『バイオプロテクター・マイク』
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第一話
とある星。地球から遠く離れたその星の環境はバイオギャング達によって破壊され尽くしていた。森という森は枯れ果て、人々は砂漠の間に潜むわずかな洞穴や日陰をたよりに生きていた。人が生きるにはあまりにも辛い環境。辛い時代である。 2
2020-10-12 21:55:06「おねえちゃん、だいじょうぶ?」弟に裾をひかれ、キャサリンは振り向く。「大丈夫よ。ちょっと井戸まで水をもらいに出かけるだけなんだから」彼女は微笑んで弟の頭を撫でた。ここでは水を得るのも重労働なのだ。3
2020-10-12 21:57:29「日暮れには帰ってくるから大人しくしているのよ」キャサリンはそう言うと、井戸に向けて出発した。本当はキャサリンだって怖い。村を一歩出ればバイオギャングに襲われる可能性だってある。だが、病気で働けない父親や、幼い弟を養うためにはこうする他ないのだ。4
2020-10-12 21:59:46キャサリンの村から井戸までは数時間。半日もあれば往復できる距離だった。特に目立った困難もなく、キャサリンは井戸までたどり着く。「やれやれ、ここまで来るのも一苦労ね。さて水をくみましょ」しかし! 5
2020-10-12 22:02:31「何これ!どういうことなの!」なんと井戸が壊されているではないか!さらにキャサリンの背後に巨大な男!「グワッハッハッ、その井戸はオレサマが飲み干してしまったぞ」「キャーッ!あなたは!?」「オレサマはバイオギャングの将が一人、サンドマン。この辺一帯はオレサマが砂漠化させたのだ!」6
2020-10-12 22:04:54「お前の水分もよこせ、オレサマが干からびさせてやるわ!」サンドマンがキャサリンに迫る!「やめて!」「やめてと言われてやめるやつがいるか!イヤーッ!」アブナイ!しかしその時!「イヤーッ!」「グワーッ!...なんだと!」突然男が現れサンドマンをはじき飛ばした! 7
2020-10-12 22:07:35「俺の名はバイオプロテクター マイク!この星を守るためにやってきた、しがない環境屋さ!」「マイク!最近オレサマの仲間を次々と倒しているあのマイクか!」「そうだぜ!」「貴様...許さん!イヤーッ!」「イヤーッ!」戦闘開始だ! 8
2020-10-12 22:09:48「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」目にも止まらぬラッシュの応酬!「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!....ヌッ!」「グワッハッハッ、イヤーッ!」「グワーッ!」しかし、先に相手の腹にボディブローを叩き込んだのは......サンドマンではないか? 9
2020-10-12 22:11:59「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」サンドマンはさらに二発、三発とマイクを打ち抜き、吹き飛ばした!「グワーッ...」マイクは立ち上がれない! 10
2020-10-12 22:15:06「クソウッ、なんだか力が出ないぞ…まさか、この星の環境が破壊されているせいか!」マイクの力の源は環境だ。自然、空気、シーライフ…そういったものがマイクに無限の力を与える。だが、バイオギャング達によって破壊されてしまったこの星にはそれがない! 11
2020-10-12 22:17:26「グワッハッハッ、大したことのないやつだ。イヤーッ!」「グワーッ!」近づいてきたサンドマンに再び吹き飛ばされるマイク!「マズイぞ、このままでは負けてしまう…...そうだ!お嬢さん、君の力が必要だ!」「私?」「君だ!インターネット端末を持ってはいないか!」「持ってるわ!」「よし!」12
2020-10-12 22:19:50「今すぐdailyportalz.jpを開いて……そう、コイツを倒すには水の力。水の力から連想されるページを開いて欲しいんだ!」「水の力?この『力水の話をさせてください』ってページ?」「それだ!そのページからは力を感じる!」13
2020-10-12 22:24:47「ページへのアクセスがきっと環境やシーライフに良い影響を及ぼし…俺のバイオパワーも高まるはずだ!」「何、パワーアップ!させるか!」サンドマンは向きを変え、キャサリンの方へ急突進!「危ない!」キャサリンのアクセスでは間に合わない!貴方が代わりにアクセスだ! bit.ly/2STlyA5
2020-10-12 22:28:20キンキンキキン!バイオプロテクターマイクの体が光り輝く!「来た来た来た!皆のアクセスが!俺の力になる!」だがサンドマンはキャサリンに迫りつつある!間に合うのか?「バイオチャージ……完了だぜ!」飛んだ! 15
2020-10-12 22:33:54(主題歌サビ) GO GO マイク BIO CHARGE STAND UP!「フルパワーだぜ!イヤーッ!」「グワーッ!!」今まさにキャサリンに達しようとしていたサンドマンの巨体をはじき返す!「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」マイクの超絶ラッシュだ! 16
2020-10-12 22:36:27(主題歌サビ) GO GO マイク BIO CHARGE STAND UP! 「とどめだぜ!パワー……ウォーター!!」「グワーッ!!!」サンドマンは爆発四散!跡形もなく消え去った!「バイオプロテクト、コンプリート。」17
2020-10-12 22:39:07辺りには静寂が戻った。気付けば日は沈みかけ、茜色の空がマイクを照らす。「あの、ありがとうございます」「いいってことよ、楽勝さ」マイクはうそぶいた。(実際この星はヤバイぜ…次の戦いも俺一人で勝てるかどうか。また別のバイオチャージが必要かもな。) 彼は空を睨み、拳を握りしめた。 18
2020-10-12 22:41:43