2020年12月5日

【散歩、その他】福間健二 #k2fact277

11月25日12月4日まで。正直なところ、これを休まずにやっているのは、相当苦しくなっている。でも、こうなったときこそ、とんでもないものが出てくるのではないかという期待はある。いま思ったが、散歩して書いている、と言いながら、実は散歩の量が足りないのかもしれない。人にも会わなくなっている。ぼくは、そう思われているとおりに、たいていの詩人よりも、人に会って人からなにかもらって書くというやり方が好きなのだ。ステイホームで、死者を思う。それもいいのかもしれないけど。 音楽は、フジ子・ヘミングのバッハ「主よ、人の望みのよろこびよ」。 https://www.youtube.com/watch?v=wkgF7FHtXJY
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福間健二 @acasaazul

閉じた目のなかの斜面の、死後に流れるような砂の音。折りたたまれた、まだなにかに追いつきたい社会が、要求の多い影を落としている。ウイスキーの匂いがする死者たちは出ていった。半分くらい本当、のことを言えるだけ言って。ぼくも外に出る。月の光に赤を感じる。(散歩、その他1)#k2fact277

2020-11-25 18:24:55
福間健二 @acasaazul

だいたいのことは卒業した。いろんなものすてていまは北に向かう。マスクした顔にとりつくものを許している停滞、わるいとはかぎらない。コンクリートのすきまの草。息をしている自分。おたがい、何をどう押してなんとかなっているのか。ジョークじゃない。友情の告白だ。(散歩、その他2)#k2fact277

2020-11-26 09:48:25
福間健二 @acasaazul

いつもなにか忘れている。ライター。財布。人の名前。二番の歌詞。メモの内容。いまは、権力のことを言うのにだれかが使った畑の作物。どうしてそれが権力なのか。十一月に。急な寒さで石の唇が動くときに。落葉に色あせた羽が紛れるときに。死者、きみたちが泣くときに。(散歩、その他3)#k2fact277

2020-11-27 19:17:58
福間健二 @acasaazul

対処のしかた。料理のしかた。それはわかると言っても、たとえばニンジンやキャベツやタマネギのなかに隠れたいくつもの顔にどう水をつけるのか。一歩ごとの、接近しないとわからない色彩と意図を巻き込む風景の変化とともに気づくべきこと。波、いつ追い抜いたのだろう。(散歩、その他4)#k2fact277

2020-11-28 08:28:32
福間健二 @acasaazul

気温がさがっている。描いてきた線が最初の拒否を思い出す。雲が動いている。老人たち。食器の音。だから、空を引きずる、座ったままの旅。その感情にだれも答えていないのにうなずいているジャンルのなかに。暗くなるのも強くなるのもただ望むだけでは。ゼロが欲しい。(散歩、その他5)#k2fact277

2020-11-29 09:45:00
福間健二 @acasaazul

友情の枝を渡そうとするが、それを持つ手がまだ成長したいというように空間を二つに分ける。ひとつは行かないほうがいい時間の裏側。死者、老人たち、呼びたくない兄弟の影。あとは静かに消えるための門までの長い途中。砕かれた石、山になるというほどではなくて、朝だ。(散歩、その他6)#k2fact277

2020-11-30 09:22:34
福間健二 @acasaazul

そして、もうひとつの空間はカーヴする階段の上。一本の針の効果で何ダースもの胴体が地面に転がり、空には大きな月。遠くに小屋が見える。案内役はニーチェを読む若者。鍵をたくさん持ち、階段の昇り降りは早いが、若さそのものに苦しむ。黒ズボン、その汚れを気にする。(散歩、その他7)#k2fact277

2020-12-01 11:42:33
福間健二 @acasaazul

よい趣味、わるい趣味。共感の芽、怒りの芽。ニーチェの気づかなかった散歩する能力はどちらも育てる。ときにわかりやすい場所にも出て。目のなかにあって目が忘れていること、あるのだ。小屋にたどりつく。若い女性がいる。いまにも分裂しそうなきみの会いたかった人だ。(散歩、その他8)#k2fact277

2020-12-02 15:23:43
福間健二 @acasaazul

寒い。取り消しと変更、そのまた取り消しの十字路で凍えていた動物への同情、そこからだったではないか。歩きたかった朝。触りたかった対の道具。笑顔のなかに記憶がよみがえってお湯が沸いている。ありがとうと言われた。言われたかった。案内したのはぼくだったのだ。(散歩、その他9)#k2fact277

2020-12-03 11:27:22
福間健二 @acasaazul

いつのまにか十二月。泣きやんだ死者たち。その苦しみをわかってあげたとは言えないが、最後の章だ。まだ仕事がある。見ていてほしい。社会のなかにあって社会が忘れていること。大変なときはなにか倒すとか光らせるとかして合図する。歌う鳥に、そして歌えない鳥にも。(散歩、その他10)#k2fact277

2020-12-04 15:30:26

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