渡邊教授(ynabe39)の「教養教育」関連やりとり

7月10日午前中の分
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渡邊芳之 @ynabe39

「工学的な考え方」というのは目的やゴールが定まっている時にだけ道理に叶う。目的やゴールを工学的に決めることは不可能か、あるいは不適切である。

2011-07-10 08:09:26
渡邊芳之 @ynabe39

ギブソンが「自然科学がそうであるのと同じ意味」での「新しい科学」として生態心理学を構想していたことは明らかだと思う。現代のギブソニアンの中にはその点で始祖に忠実かどうかの分岐が生じているかもしれない。

2011-07-10 08:15:57
渡邊芳之 @ynabe39

科学の目的や目標は科学的には定まらない。

2011-07-10 08:18:15
渡邊芳之 @ynabe39

科学が「方法」であるというのはそういう意味。

2011-07-10 08:18:59
渡邊芳之 @ynabe39

だた20世紀に入るまでは科学の目標や目的は「科学者自身が科学的でない方法で」決めていた。20世紀半ば以降科学が国家プロジェクトになると科学の目的は「科学者以外が科学的でない方法で」決めるようになった。

2011-07-10 09:01:13
渡邊芳之 @ynabe39

日本に限っていえば「文系が科学の目的や目標を決めて理系がそれを実行し結果を文系が評価する」というふうになっている。ところがその構造自体を指摘して批判する人はとても少ない。

2011-07-10 09:04:29
渡邊芳之 @ynabe39

まあ日本は極端としても諸外国でも基本的な状況は同じで,科学の目的や目標は主に科学者でない人々によって科学的でない方法で決められている。良し悪しはともかくその現状は認識しないといけない。

2011-07-10 09:08:41
白影 @shirokage_2010

理系だの文系だのと分けて考えてしまっている所からして既に前提が間違ってますよね。RT @ynabe39: 日本に限っていえば「文系が科学の目的や目標を決めて理系がそれを実行し結果を文系が評価する」というふうになっている。

2011-07-10 09:06:59
渡邊芳之 @ynabe39

それは日本の学問や教育の歴史の問題なので間違っているとも正しいとも簡単には言えません。 RT @shirokage_2010: 理系だの文系だのと分けて考えてしまっている所からして既に前提が間違ってますよね。

2011-07-10 09:09:25
渡邊芳之 @ynabe39

ただ「文系が決めたことを理系が実行する」構造の矛盾は文系と理系との世界観に差が大きいほど深刻になる。日本では大学の教養教育が機能していないので文系も理系もタコツボになっていることが矛盾を大きくしている。

2011-07-10 09:10:53
渡邊芳之 @ynabe39

工学者でも古典をきちんと読み社会学者でも微積分くらいわかる大学教養教育のある国とない国(それどころか文系でも古典を読んでおらず理系でも微積分がわからない国)ではいろんな問題は大きく違うだろう。

2011-07-10 09:14:27
白影 @shirokage_2010

確かそのように分けられるのは日本ですと高校辺りからですよね。昔からあるとはいえ日本以外ではそのようなわけ方はないと聞きます。何故日本だけなのでしょうかね。RT @ynabe39: それは日本の学問や教育の歴史の問題なので間違っているとも正しいとも簡単には言えません。

2011-07-10 09:17:50
渡邊芳之 @ynabe39

明治時代に外国の学問を急激に取り入れるために工夫されたシステムです。RT @shirokage_2010: 確かそのように分けられるのは日本ですと高校辺りからですよね。昔からあるとはいえ日本以外ではそのようなわけ方はないと聞きます。何故日本だけなのでしょうかね。

2011-07-10 09:23:09
rmsi_isng @rmsi_isng

教養教育を機能させるためにはどのようなことが必要だと思いますか?単に科目を揃えるだけではダメですよね?RT @ynabe39:... 日本では大学の教養教育が機能していないので文系も理系もタコツボになっていることが矛盾を大きくしている。

2011-07-10 09:14:55
渡邊芳之 @ynabe39

学部での教養教育の比重を大きくして学ばないと卒業できないようにすること。ある意味簡単なことですが日本では社会も大学人も大反発するでしょう(続く) RT @gnsi_ismr: 教養教育を機能させるためにはどのようなことが必要だと思いますか?単に科目を揃えるだけではダメですよね?

2011-07-10 09:25:34
渡邊芳之 @ynabe39

(続き)そもそも日本の大学は明治時代に「さまざまな専門職をそれぞれ促成栽培する」ために作られて,その考え方が社会に定着している。最初からタコツボだったわけでそれを変えるのは簡単じゃない(続く) @gnsi_ismr

2011-07-10 09:27:24
渡邊芳之 @ynabe39

(続き)より大きな問題はそうした「教養を基盤とした大学教育」が日本のすべての「大学」に求められるわけではないだろう,ということです。欧米でもそういう大学教育を受けているのはごく一部のエリートだけです。その「格差」を受け入れられるか? @gnsi_ismr:

2011-07-10 09:29:35
rmsi_isng @rmsi_isng

確かに反発は大きいでしょうが、ICUなんかはそういう方向じゃないんでしょうかね。RT @ynabe39: 学部での教養教育の比重を大きくして学ばないと卒業できないようにすること。ある意味簡単なことですが日本では社会も大学人も大反発するでしょう(続く)

2011-07-10 09:28:41
渡邊芳之 @ynabe39

ICU出身者が日本の政治や科学に大きな影響力を持っているか? RT @gnsi_ismr: 確かに反発は大きいでしょうが、ICUなんかはそういう方向じゃないんでしょうかね。

2011-07-10 09:30:22
渡邊芳之 @ynabe39

その際の「教養教育」の中心は古典,歴史,数学であると思う。

2011-07-10 09:31:31
rmsi_isng @rmsi_isng

それを大転換しようとした「新しい学力観」が「ゆとり教育」→「失敗」みたいに位置づけられてしまったのはつくづく不幸だと思います。RT @ynabe39: (続き)そもそも日本の大学は明治時代に「さまざまな専門職をそれぞれ促成栽培する」ために作られて,その考え方が社会に定着...

2011-07-10 09:31:15
渡邊芳之 @ynabe39

理念だけで方法と資源が与えられないものが失敗するのは当然。 RT @gnsi_ismr: それを大転換しようとした「新しい学力観」が「ゆとり教育」→「失敗」みたいに位置づけられてしまったのはつくづく不幸だと思います。

2011-07-10 09:31:59
Nia @niaeashes

だってどうでもいい。 RT @ynabe39: 日本に限っていえば「文系が科学の目的や目標を決めて理系がそれを実行し結果を文系が評価する」というふうになっている。ところがその構造自体を指摘して批判する人はとても少ない。

2011-07-10 09:32:35
渡邊芳之 @ynabe39

それを「どうでもいい」と思わせていることは小学校からの教育の偉大な成果ですね。RT @niaeashes: だってどうでもいい。

2011-07-10 09:34:10
Nattou @mrbhay

@ynabe39 東大には二年教養課程があって、かつ優秀というイメージがあるのですが、それでもエリート養成には不十分なんでしょうか・・・

2011-07-10 09:34:20
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