テレビに出るような本当の専門家を捕まえて、自分の疑問を「解説」してもらう対価として、訴訟費用というのは実はとても安価である、という見かたもできる
- lucifer_af
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2011/07/20
訴訟って、話の分かりにくい誰かに、一方的に説明義務を課すことができる手続きだと考えると、実は案外安価なのかもしれない。やられたほうはもちろん大迷惑にせよ、裁判官の人に、相手方の見解よりも分かりやすい説明ができなければ敗北するわけで
2011-07-20 12:19:12最初から「勝つ」ことだとか「賠償で反省を促す」ことを求めないで、単に「説明がほしい」がための訴訟を行うのなら、費用は最小限で済む。裁判に負けることが敗北用件にならない人が訴訟する、相手に説明させることが勝利用件にされてしまうと、訴訟という行為の意味自体が変わってくる
2011-07-20 12:21:042011/07/22
言論という場所で、「無視」というカードが有効な手段として切れるようになったのはけっこう最近のことで、流れるテキスト量がそんなに多くなかった昔なら、誰かの言葉を返せなかった相手は、敗者認定されて面子を失った。
2011-07-22 08:19:10ネット以後、外から入ってくるテキストの量は恐ろしい勢いで増え、頭を引っ込めて世間の忘却を待つ、という消極的なやりかたがとても強力なカードとして使えるようになった。そうなるともう、誰もがガードポジションとるようになって、攻め手がなくなってしまう
2011-07-22 08:20:39倒されたら原則負け、という格闘技の時代から、金的以外は何でもありという、ルールとしてはむしろ自由になった結果として、金的を相手に向けたまま寝そべるという、すごく無防備に見える姿勢が、案外強力な手段として使えるようになった。「無視」というやりかたもこれに似ている。昔はあり得なかった
2011-07-22 08:21:52ガードポジションを現行ルールで崩すのは、総合格闘技の選手にしたってけっこう難しい。これという攻め手がないあの姿勢は、だからルールが変わらない限りは有効な手段であり続けるし、それが卑怯だと思うのならば、ルールを変えるしかない
2011-07-22 08:22:34そういう意味で、相手を無理矢理に自分の側に向かせる、対面する、対話を行うための手段として「勝ち負け抜きで訴訟を行う」というやりかたは、裁判所の使いかたとしては邪道だけれど、これから伸びてくるんじゃないかと思う
2011-07-22 08:23:29最初からもう、「勝つことを目的にしません。解説と対話がほしいのです」と宣言して、最少額の訴訟を行う。相手が無視するのならば賠償金をもらって勝利宣言すればいいし、よしんば裁判に負けても、当初の宣言どおり、「望んだものが得られたから満足だ」と宣言すればいい
2011-07-22 08:24:52裁判はそれでも、受けるほうからすれば大変なことこの上ないから、今度はそれが、恫喝の手段として効いてくる。ガードポジションとるなら、こっちに向いてもらうよ、という
2011-07-22 08:25:43本来だったら裁判にいたる遙か前の段階で、議論をつくしてそれでも納得がいかないからこそ、いよいよ裁判という順番だったのだろうけれど、バックドロップみたいな大技が単なる中継技になってしまう昨今、裁判という手段にしたって、そうならないとは限らないし、そうなっていく気がする
2011-07-22 08:27:05だいたいこう、専門家を雇って家庭教師についてもらうのなんて、とんでもないお金がかかる。テレビに出るような本当の専門家を捕まえて、自分に分かるレベルでみっちり1年間かけて、自分の疑問を「解説」してもらう対価として、訴訟費用というのは実はとても安価である、という見かたもできる
2011-07-22 08:29:56