『全感覚喪失』―メイドインアビス、病名チュパカブラシンドロームサエジマ、ジョニーは戦場に行った、から見る知覚の喪失―

すべての感覚を失う、という状況を描いた作品を通じて、五感の喪失やそこでできることについて考えてみたのだ。
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好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

どうも、好き勝手に語りたいアライさん、略してカライさんなのだ。

2020-11-24 20:47:20
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

今回はちょっと原点回帰していくつかの作品を引用して一つのテーマを語ってみるのだ。 (最初に勢いでやったのがそういうやつだったのだ) togetter.com/li/1436195

2020-11-24 20:47:30
まとめ フリーゲーム『魔機人形と棄てられた世界』とやる夫スレ『古き良き時代の大冒険活劇』の対比から見る「記録された命」の価値.. 好き勝手に語りたいアライさんが語ったことの記録なのだ。第一回は、ポストアポカリプス系作品二つで描かれた『一つの文明を守るために一つの文明を滅ぼす』という軸に対する対照的な結論から、データ上の「記録された命」の価値について考えてみるのだ。 9135 pv 20 2 users
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

今回は引用作品上、かなり残酷な内容にも触れることになるので。 ご理解頂いた上でお読みください、なのだ。

2020-11-24 20:47:42
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

今回のテーマは「『全感覚喪失』―メイドインアビス、病名チュパカブラシンドロームサエジマ、ジョニーは戦場に行った、から見る知覚の喪失―」なのだ!

2020-11-24 20:47:49

『全感覚喪失』―メイドインアビス、病名チュパカブラシンドロームサエジマ、ジョニーは戦場に行った、から見る知覚の喪失―

好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

さて、元々今回のテーマは『地獄論』と題して「人間が考えうる最悪の地獄とは何か?」という題材の一部で考えていた話なのだ。 ただ地獄≒負の想像力のすべてを語ろうとすると分量が膨大になってとても書き切れなかったので、ひとまずその中でも興味深いアイデアをひとつ。

2020-11-24 20:48:01
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

あなたは、五感のすべてを失ったらどうするのだ?

2020-11-24 20:48:07
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

……うん、いや、テニプリもそうだけど。イップスで五感を奪うテニスはひとまず置いておくとして。 pic.twitter.com/kF0k8Lsftq

2020-11-24 20:48:22
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好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

主に三つの作品を参考に、「五感の喪失」という現象について考えてみたいのだ。 (三作品ともネタバレ全力なので注意なのだ。)

2020-11-24 20:48:32
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

まずはつくしあきひと先生による『メイドインアビス』。 ボ卿のネットミームなど三つの参照作品で最も知名度が高いであろう、この作品からいくのだ。内容も言わずと知れた傑作なので、情熱と勇気と壮絶な展開に耐性のある方はぜひ。 pic.twitter.com/SnmqWjdyfP

2020-11-24 20:48:49
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好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

「全感覚喪失」というフレーズはこの作品からきているのだ。世界最後の未知とも呼ばれる謎多き縦穴、アビスでは上昇負荷と呼ばれる現象があり。深く潜れば潜るほど、少しでも上に登ると悲惨なフィードバックを食らうようになるのだ。 pic.twitter.com/hKtq2U110P

2020-11-24 20:49:06
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好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

作中原理についてはナナチ登場後辺りの本編を読んでor観てもらうとして。 深界五層で上昇負荷を受けた場合の症状が、『全感覚の喪失』なのだ。

2020-11-24 20:49:16
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

五層の負荷を受けた主人公のリコは、柔らかな夢のような幻覚に陥るのだ。 そして感覚が戻った時には、「手足を曲げてはならない方向に曲げようとし」、「過剰に噛み締めた歯は砕けかける」、「階段であることを認識できず転げ落ちる」などの行為で傷付いていたのだ。

2020-11-24 20:49:29
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

感覚を失い、やみくもに動いた結果が自傷行為となる。オンラインゲームのアバターを目隠しで動かして崖から落ちるようなこの現象は、現実にも存在するものなのだ。

2020-11-24 20:49:37
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

無痛症。あるいは遺伝性感覚性自律神経性ニューロパチー。そう呼ばれる症状の患者の方は自らの痛覚を感じることができないため、「つい自らの体を壊してしまう」というケースが多くあるのだ。

2020-11-24 20:49:45
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

自分の体の可動域がわからない。なので、治ったそばから骨折を繰り返してしまう。 それは「感覚がないから身動きが取れない」というイメージとは逆の、「動けてしまうが故の恐怖」というケースなのだ。

2020-11-24 20:49:57
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

次に、『病名チュパカブラシンドロームサエジマ』。 こちらは短編フリーゲームで、ウディコン第七回優勝者でもあるsunoriさんの作品なのだ。 pic.twitter.com/XxKsUrwrqX

2020-11-24 20:52:02
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好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

序盤から白黒のシンプルな画面で始まり、単純な造形のキャラクターと単純な遊びを繰り返す。退屈でつまらなくて、どうしようもないゲームなのだ。

2020-11-24 20:52:18
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

……それが、「チュパカブラシンドローム」に冒された主人公の生きる世界なのだ。

2020-11-24 20:52:20
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

徐々に五感を失っていく難病、チュパカブラ症候群によって既に五感のすべてを失い、暗闇の中で生きている主人公。彼女は日々を空虚な空想と、飽き疲れた「もう一人」との遊びで過ごしていく。

2020-11-24 20:52:25
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

そして物語の中盤から、主人公は最大の敵との戦いを始めることになるのだ。「もう一人」の遊び相手。つまりは自分自身の中の、自殺衝動と。 つまりこれは、「一切何の情報もない中で、何を考えるか」というケースだと言えるのだ。

2020-11-24 20:52:34
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

「腕の動かし方は覚えている? 首を絞める手に力は入る?」と、何の希望もない世界で生き続ける絶望を終わらせようとする主人公は。 それでも、「生きる理由を何か一つでも見つけることはできないのか」と抗い続けた末に、たった一つの希望を見つけるのだ。

2020-11-24 20:52:46
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

それは「自分がまだ生きている」ということ。 今も自分に生き続けて欲しいと願う誰かがいるからこそ、すべてを失った自分はまだ生きていられる。なら、その為に生きることを選ぼう、と。彼女は決意するのだ。

2020-11-24 20:52:58
好き勝手に語りたいアライさん @karaisan123

この作品の最も凄まじい点は、「物語の終了時点でも主人公になんら新たな救いが与えられたわけではない」ということなのだ。 物語はすべて閉ざされた彼女の精神世界だけで語られ。外部の状況は、クリア後のわずかな示唆のみに留められているのだ。

2020-11-24 20:53:06
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コメント

達入玉 @tatsuiritama 2020年11月24日
面白かった チュパカブラシンドロームやってみるかな
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キキモラ🎍🌅 @kkmrr42 2020年11月25日
こっええ 5層の呪いって慣れるとナナチは被害なかったり呪いの中ではたいしたことないんじゃないの?と思ってたけど…
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