毒親の呪いを解こう!

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shinshinohara @ShinShinohara

勉強できる子とできない子の決定的な差。それは「呪い」にかかっているかどうか。勉強のできない子は、様々な呪いをかけられている。「お前は怠け者だ」「努力しろ、しない奴は役立たずだ」「こんなこともできないのか」「本当に無能だな」等々。 だから私は、指導する際、呪いの解除から始める。

2020-12-10 18:52:39
shinshinohara @ShinShinohara

呪いの多くは、期待から始まる。その子がフルパワーが100とした場合、親や指導者は120を期待することが多い。子どもが100のパフォーマンスを見せ、どうだ!と自慢気な顔を見せても驚かず、「うん、まあ、頑張ったけど想定の範囲。じゃあ次は120目指してみようか」。これが続いて、子どもは疲弊する。

2020-12-10 18:55:28
shinshinohara @ShinShinohara

子どもは親に驚いてほしい。昨日できなかったことが今日はできた。「ねえ、見て見て!」ところが子どもが小学校に入学して以降は、それでは驚かず、もっと早く成長しろとせかすばかり。100は当然、120を目指せ、常に先へ先へと追い立てる。子どもは「今の自分」に常に不満をもたれることに嫌気が差す。

2020-12-10 18:58:49
shinshinohara @ShinShinohara

気力が失われれば、本来100出せる力も出なくなる。よくて60、ひどければゼロ。期待に応えない子どもにいらだち、罵り始める親。「あんたは本当にやる気のない子だね」「怠けてばかり」「テレビやゲームばっかり、少しは勉強したら?」子どもは自画像がどんどんみすぼらしくなっていく。

2020-12-10 19:01:32
shinshinohara @ShinShinohara

「ボクは怠け者なんだ」「本来やるべきことから逃げてばかり」「努力が嫌い」「勉強が嫌い」「私はダメな子なんだ、大人になったらロクな人間になりやしないんだ」 「呪い」をどんどんかけられ、意欲は枯れ、心が荒み、ひねくれていく。

2020-12-10 19:04:05
shinshinohara @ShinShinohara

呪いの解除の仕方は、実は簡単。 その子の現時点のフルパワーを100と見なした場合、苦もなくできて、心理的にもつらくない、5か10くらいの量と質の課題をやってみてもらう。ひどく面倒くさそうにやっても、あっという間に解けるくらいの。そして答えを見て、私は「お!」と驚く。

2020-12-10 19:07:31
shinshinohara @ShinShinohara

「いや、な、君くらいの成績だと、この問題、簡単そうで案外難しくてな、解けない子多いねん。君、意外とやるなあ。ちょっとナメ過ぎてたかな。スマンスマン」と言うと、ちょっと誇らしげ、嬉しそう。「いやセンセ、このくらいいくら何でも解けるよ」と、ちょっと得意げ。 少し呪いが解ける。

2020-12-10 19:10:04
shinshinohara @ShinShinohara

「え~、そうかあ?それじゃあ、これ、やってみる?これはちょっと難しいからなあ。できひんでかまへんよ」その子のフルパワー100に対し、10か20の課題を出してみる。さっきのイヤイヤな姿勢から、ちょっと真剣な姿勢に変わる。 呪いがまた一つ解ける。

2020-12-10 19:12:19
shinshinohara @ShinShinohara

「おお!正解!なんや、君、結構やるやないか!頭ええやんか!それでなんでこの成績やねん!」えへへ、と照れ笑いしながら、頭が悪くないと言われて嬉しそう。もう長らく言われてないから、そしてその言葉が、指導者から出てきた、という驚きで、また呪いが一つ解除される。

2020-12-10 19:15:17
shinshinohara @ShinShinohara

それまでの毎日が、フルパワーの100以上を求められ、すっかり嫌気が差して0~10のパフォーマンスしかしなくなっていた状態から、少なくとも、勉強に対して、私が見ている間だけは嫌悪感を持たずに取り組めるようになるだけで、パフォーマンスが30~40には回復する。それで十分。

2020-12-10 19:18:02
shinshinohara @ShinShinohara

呪いは少しずつしか解けないから、慌てない。昨日40まで力を出してたのに、今日はやる気がなくて10まで下がることもある。ならば、そんな状態でもさほど苦労なくやれる質と量でよい。「今日はもうこれでいいよ」その子が物足りないと感じるところで止める。

