訴える人は、たいていの場合A.の方法を推奨するが、私が知っている限り、この方法だけで文章が上達するケースはまず無い。理由に関しては説明不要でしょう。どんなに練習しても、文章が上手い人のデッドコピーになっちゃうからですね。
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(6)これは個人的な見解だけど、むしろ文章を上手く書きたいのであれば、B.C.を実践した方が早い。文章が下手でも話が面白い作家とか、両方とも微妙だけどバランスがとれている作家の作品は、割と市場に出回っているので、そういうのを読みながら「自分だったらココを変える」と考えるのは……
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(7)写経みたいに美文を模倣している人達よりも頭を使う分だけ文章の書き方にもバリエーションが増える。それ以上を目指したいなら翻訳に手を出す事だろうけど、プロの翻訳家と異なり、作家志望が留意するのは「翻訳の仕方を考える過程で文章表現の幅を広げる」事なのは言うまでもない。
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(7)……と、こうやって書いていくと、文章を上手く書くコツに「文章以外のメディアにも目を通せ」というアドバイスが全くない事に改めて気づく。私は漫画描きや映像作家が「マンガばかり見るな」という理由は分からないので、両者の間にどんな差異があるのかは説明できないのだが……
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(8)……文章執筆に関して、1つだけ知っていることがある。それは、文章の世界では「若き天才作家」はほぼ例外なく産まれない、ということだ。人生経験がないと、良い作品が書けないから? いや、違う。答えは「数学や音楽に比べると、使用する単語の数が圧倒的に多いから」だ。
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(9)日本人が日常使用する単語数はだいたい5000と言われているのだが、小説を書こうと思うと、その数は2~3倍にふくれあがる。もちろん、記憶力の良い子供であれば、これらの単語を丸暗記することは可能だろうが、上手く組み合わせて他人に意味が分かる文章にするのは難易度が高い。
鳥山仁@comiczinで新刊委託中。 @toriyamazine
(10)これは、数学で覚えなければ行けない数字の数や、音楽で覚えなければ行けないコードなどの数を遥かに凌駕している。その分だけ、使いこなせるようになるまで、それなりの時間と練習量が必要になるからだ。

コメント

セルフ執事 @SF_yomi 2011年7月10日
えぇえええー頭悪く無い? 上手い絵を描くにはそりゃ、練習しかないよ。漫画は絵だけで出来てる訳じゃないし、小説も文、文章だけで出来てる訳じゃない(ジュンブンは違うみたいだけど)
セルフ執事 @SF_yomi 2011年7月10日
そーゆうところ(漫画と絵)の違いを理解しないで、こういう偉そう文体で書いちゃえる編集さんに編集されちゃう作家さんて可哀想だと思ったりした。
宇治金時 @uzikin 2011年7月10日
映画ばっかり見るな、漫画ばっかり読むなってのは発想のスパイラルによる貧弱化を避ける意味があって、それは文学でも変わりませんが。漫画もうまくなりたければ他者のものを見て真似したりリファインしたり、映画も俺ならこう撮るってのは普通にありますよ。表に出さないだけで。
N2@knigh_ykk @knight_ykk 2011年7月10日
漫画的文章はライトノベルになり、映画的文章は実写化され、小説的文章は新聞や文芸誌で重宝される。どれが悪という事ではなく読んでくれるお客さんにベストを提供するのが文章屋の勤めだと思う。
くりあ/CLEA-R-NOT-3 @Clearnote_moe 2011年7月10日
文章表現の特性を考えたら真っ当な指摘だと思うけどなんで批判されてるの?同じ文章を何度書いても上達しないし、他人の文章を真似る事はある一定以上はコピーにしかならず練習にならない。漫画でいえば、絵の表現力向上の話だよ、これ。ストーリーのない文章は存在しないから付随してるだけで。
くりあ/CLEA-R-NOT-3 @Clearnote_moe 2011年7月10日
まあ、読者が求める物を作るのが正義という市場原理を持ち込むなら、読み手を自認する人間がこの程度ならば、求められる物もその程度なのだろう。事実、ケータイ小説や山田悠介は、読者が文章なんか見ていない事を証明した。ライトノベルも、挿絵の力による所は絶大だ。小説はもう終わっている。
くりあ/CLEA-R-NOT-3 @Clearnote_moe 2011年7月10日
今の市場で受ける文体や避けられる文体はある。ただしそれは、上手い下手とは別の話だ。映像作品的文章を目指す事は、売れ筋を探る事にはなっても、上手くなる事には繋がらない。書きたい物を書く、そのために必要な文章力を手に入れる方法の話で、市場原理を持ち込むのが筋悪としか言えない。
undo @undosystem 2011年7月11日
そもそも「上手い文章」の明確な定義がなされてないので、単に自分の好みを書いてるだけの可能性が高い。
eggs @eggs14 2011年7月11日
多分俺の理解力が足りないんだけど「心理描写をシーン毎の「つなぎ」に利用すると、キャラクターの=作家の思いついた順序に話が展開してしまうため、ストーリーの時間序列がぐちゃぐちゃになってしまう。」の意味がわからない。心理描写をつなぎにする作家は構成を考えず行き当たりばったりで書いてるって事?
ぼんじゅ〜る・Fカップ @France_syoin 2011年7月12日
一つの方法として間違えてないよなぁ。「やり方がわからない人」むけにまとめてるんだしなぜ文句を言われてるのかが分からない。上達法がわかってる人は参考にするだろうけど自分の方法でやるだろうしw ちなみに漫画の上達法に「好きな(じょうずな)作家の単行本丸写し」ってのがあるよん。あといろんな映画や小説を読めってのは漫画書きは極端に世界が狭人が多いから視野を広めさせるためってのもあるw
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