- nekolovercat
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「ハグプリ11話を」「観るのです!」と啓示が下ったのでハグプリ11話観ます。 pic.twitter.com/JelWmEgzdm
2020-10-01 23:52:10ハグプリ11話まで観て、一段落したっぽいので感想を。 まず僕にはハグプリは「承認」をテーマとした作品に見えます。はなさあやほまれって互いに承認を与え合うことでそれぞれが成り立っているように見えるんですよね。
2020-10-02 22:55:06ほまれが8話でアンリについていかなかったのも、やはり3人の関係性が居心地良かったんじゃないでしょうか。さあやにしても、居心地が良いから7話で「素の私」を見つけられたんじゃないでしょうか。この居心地の良さの発生源が「承認(≒応援)」のように思われます。
2020-10-02 22:55:06ただ、こうした居心地の良さって、容易に「馴れ合い」に転じるんですよね。「ハグプリははなにとって優しい世界」という批判を見たことがありますが、これもあの世界に充満する「馴れ合い」を察知した言葉のように思われます。
2020-10-02 22:55:0711話のチャラリートの浄化について、はなとチャラリートの傷の舐め合い感が拭えないという意見もありますね。確かにそうです。11話で、はなは自分の無能力から生じる劣等感をさあややほまれのおかげで拭えましたが、無能力という本質的な問題は解決していません。
2020-10-02 22:55:07そうしたなか、はながチャラリートのダメなところを受け入れるというのは、単なる「ダサイクル」じゃないか、という意見、あると思いますし、妥当だと思います。
2020-10-02 22:55:07ですが、どうですかね。僕らが生きる上で、なにか困難に当たったとき、常にそれを解決できてますかね。たとえば、「成績が伸びないなぁ」ってとき、成績伸びるまで勉強しますか? その時の学力で入れる大学を探したりしてませんでしたか?
2020-10-02 22:55:07僕は、人間は常にどこかで臭いものにフタをして生きていて、他の人の臭い部分に気づかないふりをして生きてると思ってます。だって、隣の席の人が鼻毛出てても、鼻毛が出てることに気づかないフリするでしょ。それと似た感じ。
2020-10-02 22:55:07だから、はなとチャラリートの流れはとても共感できるんですよね。私もダメだし、あなたもダメ、それでいいじゃない。あなたのダメさを受け入れるよ、ってね。これは僕の人間観に沿う。ある意味共依存的で馴れ合いの関係性。もはやニチアサというよりもただれたメロドラマ。
2020-10-02 22:55:08ところで、はなは10話、11話で劣等感を募らせていましたがその中身は「さあやのように賢くないし、ほまれのように運動できるわけじゃない、私にはなにもない」というものでした。それに対して、お母さんが「はなが笑顔でいてくれるだけでいい」といった主旨のことを言います。
2020-10-02 22:55:08はなの劣等感って、人を能力で測る「有用性の原理」に貫かれているんですよね。それに対して、お母さんの言葉は、有用性の原理を超越したものであり、はなの「存在」を承認し、「存在論的安心感」をあたえるものでした。承認と存在論的安心感は地続きです。
2020-10-02 22:55:08すなわち、ハグプリ11話までのストーリーって、劣等感を承認によって解消し、存在論的安心感を与える/得る、という話だと思うんですよね(クライアス社が企業=有用性の原理の貫徹する世界というのも示唆的です)。
2020-10-02 22:55:08もちろん、こうした存在論的安心感を巡る話は、多くのことがが有用性(特に経済的有用性)で計測される現代だからこそ、大事だと思います。その意味で、ハグプリの「大筋のテーマは」(ここ強調)とても大事なことを扱っているように思われますね。
2020-10-02 22:55:09ハグプリのまずいところって割とその都度指摘してきたんだけど、結局このツイートにあるような「描写不足」に尽きるんですよね。特にニチアサ×育児では「おジャ魔女どれみ♯」があるけど、それと比べることができないほど育児描写がない。「育みじゃなくてハグ組みだから…」って擁護さえ厳しい。 twitter.com/ruriprecu/stat…
2020-10-03 00:10:05ハグプリの残念なところの一つに、例えば子育ての描写のように「具体的で地味なことだけど、丁寧に描けばしっかりアピールできるはずのところ」をギャグっぽい何かで雑に済ませてしまうという点がある。強い主張が浮いて見える要因。
2020-10-02 01:23:10僕は11話のチャラリートの下りは感心したけど、チャラリートとの描写が少なくてカタルシスが不足、ってのもものすごく妥当なのよね。特に、スタプリのカッパードやアイワーンたちと比べるとどうしても、というか、絶望的に見劣りはしてしまう。
2020-10-03 00:11:36で、根本的な原因を考えると、11話であの主題をやるのは早すぎた、これに尽きる。はなの人間的に本質的な挫折を扱うには人間関係描写がどうしても不足しているんですよね。ヒープリやスタプリの序盤のハイライトのように、プリキュア活動における挫折をメインにするべきだったように思われます。
2020-10-03 00:13:35さらに根本的には、きっとやりたいことを詰め込みすぎなんですよね。お仕事体験はなんなんだろうか。どーせポリコレに振り切るなら、育児と仕事をがっつり描いて、ワーママの大変さを描く、とかそっちにすればいいのに。(プリキュアというコンテンツ的にどうかは一旦置いておいて)
2020-10-03 00:15:44描かないといけないことは描けてないのに、どうでもいいことに時間を割いてしまう。猿? 河童? そういうのは別に今はいらないのよ。
2020-10-03 00:19:23あと、はなの描き方がちょっとあんまりだ。はなをアホの子に描いたのはきっと彼女の劣等感に説得力を持たせるためだと思うんだけど、あまりにもずさん。ひなたを見てご覧よ。彼女のパーソナリティははなに近いと思うけど、劣等感の描き方はとても説得的でしょう?
2020-10-03 00:22:02なぜはなの描き方が表面的かといえば、学園描写がほとんどないのも一因かと。つまり、彼女の「生活」が全く見えないのよね。だから、「記号的なアホ」のパッチワークみたいなキャラクターになっちゃったのではなかろうか。
2020-10-03 00:23:22ここからお仕事体験・育児・個々の人間的成長・プリキュア的成長・敵との関係・ポリコレを描くんでしょ…? 足りる? ほんとに足りる? 大丈夫? 「お前の使命はなんだ? …できてないよね?」とか言わせないでよ?
2020-10-03 00:25:57ハグプリの絶対まずいってなるだろうポイントはポリコレに関する部分ですね。下記ツイートでも述べましたが、僕の考える「ポリティカル・コレクトネス」という概念と、制作側が考える「ポリティカル・コレクトネス」が乖離しているように思われますね。 twitter.com/ccc999ccc01/st…
2020-10-03 00:28:38ハグプリ8話の挿話について感想述べます。 ここで取り上げたいのはアンリくんが「僕はハーフではなくダブルだよ」というシーン。 このシーンに対して、当時どういう意見があったかは知りませんが、僕はここで見るのを止めてしまいました。その理由について、作品内在的ではないですが、話しましょう。
2020-09-30 01:34:13たとえると、「女性解放運動」における「白人女性」と「黒人女性」の差異に対する無頓着さみたいなものをハグプリ8話の描写からは感じるんですよね。ポリティカル・コレクトネスというものへの見方が前時代的であり、一面的であるように思われます。
2020-10-03 00:32:46これはすごく危惧しているんですけど、アンリくんの優秀さや階層的位置(=社会的に恵まれてる)は、ポリコレを描くにあたって説得力を欠く要因になる気がするんですよね…。
2020-10-03 00:34:40