2020-12-10 19:20:30
shinshinohara @ShinShinohara

「物足りない」という感覚が、意欲を引き出す。もっとやりたいのにやらせてくれない!もっとやれるのに!呪いのために枯渇していた意欲が回復し始める。すると、パフォーマンスが常にゼロ状態だった子も、30~40くらいの力を出すのが苦にならなくなってくる。

2020-12-10 19:22:33
shinshinohara @ShinShinohara

意欲が戻り、波があっても継続するようになれば、力は徐々についてくる。やがて、「できない」の壁に突き当たる。けれどその時には、実力以下に自分を卑下し、やる気をすっかり失った状態からは抜けている。試行錯誤して、「できない」をなんとか「できる」に変えようとする。

2020-12-10 19:24:53
shinshinohara @ShinShinohara

ついに突破したとき、私は驚いてみせる。「いままでどうしてもできなかったのに、とうとうやったな!」誇らしそう。そして、できないことも試行錯誤すればいつかできるようになるんだ、という自信がつく。こうして、「自分にはできない」という呪いが解除される。あとは、ほっといても学び出す。

2020-12-10 19:26:53
shinshinohara @ShinShinohara

呪いを解除するコツ。それは、その子の実力なら十分こなせる、それも疲労せずに済む程度の量と質の課題をやってもらう。そしてそれをこなしたとき、驚いてみせる。次に「これは難しいよ」と言いながら、実力の範囲内の課題を渡す。解けたらまた驚く。

2020-12-10 19:29:38
shinshinohara @ShinShinohara

つまり、「呪い」とは逆のことをやっている。呪いをかける場合は、先回りしてる。その子がまだ到達していない質と量を期待する。その結果、親や指導者は、子どもがそれを達成しても驚かなくなり、当然死し、もっと先に進めと先回りして指示する。子どもは嫌気がさし、嫌気がさす自分を自己嫌悪する。

2020-12-10 19:32:04
shinshinohara @ShinShinohara

呪いの解除の場合は、先回りしない。むしろ子どもが予想の先を行くから驚く、というスタンス。すると、子どもは、幼児の頃に持っていた意欲を取り戻す。前に一つ進んだら「ねえ、見て見て」と言っていた、あの頃の気持ちを取り戻す。

2020-12-10 19:33:53
shinshinohara @ShinShinohara

子どもは本来、学ぶのが大好き。小学校に入る前、あんなに嬉々として学んでいたのに、と思う親は多いだろう。しかしいつしか先回りし、子どもの意欲の根を切り、呪いを書けてしまう。よかれと思ってのことなのだが、それが不幸なことに呪いになってしまう。

2020-12-10 19:35:47
shinshinohara @ShinShinohara

親が先回りするのではなく、子どもが常に先を歩き、それに親が、指導者が驚く形で善いのだと思う。呪いが解除されれば、子どもはほっといても100や120のパフォーマンスで学び出す。親が、指導者が先回りすることで呪いがかかってしまう。

2020-12-10 19:38:00
shinshinohara @ShinShinohara

こうしたスタンスから、子育て本を書いています。アマゾンはすぐに在庫切れするので、できればお近くの本屋さんでご注文ください。町の本屋さんの応援お願いいたします。 bookmeter.com/books/12644346

2020-12-10 19:40:01
リンク 読書メーター 子どもの地頭とやる気が育つおもしろい方法 感想 篠原 信 子どもの地頭とやる気が育つおもしろい方法の感想・レビュー一覧です。 1 user 18
shinshinohara @ShinShinohara

部下の指導も同様だと考えています。「お前は指示したこともできないのか?!」そんな呪いの言葉をかけられたら、誰もが指示待ち人間になってしまいます。パフォーマンスを向上指せるには、まず呪いの解除から。 そんな思いで、上司本書いています。 bookmeter.com/books/11252907

2020-12-10 19:42:10
リンク 読書メーター 『自分の頭で考えて動く部下の育て方 上司1年生の教科書』|感想・レビュー・試し読み - 読書メーター 篠原 信『自分の頭で考えて動く部下の育て方 上司1年生の教科書』の感想・レビュー一覧です。電子書籍版の無料試し読みあり。ネタバレを含む感想・レビューは、ネタバレフィルターがあるので安心。 2 users 129
shinshinohara @ShinShinohara

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