2020年10月5日

小学校で「集合」を習った?習わなかった?

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uroak_miku @Uroak_Miku

数学という学問〈3〉概念を探る (ちくま学芸文庫) 志賀 浩二 amazon.co.jp/dp/4480094237 就眠前に一気読み。カントル集合論がかつてジョルダンによる数学全集で巻末補足扱いだったのが改訂版で第一巻冒頭に配置換えされた19世紀後半。西洋数学は激動の時代だった。

2020-10-05 10:58:34
uroak_miku @Uroak_Miku

[続き]ヒルベルトが「カントルが用意してくれた数学の楽園」と称えた20世紀初頭。第一次大戦でフランスの数学学徒が出陣し帰ってこなかった。最先端数学は生徒の教師の年齢差が15歳以内でないと学べないなか、これはフランス数学の痛手に。再起をかけてブルバキ集団が旗揚げ。

2020-10-05 11:01:41
uroak_miku @Uroak_Miku

[続き]敗戦国ドイツでやがてナチズム台頭。ユダヤ系の才能は数学の都ゲッチンゲン大学を去ってアメリカに亡命。ヒルベルトが守ってきた世界最高の数学の牙城は崩れていったのでした。

2020-10-05 11:03:41
uroak_miku @Uroak_Miku

[続き]今は抽象数学と言わなくなって久しい。ブルバキの数学分類が宇宙開発競争の時代とともに学校数学カリキュラムのスタンダードになったため、以前ほど違和がなくなったから。 もっとも今の日本の高校では行列習わないんですよね。来年復帰。

2020-10-05 11:06:03
uroak_miku @Uroak_Miku

[続き]ソ連の人工衛星打ち上げ成功→米ソ宇宙開発競争(第三次大戦の代わり) この時代背景のなか理系教育の充実が先進国で謳われブルバキが神と仰がれた。なにしろ集合論は数学のエスペラント語ってことで、これを小学校で学ばせれば数学無敵!と信じられた。

2020-10-05 11:08:31
uroak_miku @Uroak_Miku

dainippon-tosho.co.jp/math_history/h… 日本ではこんな風に集合論が小1より教えられた。一番左は欄が空ですね。空集合の概念を図示したものです。 pic.twitter.com/m4ohl6tzMw

2020-10-05 11:16:03
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uroak_miku @Uroak_Miku

小3。全体と部分の違いを、じゃんけんを使って図示。 pic.twitter.com/sFJQivZVXS

2020-10-05 11:16:51
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uroak_miku @Uroak_Miku

小5でベン図登場。 もっともその後、集合論は小学校では教えなくなりますた。 pic.twitter.com/DqXgWfNR6L

2020-10-05 11:18:04
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uroak_miku @Uroak_Miku

dainippon-tosho.co.jp/math_history/h… いろんな時代の算数の教え方が、コンパクトにまとめられています。 私はどの時代の申し子なのかな。

2020-10-05 11:18:57
uroak_miku @Uroak_Miku

学校数学は、最後は受験数学か、でなければ簿記に回収されてしまう。「とにかく手を動かせ」というわけです。 だから集合論はむしろ足手まとい。

2020-10-05 11:20:38
uroak_miku @Uroak_Miku

自分は集合論直撃世代ではなかったけれど、小学生にいきなり関数概念とか教え込むのは、やはり無理があると思う。 といって「とにかく手を動かせ」もちょっとね。いえいえそういうの得意な児童ではありましたが、ある時期より違和を抱き出した。

2020-10-05 11:24:23
uroak_miku @Uroak_Miku

中学の勉強おとながやり直しても恥ずかしくないよ系の本はコンビニでよく見かけます。私がもしそういうの手掛けるなら、時代によってどう変わっているのか、どういう狙いで教科書がこんな風に組み立てられているのか、どんな政治的背景があったのかを、ノスタルジーを刺激しながら語っていく。

