モーリー・ロバートソン氏、仙台からのアジテーション。高校時代編 @gjmorley

モーリー・ロバートソン @gjmorley

☆昨夜の仙台・情報産業プラザで開催した「Groove Talkｓ」の高画質・高音質動画を公開しました。施設の職員が「スピーカーを使っている。禁止しているのに！拍手も禁止なんだぞ！」と誤解して乱入するハプニングを含め、ばっちり。http://groovejapan.jp/

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ちなみに現場で使用しているマイクロフォンはUSTREAM用のものであり、言わばラインマイクです。スピーカーは持ち込んでいないので、音量が大きいのはモーリーの地声です。同プラザの他のエリアは真っ暗で他に使っている人はいません。拍手禁止の根拠は…あらためて知りたいところ。

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見ました！「もって経済の発展と地域の振興に寄与することを目的として」RT @fuefukioyasumi: @gjmorley 産業プラザの運営団体はこちらでした→ http://bit.ly/eAtDFN やっぱりガチガチですね。(苦笑)

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でもこういう風に北日本、東北をぐるりと回って初めてわかることも多々あります。一例が、1978年にぼくが富山県高岡高校に編入したときのエピソード。当初、同校の教頭先生が広島の修道高校に問い合わせの電話をかけ、ぼくの不純異性交遊の実績を調査。「財界にいがた」でいう興信所調査です。

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教頭先生「あんた、広島でいろいろやったね。こっちの他の高校の知り合いにもどうかなー言うて問い合せてみたんじゃがね。修道から編入生を受け入れたことがあって、そのもんが学校をカチャカチャにしとっよ。うちはなー、ちょっとだめだなー。今から高校１年をやり直してもらえるんなら考えるけどね」

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…と言われたぼくは同伴した母に「ママ、こんな学校来なくていいよ！」と憤然といきまいたのでした。しかし母は「ああそうですか」といったん引き下がり、地元の親族を通じて高岡市長に掛け合います。「確かに問題を起こしたように見られていますが、欧米では異性の交友を持つことは奨励されており」→

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「こういう国際児を受け入れていくことはむしろ、高岡市の発展に貢献することではないでしょうか」との路線で市長に直談判。そこにいた高校２年生のぼくは、市庁舎の応接間できれいな硝子の茶碗に冷たい麦茶が出たことをおぼえています。市長さんから高岡高校の方に連絡があり、ぼくは聴講生に →

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しかし当初難色を示した教頭先生は納得しませんでした。授業の最中に急な呼び出しが時々かけられ、しんとした木造の廊下で足音を立てないようにぼくはいくつかの教室を横切って教頭室に。そこでは「まあ、茶を飲めや」とお茶を出されて教頭先生からいろいろな探りが入りました。家庭環境、過去の素行→

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アメリカでの生活など、ちょっと興味本位の取り調べも。聴講生になってからほどなく開催された文化祭に飛び入りで世良公則の「燃えろいい女」を歌った次の日には再び教頭室に呼び出され「どうするつもりなんかなー」と、ロック音楽と品行方正の関係についていろいろ。「なんでうるさいのがいいんかな」

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と、合計３回ぐらいだったか？の取り調べを受け、期末試験があり、そこそこの点数を取った時点で「仮入学」にステータスが上がります。その後、「共通一次廃止委員会」という名前のコミックバンドを学内の軽音楽部で結成しようとして沢田研二の「TOKIO」を練習していたところ、公演中止に。

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軽音楽部にモーリーを出入りさせないようにと教頭先生の筋から軽音楽部にお達しが入り、同級生が気まずそうに「おまえはもうここに来てはいけなくなったんだ」それに反発し「ロックじゃろうが！なんでこんなん権力にひざまづいとるんなら！全部飲んどったら何も変わらんのんど！」と広島言葉で怒った。

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結局軽音楽部は上からの命令には忠実になり、たとえば強引に練習を進めることになったなら、誰も来ないというあんばいで、ぼくは同校内でのロック活動を諦めざるを得ない状態に。「こんなくさった学校でやらんでも、はあええわ！」と思いつつインベーダーゲームに捨鉢に500円を投入しました。

