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2020年12月28日

【本当にあった追放もの】その男の名は「范雎」、今より2千数百年前、春秋戦国時代も終わり頃

まぁ昨今は「追放モノ」というのが流行りだそうですね。 すごく優秀なのに、集団から偏見で追い出され、その後他のところで立身出世し、元いた集団が自分がいなくなったことで危機となり、助けを求められるも「もう遅い!」と言って拒絶するというカタルシスが受けているんでしょうか。
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

まぁ昨今は「追放モノ」というのが流行りだそうですね。 すごく優秀なのに、集団から偏見で追い出され、その後他のところで立身出世し、元いた集団が自分がいなくなったことで危機となり、助けを求められるも「もう遅い!」と言って拒絶するというカタルシスが受けているんでしょうか。

2020-12-27 23:30:17
SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

「自分のすごさを認めなかった者たちが、自分がいなくなったことで苦境に立ち、自分にすがりつくが、それを袖にする」まさにザマァミロの局地です。 下手な麻薬よか気持ちいい瞬間でしょう。 こういうの「現実味がない」とも思われますが ところがどっこい歴史は深い。 最高クラスでやった人がいます。

2020-12-27 23:32:55
SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

その男の名は「范雎」、今より2千数百年前、春秋戦国時代も終わり頃の人です。 この人、戦国七雄の一つ「魏」の国の人で、頭がよく努力家で誠実な人物でしたが、いかんせん家が貧しく、そのため周りから舐められ、シュカという外交官の家来をしていました。

2020-12-27 23:37:22
SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

ある日シュカは隣国の「斉」の国に使者として向かい、范雎も同行します。そして斉王と謁見するのですが、この斉王は人を見る目があったので、范雎をひと目で気に入ります。 そして「キミのような優秀な人物を冷遇するとは」と、ウチの国に来なさいよと、ヘッドハンティングまでします。

2020-12-27 23:38:57
SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

ですが范雎は丁重に断ります。 冷遇はされているが、雇ってくれたシュカや魏の国を裏切れなかったのです。 「ならせめてこれを持ってきなさい」 と、高級肉と高級酒と財宝のセットを贈られますが、 「お気持ちだけで」 と、それすら断ります。 范雎は誠実な男なのです。 pic.twitter.com/6RZEzR3uTV

2020-12-27 23:41:10
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

誠実な范雎は、そのことをちゃんと上司のシュカに報告しました。 ですがシュカ、「自分の頭越しに他所の国のトップに可愛がられるなんて!」と嫉妬します。 なので、「お前、それやべーよ、外交問題だよ、事後確認とかないわ―、報連相しろや!」と大事にし、自分の上司に報告すると言い出します。 pic.twitter.com/lFgCZPzATu

2020-12-27 23:43:08
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

シュカの上司は、魏の太子でした。太子・・・つまり王子様ですね。シュカは小者です。善人ではないですが、悪人でもありません。せいぜい、魏太子にメチャクチャ怒られ、今後出世できなくなる・・・くらいと思い報告しました。 pic.twitter.com/NUE2jWvJaY

2020-12-27 23:46:38
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

ところがこの魏太子、実は彼も以前「斉」の国に使者として赴いたものの、斉王から、「あ、こいつ小者だな」と看破され、塩対応をくらい、それがトラウマになってました。 その彼に、「自分の部下の部下が斉王からめっちゃ褒められた」の報告をしてしまったのです。 pic.twitter.com/7SJ2w3iX9V

2020-12-27 23:48:18
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

「なんで王子の俺が塩対応で、貧乏人の小倅の范雎が肉と酒なんだよ!」と激怒します。 理由は簡単、無能と有能の違いです。 しかし認められない魏太子は、 「范雎は裏切って魏の国の情報を売ったからだ! それいがいにない!」と思い込みます。 斉王の人を見る目正しかった。 すごい小者だった。 pic.twitter.com/E2hWA3u0MS

2020-12-27 23:50:41
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

魏太子に問い詰められる范雎。 しかし、誠実な范雎は、理路整然と返します。 「外交の立場で来ている以上、隣国の王の誘いは断れない」 「自分は一切情報を漏らしていない」 「贈り物も辞退した」 「そもそもそれを自分から報告した」 正論につぐ正論でした。 pic.twitter.com/TXjco1Thcr

2020-12-27 23:53:41
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

しかし世の中、正論が通れば苦労はありません。 むしろ、感情に任せて他者を攻撃し、正論で反撃されたら、「傷つけられた!」と喚く人もいます。 昨今で言われる「ロジハラ」認定です。 「てめぇ默まって謝れば許すところを、逆らいやがったな、俺は傷ついたぞ!」と激怒する魏太子。 pic.twitter.com/p01XyqcnJl

2020-12-27 23:55:23
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

怒りのあまり、クソ硬い樫の木の棒で殴りまくります。 骨を折り、歯を砕き、4/5くらい殺します。 それで終わること無く、簀巻きにして、厠に捨てます。 古代の中国の厠は、大きな穴を彫って木の板を渡し、隙間から用を足すスタイルです。 その穴の中に捨てました。 pic.twitter.com/0emOaWtSzm

2020-12-27 23:58:35
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

ちなみに昔の中国は、その穴のなかに豚を飼い、排泄物を食わせて処理をさせていました。 こういう経緯があるので、かなりの時代まで、「豚は汚らしい生き物なので、高貴な者は食うべきではないとされていました。 pic.twitter.com/vy8KxVEkvo

