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「賃金」とは何か? 敗戦国・日本
>終戦直後の1946年8月、日本経済の再建・復興を目的として、経済団体連合会(経団連)が誕生しました(初代会長は石川一郎(1946-56))。
2020-10-28 08:43:32>1948年4月には、「経営者よ正しく強かれ」を掲げ、適正な労使関係の確立を目的として、日本経営者団体連盟(日経連)が発足しました(初代代表常任理事は諸井貫一(1948-68))。
2020-10-28 08:43:49hamachan.on.coocan.jp/patronat89.html >占領下であった1950年に「新労務管理に関する見解」を出している。
2020-10-28 08:55:18>そこでは、一部に残存する生活給偏重の傾向を捨てて、職階制の長所を採用することによって、人事の基準を仕事内容に置き、仕事の量及び質を正確に反映した給与形態をとることができ、結果として仕事内容と無関係な身分制の固定化と給与の悪平等をなくすことができるとしている。
2020-10-28 08:55:45>ここでは、生活給ということで年齢や扶養家族で賃金が決まることは悪平等であり、同一労働同一賃金、即ち、異なる労働には異なる賃金であるべきであって、仕事の量と質によって賃金を決めるのだとしている。
2020-10-28 08:58:14>企業にとってその労働がどういう価値があるかということで賃金は決まるべきだということを、半世紀以上昔の経営者団体は言っていたわけである。
2020-10-28 08:58:34>このころは毎年のように日経連は賃金問題についての政策文書を出しているが、例えば1962年には「賃金管理近代化の基本方向」を、翌1963年には「日本経済の展望と賃金問題」を出した。
2020-10-28 09:00:20>このころまでの日経連は、日本的な雇用のあり方に対して否定的な考え方を繰り返し提起し、職務価値に応じた合理的な賃金体系が重要であるとしていた。
2020-10-28 09:00:42東京オリンピック1964に向けて
>最も有名なのは1960年に池田勇人内閣がつくった「国民所得倍増計画」である。その中に、当時の経営側の主張と相まった形で、日本的な雇用のあり方に対する批判的な記述がある。
2020-10-28 09:01:56>「生涯雇用的慣行とそれに基づく年功序列型賃金体系を技術革新の進展に適合して職業能力に応じた人事待遇制度へ改善してゆくことが必要」とも言っている。
2020-10-28 09:02:18>ここでの政府の考え方も同一労働同一賃金であり、職務の価値に応じて異なる労働には異なる賃金という秩序をつくるべきだというものであった。
2020-10-28 09:03:14組合側の理屈
>1949年、マルクス経済学者の宮川實氏が書いた『資本論研究2』では、資本主義社会において労働者に払われる賃金というのは、実は労働の価値ではなく、労働力という商品の価値で決まる。労働力の商品としての価値とは、労働者の家族も含めた生活を再生産するために必要な値段である。[続く]
2020-10-28 09:06:51