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そんな中、高岡市能町にある母のお屋敷の実家から通学するとき、能町から越中中川までの一駅でいっしょになる地元のもちづきくんという一歳年下の高１に声をかけられます。「ロックしとってですか。ぼくらもやってるから一緒に歌ってくださいよ」兄が暴走族謙パンクスとして悪名が知れ渡った弟の方です

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進学校である高岡高校の真横にある「労働者」を輩出する工業高校の生徒だった、弟の方のもちづきくんと高橋くんなどで結成された「テクノパンク」を名乗るバンドの練習に行って、とにかくマイクにシャウト。その場で採用されました。高岡高校の教頭先生にはわからない形で活動することを決定。

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でもどこからか、教頭先生に情報が入っていく。富山大学にP-MODELがライブをしに来たとき、ぼくの入ったバンドはオープニングをするという無上のブッキングに恵まれました。しかし、当日になって教頭先生から富大の主催者の方に「未成年ですから出演させないでください」と中止以来の電話が。

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その時には問題が大きいとのことで母にも学校側から電話が来て、ぼくはライブの間、家を出ないということで親族が学校に約束。ぼくは「なんじゃ、こりゃあ！なんなんや、こんなら！」と怒鳴って、お屋敷の座敷で学生服のまま怒り狂って天井を見上げていました。誰もいない座敷で仏壇を見て、無力感。

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その頃もちづきくんたちは、確かぼく抜きでP-MODELのオープニングをやったんだっけ？それとも観に行っただけだったんだっけ？いずれにしろ究極の屈辱を味わいながらも、終わってすぐにライブのカセットを聞かせてもらって、P-MODELのアルバムを全部買って復讐することにしました。

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とはいってもアルバムが1枚3800円であり、レコードプレーヤーも母の実家のお屋敷にはなかったので、バンドメンバーにカセットテープに録音してもらったP-MODELの最新アルバムを繰り返し聞きます。あとは富山市の総曲輪通りの楽器屋さんで繰り返しかかっているビデオから曲を覚えた。

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そしてある時に決意。「教頭がやるんなら、わしもやっちゃる。高岡を火の海にしちゃるわい…」ぼくはいきなり振り切れたように猛然と受験勉強を始めます。次の中間試験から数学・理科系・古文でぐんと点数がアップ。参考書や赤本を買い、同一の問題に違う攻略法があることをリサーチ。駿台ゼミにも。

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点数が上がると、教頭先生による監視や示威行動はぴたりと止まりました。仮入学が本編入になり、学級委員にも確か推薦で選定されるまでに。しかしぼくはあまり周りの生徒たちとは口を聞かず、控えめにとにかく勉強をして、生徒が見ていないところではずっとカセットでパンクバンドを聴き続けます。

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受験を控えた年末、母と祖母からの懇願でギターを半年間ケースに閉まって封印し、バンド活動も休止。「合格したら好きなだけやれるから」という言葉に折れました。その後は灰になるつもりで燃え切って勉強し、はるはあけぼの、やうやうしろくなりゆくや二次方程式の解法などを暗唱。

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結局、東京大学本郷キャンパスでの受験当日、半分ぐらいの試験問題が過去5年の赤本カタログから一字一句たがわずに出題されています。問題を見るなり、暗記した手順がすべてそのまま脳裏に浮かび、あっけなく回答しました。狐につままれたように富山に戻り、そして合格の報せが。

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ぼくの東大理一への合格を知って、一番喜んだのが教頭先生。すぐに記者会見を手配し、母校からハーバードと東大、同時合格者を出したことを吹聴します。ぼくの家にもプレスが訪れ、お屋敷の中で生まれて初めての記者会見をしました。ぼくは封を解いたギターを抱えて質問に答えます。

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富山新聞、共同、毎日ともう一社だったか？の自宅記者会見で撮影も入りました。「ギターを横に置いて写真取らせてもらっていいでしょうか？」と敬語で聞かれて「…はい…」みたいに楽器を手放して写真を。翌日の新聞に顔だけが写った記事が載ったとき「なんや、ギターが入っとらんのう」と舌打ち。

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日本テレビ「ルックルックこんにちは」から出演依頼がお屋敷への電話で入り、ぼくはすぐに工業高校のバンドに連絡。弟の方のもちづきくんはすでにやめていて、P-MODELをカセット録音したバンマスに電話で話すと、曇った声で「お前はな、もうこのバンドにはおらんのだ」「ええっ？！なんで？」