2020-10-05 11:26:37
uroak_miku @Uroak_Miku

こういうイラストを眺めていると、こんな世界で育ちたかったって思いません? 子どもに戻って、こんな世界に一時入ってみたくなりませんか。 pic.twitter.com/gNGlpYq6iA

2020-10-05 11:28:34
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以下は後日の加筆ぶん。

uroak_miku @Uroak_Miku

集合論は数学のラテン語ということで小学校それも1年生から教えられていた時代があります。 いわゆる「現代化」。 しかし誰だってさんすうのイロハはいち、に、さん、しの数え上げ。 集合論で数え上げを説明するのは、ものすごく長い道のりを経ないといけない。小学生にはとても耐えられない長旅。 pic.twitter.com/NqpJfluUn0

2020-10-07 12:30:43
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uroak_miku @Uroak_Miku

考えてみてください中学高校大学入試の数学で、小学校で習ったことがひょんなことで使えてちょっと感動、なんて経験は誰でも少しはあると思う。ながあい計算式や方程式でごりごり解くものだと思っていたら、三角形の面積公式でさっと解けると知って拍子抜け、みたいな経験。

2020-10-07 12:32:44
uroak_miku @Uroak_Miku

しかし集合論にはそういうささやかな再会の感動すらない。高校数学や入試問題で「それは集合論を使うと、ほら、こんな風にさっと解けるよ」と別解を教わってほーっなんて経験ないでしょ。私でさえ記憶がないし。

2020-10-07 12:35:09
uroak_miku @Uroak_Miku

小学校のときの級友と、ばったり再会して懐かしむような快感が、集合論にはないのです。 論の性質上、そういうのまずありえないし。

2020-10-07 12:36:25
uroak_miku @Uroak_Miku

ブルバキなんておっかない領域にまで足を踏み入れてはじめて、そういう快感を味わえる。 そこまで長旅に耐えられる者なんて、百人にひとり。

2020-10-07 12:37:38
uroak_miku @Uroak_Miku

いわゆる「構造化」。

2020-10-07 12:38:22

コメント

K53YA (NE) @mabuenoe 2020年10月5日
集合って…全校集会とか体育祭とか修学旅行とか避難訓練で必要なアレかと思っちゃった。
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k@R-GLAY1 @KRGLAY 2020年10月5日
小学校の4年だったかな?集合は教科書にあったのにまるまる飛ばしたなあ
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uroak_miku @Uroak_Miku 2020年10月5日
KRGLAY ああ、そういう思い出話、とても興味深いです。
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ペリー @mc_perry 2020年10月5日
昔の算数の教科書って本当にハードなんだよなあ。自分が読んだのは昭和50年頃のものだけど、小学算数にチューリングマシンの設計みたいなモノがあって面食らった覚えがある。
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ペリー @mc_perry 2020年10月5日
Uroak_Miku 読んだのが20年近く前なので記憶があやふやだけど、箱があって何か数字を入れると違う数字が出てくるっていうモデルの説明から始まって変化する箱の規則(計算式)に続く感じ。 それで練習問題が「偶数は2でわって奇数は3をかけて1をたす箱があります。この箱に数字を入れ続けていくと最後に1になることを確認してみましょう」みたいな感じだったかなと。
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uroak_miku @Uroak_Miku 2020年10月6日
[c8293213] それは昭和50年頃の算数教科書で、もっと後の時代に目にして驚いたということですか?何年生向けの本でしたか。
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ペリー @mc_perry 2020年10月6日
Uroak_Miku 記憶を頼りにネットで調べてみましたが多分これだと思います「遠山啓監修 わかるさんすう (むぎ書房)」の5か6。樹形図が表紙の版のやつです。 http://mugi.world.coocan.jp/gakushuu.html#label4
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uroak_miku @Uroak_Miku 2020年10月7日
mc_perry ああ遠山先生のですか。私は小1のとき白いタイルを黒板に並べていく教え方で教わっています。あれは楽しかったな。彼の提唱した「水道方式」ですね。
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uroak_miku @Uroak_Miku 2020年10月7日
まとめを更新しました。
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