2020-12-28 00:00:16
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

まぁそんなこんなで、死んだと思われた范雎・・・そして数年後、そんなことも忘れた頃に、范雎の上司だったショカは、今度は「秦」の国に行きます。 そう「キングダム」でお馴染みの、あの「秦」です。 pic.twitter.com/CbmyXitUZN

2020-12-28 00:01:23
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

当時「秦」の国は、あらたに宰相(国家の最高政治指導者)となった張禄の元、凄まじい勢いで政治改革が進められ、戦国七雄の最強国となっていました。 ショカはその秦と友好条約を結ぶために訪れたのです。 失敗すれば、魏の国の危機です。 pic.twitter.com/1ilP7STdH7

2020-12-28 00:03:48
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

しかし、時の人張禄は忙しく、ショカは何日も待っているのに一向に謁見できません。ぶっちゃけ、秦国強すぎて、魏国は舐められていたのです。 「どないしたもんやろ」と困っていたショカは、ある日人混みの中に、見知った顔を見つけます。 そうです、范雎です。

2020-12-28 00:05:25
SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

死んだと思った范雎、実は九死に一生を得て生きていました。その後、秦に逃れ、「とある方の下働きをしております」とのことだった。 ショカ、小者ですから、善人ではないが悪人でもありません。なにげに罪悪感抱いていました。 「そっかーお前生きてたかぁ」と大喜びします。

2020-12-28 00:06:52
SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

范雎、みすぼらしい身なりで、お世辞にもいい暮らしをしているとは思えませんでした。 「あ~、こいつ、ここでも上手くやれてないんだな」と思ったショカ、憐れみの心を抱き、范雎に飯を食わせてやり、自分の古着をくれてやりました。 pic.twitter.com/exlOv9rMDy

2020-12-28 00:10:23
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

ちなみにショカのような「相手が自分より立場が下で弱い」とかけてやる情けを、「婦人の情」と言います。 「考えなしの思慮分別のない脳筋」を表す「匹夫の勇」と対となる言葉ですが、昨今はほぼ死語となりましたな。まあ無理もありません。 pic.twitter.com/siBXper2k9

2020-12-28 00:13:05
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

とはいえ范雎、ショカが困っていると聞いて、 「私の今の主が、宰相の張禄様と縁があるので、会えないか頼んでみましょうか?」と申し出ます。 大喜びするショカ、さっそく頼むと、次の日には迎えの馬車が来て、范雎も一緒に行くことになりました。 pic.twitter.com/TCZoab5roh

2020-12-28 00:15:53
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

さて、秦の国の王城の正門に着いた馬車。 范雎は「準備ができたら呼びますね」と先に入ります。 しかし、それからどれだけ待っても、戻ってきません。 首をひねるショカ、門番に 「おい、さっき入った范雎ってやつを呼んできて」 と頼みます。 そしたら門番、不思議そうな顔をして答えました。

2020-12-28 00:17:31
SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

「なに言ってんだ。さっき入られた方は、この国の宰相、張禄様だぞ」と―― そう、ここまでくればわかりましたね。 范雎、死にかけの体で厠から逃げ出した後、秦の国に渡り、大出世しまくって、宰相になってたのです。 張禄とは、范雎の偽名だったのです。 pic.twitter.com/ODmawzHWFQ

2020-12-28 00:19:28
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

それを見計らったかのように、入城の許可がおります。 ショカがガクガク震えながら入ると、上座にどかっと座る、宰相の衣と冠をまとった范雎がいます。 「なにか、言いたいことは?」 と告げる范雎に、ショカは全裸土下座して許しを乞います。 pic.twitter.com/Byl477NGwT

2020-12-28 00:23:33
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SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

「ホントはお前を殺すつもりだった」 范雎はあの日の恨みを忘れていませんでした。 「だが、お前は貧しい身なりの俺を見て、メシを食わせ、服をくれた・・・その情けに免じ、殺すのは勘弁してやる」 しかし、范雎はそれでも、誠実な男でした。 彼は、受けた恩には必ず報いる人物だったのです。

2020-12-28 00:25:02
SOW@新作出すよ @sow_LIBRA11

「そうビビるな、今夜はお前のために各国要人を集めて、パーティー開いてやるよ」とまで言います。 涙を流して喜ぶショカ、そしてその日の夜。 要人や大物が集まる宴の中、ショカに与えらた席は、末席も末席、地べたでした。 しかも出された食事は・・・ pic.twitter.com/keD0V0hiFn

2020-12-28 00:27:25
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コメント

おろろ @fYe39CoQsPrbZVK 2020年12月28日
春秋戦国の700年くらい、代替わりか功績妬んでからの追放ざまあをひたすら繰り返してた感じやな。管仲孫ビン呉起楽毅張儀、枚挙にいとまがない
3
田中 @suckminesuck 2020年12月28日
死体に鞭打つ伍子胥好き
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山本六十六 @genzoujiteru 2020年12月28日
最後のエッチな白起はなんやねん
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しわ(師走くらげ)@フルチン済(x2+2w) @shiwasu_hrpy 2020年12月28日
最後のツイ画像でいろいろ台無しになった感
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はちゃけら @Snob731 2020年12月28日
いちいち拾い物画像貼らんとツイートもできないのか
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アルビレオ@炙りカルビ @albireo_B 2020年12月29日
fYe39CoQsPrbZVK 当時の中国の感覚では権力者が個人的な恩や恨みに報いるために権力を振るうのも(国にとって明らかなマイナスでもない限り)正当なこととされていた&乱世で出世のチャンスはけっこうあるのでね
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