大阪都構想「反対多数」の結果を導いた三大要因

見かけ上変わらないように見えても、内情は変わっていることがある。化学平衡に通ずるものがありますね。
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朝森久弥 @asamorihisaya

大阪都構想住民投票、反対派が勝利した4つの理由と今後の展望(大濱崎卓真) - Y!ニュース news.yahoo.co.jp/byline/oohamaz… 1988年生まれの選挙コンサルタントの見解

2020-11-02 12:04:52
朝森久弥 @asamorihisaya

最終盤に急増した「反対」ー 独自データで読み解く大阪都構想住民投票「否決」のワケ(米重克洋) - Y!ニュース news.yahoo.co.jp/byline/yoneshi… 米重さんも1988年生まれ…1988年生まれは選挙好きな人多いのでは?

2020-11-02 12:05:40
朝森久弥 @asamorihisaya

僕も1988年生まれなので、大阪都構想住民投票の考察を披瀝したいと思います。 今回の結果は前回と全く変わらないように見えますが、区ごとの結果が微妙に結構変わったことに着目しました。前回賛成多数だった区では賛成得票率が下がり、前回反対多数だった区の多くでは賛成得票率が上がったのです。 pic.twitter.com/1nTFoHUW09

2020-11-02 12:10:33
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朝森久弥 @asamorihisaya

なぜこのようになったのか。私は専門家ではないので、シンプルに前回の住民投票との差異に注目しました。今回の住民投票で前回と違う点は、 ・公明党が(ある程度)賛成に回った ・区割り案が変わった の2点でした。

2020-11-02 12:14:17
朝森久弥 @asamorihisaya

公明党が(ある程度)賛成に回ったことは、賛成派にとってプラスの効果がありました。しかし、公明党の勢力は区によってバラツキがあります。そこで、前回の参院選大阪選挙区で公明党候補が獲得した得票率で、区ごとの公明党の強さを見積もりました。平野区や西成区、大正区ではとくに強いです。 pic.twitter.com/yj3jwFkMsx

2020-11-02 12:18:40
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朝森久弥 @asamorihisaya

この表では、前回の参院選大阪選挙区での公明党候補得票率が20%以上の区を↑↑↑、14~20%の区を↑↑、15%未満の区を↑にしています。

2020-11-02 12:22:55
朝森久弥 @asamorihisaya

@typekanon 「↑」は14%未満でしたm(_ _)m

2020-11-02 12:29:28
朝森久弥 @asamorihisaya

次に、区割り案ですが、前回の住民投票では5つの区に分ける案だったのに対し、今回は4つの区に分ける案が出されました。この案の変化が、区によって異なる受け止め方をされた可能性があります。 tokoso.cdp-osaka.jp/tokoso-library/

2020-11-02 12:25:40
朝森久弥 @asamorihisaya

私の独断と偏見で、5区案が4区案に代わったことを区ごとにどう受け止めているかを表にまとめました。比較的ポジティブに受け止めたのが天王寺区・生野区・旭区、比較的ネガティブに受け止めたのが此花区・中央区・西区・港区だったと予想します。 pic.twitter.com/EhCMB3vrw4

2020-11-02 12:29:00
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朝森久弥 @asamorihisaya

天王寺区は、5区案だと今の西成区に区役所があったのが、4区案だとすぐそばの阿倍野区に区役所があるので、プラス。 生野区と旭区は、5区案だと今の城東区に区役所がある東区だったのが、4区案では梅田を擁する今の北区と仲間になったので、プラス。

2020-11-02 12:32:56
朝森久弥 @asamorihisaya

此花区と港区は、4区案に変わったことで、淀川区という淀川で隔てられた向こう岸と一緒にさせられ、大きなマイナス。とくに港区は新区役所が置かれるはずだったのを奪われたので↓↓↓評価としました。

2020-11-02 12:37:11
朝森久弥 @asamorihisaya

中央区と西区は、4区案に変わったことで、天王寺区と離れ離れになり、大正区・住吉区・住之江区が加わったのをネガティブに受け止めたと考え、↓評価としました。

2020-11-02 12:38:05
朝森久弥 @asamorihisaya

公明党支持によるプラス効果と、区割り案変更によるプラスorマイナス効果を差し引きした結果がプラスになっても、なお賛成得票率が減った背景には、無党派層の支持率の伸び悩みがあったと考えられます。今回の出口調査でも、無党派層の賛成得票率が前回より下がったことが伺えました。

2020-11-02 12:42:55
朝森久弥 @asamorihisaya

まとめると、以下の表のようになります。たとえば、北区は公明党が比較的弱いので(↑)、無党派層の離脱(↓↓)を補いきれずに賛成得票率が下がった(↓)と考察します。一方、大正区は公明党が強く(↑↑↑)、無党派層の離脱(↓↓)を補ってさらに賛成得票率が上がった(↑)と考察します。 pic.twitter.com/jnhhMiXEHh

2020-11-02 12:47:48
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朝森久弥 @asamorihisaya

公明党が強いはずの此花区と港区で賛成得票率が下がったのは、公明党の強さがあってもなお、淀川区に編入されることの忌避感がそれを上回ったことが要因と推測できます。

2020-11-02 12:49:48
朝森久弥 @asamorihisaya

前回と今回の賛成得票率の差分で並べ替えた表がこちらです。「公明党の支持」「区割り案の変更」「無党派層の離脱」の3要因で、賛成得票率の変動はほぼ説明できるのではないでしょうか。 pic.twitter.com/A55xXM3da4

2020-11-02 12:53:12
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朝森久弥 @asamorihisaya

こうして見ると、公明党は不十分だったかもしれないが、大阪市全土で賛成得票率を増やすのに一定の働きをしたことが読み取れます。しかし、それを帳消しにするほどの無党派層の離脱があり、全体として前回同様の反対多数という結果が導かれたのだと考えられます。

2020-11-02 12:56:10