アール・ブリュットを巡るトークシリーズVol.1後の斎藤環氏の雑感と村上隆氏の現状分析

アール・ブリュットを巡るトークシリーズ Vol.1「アール・ブリュット作家の共通性と固別性」への講壇後のゲスト斎藤環(@pentaxxx)氏の「日本のアール・ブリュット」の現状と村上隆(@takashipom)氏によるマーケティング的な視点による考察のまとめ。 *イベントの詳細  アール・ブリュットを巡るトークシリーズ Vol.1  「アール・ブリュット作家の共通性と固別性」 続きを読む
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アール・ブリュットを巡るトークシリーズ @artbrut_talk

斎藤環さん、昨日のトークについてツイートしていただいています。斎藤さん、昨日はお忙しいなか、ご登壇ありがとうございました。@pentaxxx

2011-07-10 15:37:09
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

ところで昨日は、アール・ブリュットを巡るトークシリーズ Vol.1 「アール・ブリュット作家の共通性と固別性」の講演会で滋賀だったわけですが。

2011-07-10 12:24:03
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

講演内容とは別に、わりと深刻な話を聞いたのでメモ的に書いておきます。

2011-07-10 12:25:00
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

昨年パリのアル・サン・ピエール美術館で開催されたアール・ブリュット・ジャポネ展は大成功で、日本のアウトサイダー・アーティストの名は一気に世界に知られる機会になりました。

2011-07-10 12:27:01
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

その後フランスのコレクター(ギャラリー?)から「展示作品を全部売ってくれ」というオファーがあった由。何人かの作家については、ほかにも海外のコレクターから「ぜひ買いたい」とのオファーがあった。

2011-07-10 12:29:09
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

ここで問題となるのはマーケットの成熟格差。日本にはアール・ブリュットのマーケットが事実上ほぼ存在しない。しかし海外には専門のギャラリーがありRaw Visionなどの専門誌もあり、相場もおおむね決まっている。

2011-07-10 12:31:50
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

ということは、そのへんの障害者施設の倉庫に眠っている廃棄寸前の作品たちに、破格の値段がついてしまうことが十分に起こりうるということ。

2011-07-10 12:33:15
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

悪意のある海外のコレクターが日本人のエージェントを雇い、当事者や家族と直接交渉して作品を二束三文で買いたたくという行為が、いまならまだできてしまう。

2011-07-10 12:36:01
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

明治初期に浮世絵が海外に大量流出したときときわめて類似した状況がある。国内は不況に加えアートバブルの崩壊、アール・ブリュット作品に対する正当な評価やマーケットの欠如、などなど。

2011-07-10 12:40:05
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

国際展での露出が増えるにつれて、こうした非対称性の問題はますます顕在化するだろう。倫理的なためらいはあるものの、マーケットの整備を急がなければ、日本の作家の作品を国内では見られなくなる可能性もある。

2011-07-10 12:45:13
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

好事家頼みでは難しいし、美術評論もアールブリュットには理解がない。ある大御所評論家が、「どれもこれもみんな同じ」的に切り捨てたのには唖然。理解できないなら黙っているという慎みもないのだろうか。

2011-07-10 12:47:04
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

自治体が中心となって収蔵や管理、流通をひきうけてくれれば理想的なのだが、現状でどこまで可能か。作家が作品を生活の糧にする権利もないがしろにはできないし。

2011-07-10 12:49:14
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

少なくとも今後、アール・ブリュットへのまっとうな批評と健全なマーケットが求められることは避けられないだろう。

2011-07-10 12:50:36
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

その意味で批評や鑑賞を禁じ、関係することを求めた昨日の講演内容は、いささかナイーブすぎると言われても仕方のない面もある。でも個人的には、批評状の倫理とマーケットの論理のダブスタで問題ない、とも考えている。

2011-07-10 12:51:55
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

@takashipom 村上さん、今アール・ブリュットのマーケティングについてツイートしています。滋賀県の講演会で関係者から現状を聞きました。マーケットについて内外の意識格差についてご意見がうかがえればさいわいです。

2011-07-10 15:02:02
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

@sodateage_kudo これからさらに広がりそうです。専門家の持続的な関与は必須でしょう。

2011-07-10 15:05:48
工藤啓@認定NPO法人育て上げネット @sodateage_kudo

この場合の「専門家」の想定はどこからどこくらいまででしょうか? RT @pentaxxx これからさらに広がりそうです。専門家の持続的な関与は必須でしょう。

2011-07-10 15:07:05
ykajihara @_eyando

かのヘンリー・ダーガーの大家で発見者のネイサン・ラーナーは、モホイ=ナジがつくったシカゴ・ニューバウハウスの教師にして卓越したアーティスト・デザイナーだった。昨日の話と今日の話はどこかでつながっている。

2011-07-10 16:04:42
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

@sodateage_kudo 精神科医…と言いたいけれど難しい。医学、心理、教育、福祉、家族など、関連のある人々のネットワークで支えるしかないでしょうね。

2011-07-10 17:56:25
Koji Tsujimura @crossroads99

滋賀県として動こうとしているとも聞いていますが・・・(-。-;。RT @pentaxxx: 自治体が中心となって収蔵や管理、流通をひきうけてくれれば理想的なのだが、現状でどこまで可能か。作家が作品を生活の糧にする権利もないがしろにはできないし。

2011-07-10 15:19:03
斎藤環(共著)『「ひきこもり」の30年を振り返る』 (岩波ブックレット) @pentaxxx

@crossroads99 ぜひ動いて欲しいです。でも予算が…岩手や栃木など積極的な自治体がネットワーク的に、という展開もありえますかね。

2011-07-10 17:53:23
ykajihara @_eyando

ネイサン・ラーナーの奥さんは日本人、キヨコ・ラーナーさんでダーガー作品を管理している、って話は初耳。

2011-07-10 16:08:19
takashi murakami @takashipom

うわぁ〜ルール無用のガチだなぁ〜。 RT @pentaxxx: @takashipom 村上さん、今アール・ブリュットのマーケティングについてツイートしています。滋賀県の講演会で関係者から現状を聞きました。マーケットについて内外の意識格差についてご意見がうかがえればさいわいです。

2011-07-10 18:18:33
takashi murakami @takashipom

@pentaxxx ここ。これはズバリ『被害妄想』かと思います。理由は日本国内では今後100年かけてもマーケットの価値基準は出来ません。理由はそういう事への拒否反応です。金=汚い、という哲学が日本人には植え付けられている。

2011-07-10 18:22:03
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